アニメ『ウマ娘プリティーダービー』3期は、だれが主人公になるのか。2022年11月11日版

はじめに

2021年8月12日に以下のページにて、アニメ『ウマ娘プリティーダービー』の第3期が放送されるとしたら誰が主人公になるのかを考えた記事を書きました。

その記事において、キタサンブラック、サトノダイヤモンド主人公説、ダイワスカーレット、ウオッカ主人公説、「シンデレラグレイ」アニメ化説などを検討し、第3期かどうかは別として「シンデレラグレイ」のアニメ化ののちにダイワスカーレット、ウオッカ主人公のシリーズが来ると予想(正確には妄想)しました。

2022年11月6日、ベルーナドームにて開催されたウマ娘のライブイベント最終日、ついにTVアニメ第3期の制作が発表されました。ただし、制作スタジオが第2期と同じである以外の具体的な発表は全くありませんでした。

さて本稿では、第3期制作正式発表をうけ、前回記事からの1年3か月で変化したウマ娘周辺の事柄を加味しつつ、改めて誰が主人公になるのかを予想してみたいと思います。
本稿の予想はあくまでも一ユーザーの予想、というよりも妄想に近いものであり、決して真に受けないよう注意されたし。

前回(2021年8月12日)の予想と、当時からの変化

キタサンブラック、サトノダイヤモンド主人公説

TVアニメ第2期は主に小学生相当のウマ娘として描かれ、最終回の終盤にトレセン学園への入学を果たした2人が第3期の主人公になるという予想でした。
2022年2月24日にアプリ1周年の目玉としてキタサンブラックが育成キャラクターとして実装され、続く3月7日にはサトノダイヤモンドが育成キャラクターとして実装されました。
また、アプリ1周年を記念したショートアニメにおいて、2人のモデルとなった史実馬2頭と対戦経験がある、サトノクラウン号、シュヴァルグラン号をモデルとすると予想されるウマ娘が2人登場しました。
この2人のウマ娘はその後しばらく名前が未発表でしたが、2022年11月5日に大方の予想通りサトノクラウン、シュバルグランという名前が正式発表されました。

ダイワスカーレット、ウオッカ主人公説

TVアニメ第1期はスペシャルウイーク、サイレンススズカを中心に、第2期はトウカイテイオー、メジロマックイーンを中心に描いたため、同じチームスピカのこの2人が次の主人公になるという予想でした。
アプリ1周年を記念したショートアニメにおいて、2人のモデルとなった史実馬と同世代で、2歳~3歳前半で対戦経験があるアストンマーチャン号をモデルとしたウマ娘アストンマーチャンが登場。2022年10月11日には、育成ウマ娘として実装されました。
また、同世代ではないですが、この2人のモデルとなった史実馬と対戦経験のあるカワカミプリンセス号をモデルとするウマ娘カワカミプリンセスが2021年10月12日に、スイープトウショウ号をモデルとするウマ娘スイープトウショウが2022年6月20日に育成ウマ娘として実装されています。
さらに、ウオッカ号の父であるタニノギムレット号をモデルとしたウマ娘タニノギムレットが2022年5月5日に発表されました。ダイワスカーレットとアグネスタキオンと同様、史実馬は父娘ですが、ウマ娘としては血縁関係はなく、憧れを抱くなど少し縁を感じさせる関係のようです。

「シンデレラグレイ」アニメ化などほかの説について

上記2説以外については、「シンデレラグレイ」のアニメ化、エアグルーヴ・メジロドーベル、テイエムオペラオー・メイショウドトウ、サクラバクシンオー・ニシノフラワーのそれぞれのライバル関係も一考したものの、やはりTVアニメシリーズはチームスピカを中心とした物語であろうという点から、今回の考慮からは除外するものとします。
なお、テイエムオペラオーに関しては、アドマイヤベガ、ナリタトップロードと3人を中心としたクラシック戦線を描くであろうアニメ「ウマ娘プリティーダービー Road to the Top」が2023年春にYouTube上で公開されることが発表されています。

