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狐の嫁入り

先日の話。

突然降ってきた雨にびっくりして窓を見ると、青空が眩しいくらいの天気雨でした。
『晴れてるのに雨が降ってる!』と私が言うと『狐の嫁入りだね』と友達が教えてくれました。

『狐の嫁入り???』と私が聞くと、『え??言わない?』と友達が不思議そうに答えた。
『初めて聞いた…』
天気雨をどうしてそう言うのか…気になってしまった私はすぐに調べてみた。

いろんな説があるようです。
私が一番心に残った説をご紹介します、、、

୨୧
むかし、むかし、ある村でのお話です。
日照りに悩むその村では、村の外れにある池の龍神さまに雨乞いをすることになりました。
そして龍神さまに捧げる生贄として狐をだまして捕まえることにします。

人に化ける狐たちが住んでいる村から、色白で美しい狐の娘をだまし、村の働き者の青年に嫁入りさせることにしました。祝言の日に村人達が狐を捕まえ生贄にする計画です。

祝言しゅうげん当日・・・
祝言の席で、青年は騙されている狐が可哀そうに思い逃がそうとしました。
しかし、狐は逃げませんでした。
なぜなら、以前から働き者の青年のことを好きだったからです。生贄にするための罠と知っていながら、少しの間でも青年と夫婦になる道を選んだのです。

狐の強い願いにより祝言は最後までり行われました。祝言が終わり、狐は青年に別れを告げると、生贄として龍神さまに連れ去られてしまいました。
そして神主が雨乞いの祝詞のりと奏上そうじょうします。
するとほどなくして空は晴れ渡っているにもかかわらず、大粒の雨が降り出しました。
それはまるで狐の涙のようでした。

青年は、その雨を見て悔やみ悲しみ続けました。

この話から、晴れているのに降る雨を『狐の嫁入り』と言うようになりました。

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狐の嫁入りのことを書いた、私の過去ブログを載せました。
雨には色んな種類、名前があります。日本ならではの由来に思い馳せる休日の午後でした。