他の世代の動向について

ダイワスカーレット、ウオッカの世代や、キタサンブラック、サトノダイヤモンド周辺世代の他の動向はどうでしょうか。
・2010年代前半ダート馬をモデルとするウマ娘の拡充
すでにアプリにも実装されていたスマートファルコンに加え、コパノリッキー(ウマ娘化発表2022年5月4日、育成ウマ娘実装2022年8月19日)、ホッコータルマエ(ウマ娘化発表2022年7月27日)、ワンダーアキュート(ウマ娘化発表2022年7月27日)がウマ娘としてアプリに登場し始めています。
何かのコンテンツへ向けての拡充の可能性も十分ありますが、現時点ではコパノリッキー育成実装と同時に実装された船橋、川崎、盛岡の各レース場の実装に合わせた拡充であり、大井競馬場とのコラボで中心的な役割を担うなどの役割を果たしています。
・2002年クラシック世代
前項で少し触れたタニノギムレットに加え、シンボリクリスエスのウマ娘化が2022年5月5日に発表されました。モデルとなった史実馬は2002年日本ダービーで1着2着となった2頭。
こちらは現在YouTube上で公開されているショートアニメシリーズ「うまゆる」にてキービジュアルに登場しサポートカードが実装されるなど、ウマ娘としての露出が増え始めています。
・1990年代前半のスプリント・マイル路線馬をモデルとするウマ娘の拡充
アプリスタートから実装されているサクラバクシンオー、当時からサポートカードが実装されキャラクターとしては登場していたニシノフラワー(2022年4月11日育成ウマ娘実装)、アニメ2期から登場していたダイタクヘリオスに加え、2022年2月22日にヤマニンゼファーのウマ娘化が発表、2022年10月19日育成ウマ娘実装、2022年8月21日にダイイチルビーとケイエスミラクルのウマ娘化が発表されました。
ダイタクヘリオス、ヤマニンゼファー、ダイイチルビー、ケイエスミラクルに関しては、2023年1月に舞台公演が予定されており、それに向けてのウマ娘化発表、キャラ実装と思われます。
・現役馬デアリングタクト号のウマ娘化発表
2022年7月20日にアプリに実装されたメインストーリー第1部最終章後編において、最後の1枚絵に描かれていた名称不明ながら明らかに何かを意図したデザインをされている制服姿のウマ娘が、7月27日にモデル馬がデアリングタクト号であることが発表されました。
特筆すべきは発表時点でモデル馬が現役競走馬である点です。無敗三冠牝馬というレジェンド級の実績がある競走馬ですが、大きな怪我を乗り越えてのレース復帰など波乱万丈の競走馬生活を送っています。当然のことながら、ボイスを含めた詳細情報、キャラ付けなどはまだ発表されていません。
また、事例が少ないクラブ馬のウマ娘化という点も注目を浴びたところです。

このように、これまでにない動きはいくつかありましたが、デアリングタクト以外は何かしらのコンテンツに紐づいた拡充と捉えることができ、TVアニメ第3期の明確な布石とは言えず、このウマ娘が発表されたから第3期はこの世代を描くとは推定できない状況です。
デアリングタクトに関しては、何かの布石である可能性はありますが、モデル馬の現役生活が続いている以上、アプリでの実装も含め、何も動きはないと考えるべきでしょう。せいぜい初登場時のように何かのコンテンツにちょっと顔を出す程度ではないでしょうか。


改めて、2大予想について検討してみる

キタサンブラック、サトノダイヤモンド主人公説の再検討

・直接対決は2回。1勝1敗。
2016年の有馬記念はサトノダイヤモンド号1着、キタサンブラック号2着。
シュヴァルグラン号が6着に入っています。
2017年の天皇賞春はキタサンブラック号1着、サトノダイヤモンド号3着。
シュヴァルグラン号が2着に入っています。
2015年のクラシック、菊花賞でついに勝利を挙げたキタサンブラック号は2016年の天皇賞春、ジャパンカップを勝ったうえで、2016年の菊花賞を勝ったサトノダイヤモンド号と初対決。
結果はサトノダイヤモンド号が勝利。キタサンブラック号は2017年、大阪杯を勝ち天皇賞春で2度目の対戦となったサトノダイヤモンド号に雪辱し、天皇賞春連覇を成し遂げる。という流れです。
キタサンブラック号はその年の秋にG1をさらに2勝し引退。サトノダイヤモンド号はその年は海外遠征と休養で、これ以上の直接対決はありませんでした。

アニメ2期のトウカイテイオーとメジロマックイーンは直接対決わずか1回でしたが、あれだけのストーリーを紡いだわけで、直接対決2回でも物語の構成は十分できそうです。
しかし、キタサンブラックが3度の対決で1度も先着できず、皐月賞と日本ダービーの2冠に輝いた名馬がウマ娘化が難しそうというあたりがネックになりそうです。

いずれにしても、2021年8月12日時点に比べ、サトノクラウン、ジュヴァルグランがウマ娘化したことで、ストーリーの幅は広がると言えますし、アニメ化のためにさらなるウマ娘が加わるとなれば、皐月賞、日本ダービーに敗れたキタサンブラックが菊花賞を勝利し、翌年の有馬記念でサトノダイヤモンドに敗れるも、さらに翌年の天皇賞春で雪辱し2連覇を果たすというストーリーが描きやすくなりそうです。

ダイワスカーレット、ウオッカ主人公説の再検討

・直接対決は5回。ダイワスカーレット号の3勝2敗。
2007年のチューリップ賞はウオッカ号1着、ダイワスカーレット号2着。
桜花賞はダイワスカーレット号1着、ウオッカ号2着。
アストンマーチャン号が7着に入っています。
秋華賞はダイワスカーレット号1着、ウオッカ号3着。
有馬記念はダイワスカーレット号2着、ウオッカ号11着。
このレースだけ勝者がこの2頭ではなく、順位による勝敗としています。
2008年の天皇賞秋はウオッカ号1着、ダイワスカーレット号2着。
2007年の阪神ジュベナイルフィリーズを勝利したウオッカ号(アストンマーチャン号2着)は、
2008年のチューリップ賞でのダイワスカーレット号と初対決に勝利。
続く桜花賞は逆にダイワスカーレット号が勝利。
ここでウオッカ号はオークスではなく日本ダービーを選択。64年ぶりの牝馬による日本ダービー制覇を成し遂げます。一方ダイワスカーレット号は直前に体調を崩し、オークス出場ならず。
しかし、秋華賞はダイワスカーレット号が勝利し2冠達成。さらにエリザベス女王杯も勝利。
その年の有馬記念、ダイワスカーレット号は2着、ウオッカ号は11着となりました。
2009年の直接対決は天皇賞秋のみ。ウオッカ号は海外レースを経て安田記念で久々のG1勝利を挙げていたのに対し、ダイワスカーレット号は怪我などもあり当時GⅡの産経大阪杯勝利以来のレースでした。結果はほぼ同着ながらわずか数センチ差でウオッカ号が勝利。というのが直接対決の流れです。
その後ダイワスカーレット号は37年ぶりの牝馬による有馬記念制覇を成し遂げ、引退。
現役続行のウオッカ号はさらにGⅠ3勝を重ねました。

直接対決は実に5回。この2頭による1着2着での決着が3回と"2人だけでも絵になる"ライバル関係と言えます。逆に言うと、この2人のライバル関係で1クール使う場合、ことレースシーンにおいては他のウマ娘の介在する余地が少ないとも言え、どのレースも同じような見栄えになりかねないという懸念があります。また、同じチームのライバル関係というのはアニメ2期でも描いた事なので、変り映えという点も懸念事項とも言えるでしょう。

結局どっち?

どっち?と言っても予想でしかないわけですが、個人的には"順番通り"3期はダイワスカーレット、ウオッカ主人公でやってほしいと思っていますが、状況としてはキタサンブラック、サトノダイヤモンド主人公が一歩リードなんだろうと思います。

しかし、長々と語ってきた割にこんな結論ではつまらない、ということで本題です。

妄想:キタサンブラック、サトノダイヤモンド主人公、ダイワスカーレット、ウオッカ主人公悪魔合体説

概要

キタサンブラック、サトノダイヤモンド主人公説は、2人に加え同世代のウマ娘が少しずつ追加されている状態ですが、一方で避けては通れない競走馬のウマ娘化が困難と予想されるという状況です。
一方、ダイワスカーレット、ウオッカ主人公説は、2人のライバル関係で物語は成立しそうですが、単調になりかねないという懸念点があります。
ということで、2組まとめて主人公にすれば、色々と補い合えるのではないか、というのがこの説の骨子です。

構成と基本原則

ダイワスカーレット、ウオッカの直接対決期は2007年春~2008年秋、キタサンブラックのクラシックが2015年、サトノダイヤモンドのクラシックが2016年、2人の直接対決は2016年冬~2017年春です。その間隔約10年。ここを一気に縮めます。ただし、ダイワスカーレット、ウオッカとキタサンブラック、サトノダイヤモンドは直接対決をしないことが原則です。

チームスピカのダイワスカーレットとウオッカがチューリップ賞、桜花賞で直接対決し、ウオッカが日本ダービーに挑戦する頃、チームスピカに入ったキタサンブラックは、サトノダイヤモンドと共にデビューに向けて準備やトレーニングをします。
ダイワスカーレット、ウオッカが秋華賞で直接対決するころ、キタサンブラックはいよいよデビューに向けて動き出しますが、サトノダイヤモンドは成長が追い付かず、デビューを1年延ばす決断をします。(アプリのウマ娘ストーリーでも、同級生の描写ながらデビューがずれる点を本格化の遅れと描写しています)
ここでキタサンブラックのデビューからクラシック挑戦を挟み、再びダイワスカーレット、ウオッカの天皇賞秋に戻り、ダイワスカーレットの有馬記念までを描きます。
ここからは本格的にキタサンブラック、サトノダイヤモンドの話題に移ります。
キタサンブラックの天皇賞春、サトノダイヤモンドのデビュー、クラシック挑戦。そして有馬記念での直接対決、天皇賞春のリターンマッチまでを描いて、大団円。という感じでしょうか。

メリットとデメリット

この悪魔合体のメリットは、2組のライバル関係を主軸にストーリーを描くことでメリハリが効くことです。また、ウマ娘として登場させにくいキャラとの絡みを極力避けることができそうな点です。
なお、サトノダイヤモンドの所属チームは最初からチームスピカ以外、もしくはキタサンブラックのみデビューすることが決まったあたりでチームスピカから他チームへ移籍することを想定しています。アプリ1周年記念アニメでサトノダイヤモンドが所属チーム選びに関して言い淀んでいるところがあった点や、ダイワスカーレット、ウオッカが同チームのライバルのため、対比的に他チームのライバル関係の方が良さそうだからです。

デメリットは、なんといっても2組それぞれで1期ずつアニメを作れるはずが、2組まとめて1期分のアニメになってしまう点です。また、特に第2期は実際の競馬史に極力沿った展開にウマ娘ならではの脚色が施された点が好評だっただけに、年代の離れた世代を連続したもののように描く手法は本当にやったら批判を受けそうです。
加えて、主人公格が4人ということで、描写したいレースが膨大(重要そうだったり転換点になるレースだけで14、5戦)になるため、ずっとレースシーンということになりかねない点も、メリットでもありますがデメリットとも言えます。

参考までに、第1期全13話である程度の時間描写されているレースシーンは、スズカ先輩のバレンタインS、スペちゃんのデビュー戦、弥生賞、皐月賞、日本ダービー、スズカ先輩の毎日王冠、天皇賞秋、スペちゃんとグラスの宝塚記念、エルの凱旋門賞、スズカ先輩の復帰戦、スペちゃんのジャパンカップ、最後のウィンタードリームトロフィーの12戦です。(スピカメンバーの活躍ダイジェスト、スズカ先輩の宝塚記念、スペちゃんが3着のジャパンカップ、スペちゃんとグラスの有馬記念などは一瞬の描写なのでカウント外)
第2期全13話では、テイオーの日本ダービー、テイオー不在の菊花賞、マックイーンの阪神大賞典、テイオーの大阪杯、マックイーンとテイオーの天皇賞春、ライスとブルボンの菊花賞、パーマーの有馬記念、ライスとマックイーンの天皇賞春、BNWの日本ダービー、ツインターボの七夕賞、オールカマー、テイオーの有馬記念の12戦でした。(1話冒頭のルドルフの日本ダービー、ニュース映像で流れたテイオーの皐月賞、ブルボンの日本ダービー、パーマーの宝塚記念、イクノディクタス2着の安田記念などは描写が短いのでカウント外)
忘れてるものや思い違いがあると思いますが、その点はご容赦ください。

結論にかえて

本稿では、現在の手札で戦うならという視点で上記のような妄想を繰り広げてきましたが、実際にはアニメ1期、2期、シンデレラグレイ、舞台などコンテンツを作るために必要なウマ娘化の交渉がされているようなので、アニメ3期においてもそのような動きが今後明らかになるでしょう。
そうなると手札が増えるので、悪魔合体などせずともしっかりしたストーリーが作られることでしょう。
TVアニメ3期決定、かつ主人公不明という今でないとこのような妄想はできないのでこんな時期につらつらと書きまくった次第。あくまでもただの妄想という点に留意して楽しんでいただけたのなら幸いです。

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