2023年ジャパンカップ予想


予想

◎ イクイノックス 牡4 C.ルメール騎手
○ スターズオンアース 牝4 ビュイック騎手
▲ リバティアイランド 牝3 川田将雅騎手
△ ディープボンド 牡6 和田竜二騎手
★ ダノンベルーガ 牡4 モレイラ騎手
注 ドウデュース 牡4 戸崎圭太騎手

消し タイトルホルダー 牡5 横山和生騎手
消し ヴェラアズール 牡6 H.ドイル騎手

消し パンサラッサ 牡6 吉田豊騎手
消し イレジン 騸6 M.ヴェロン騎手

◎ イクイノックス

後述しますが、まあ死角がありません。馬だけだったらそこまでなのですが、ルメール騎手がアーモンドアイとかイクイノックスみたいなのに東京で乗ると死角がなくなってつまらないです。
もしルメール騎手がブエナビスタ乗ってたら2011年の秋天も勝って、2010年のジャパンカップも降着になることもなくもっと楽勝だったのではと思いますし、2020年のジャパンカップもアーモンドアイが他の騎手でコントレイルかデアリングタクトにルメール騎手ならそっちが勝ってたのでは…と思うくらいあのレースも騎乗の差を感じました。

○ スターズオンアース

能力は勝ち負けして不思議じゃないもののこれだけ他の有力馬が内に集まると、外枠で勝つのは難しいかもしれません。ただ漁夫の利的に2着に来るような気がしたので評価を上げました。
現状5番人気はちょっと軽視されすぎですね。

▲ リバティアイランド 

川田騎手の東京成績がやっぱり信頼できないことと、イクイノックスを意識しすぎてパフォーマンスを落とさせてしまうのではという危惧から評価を下げました。

△ ディープボンド :計算された前走差し勝負からの今回どんな走りをするか見てみたいです。
★ ダノンベルーガ 
:なんだかんだ崩れたことがなく、モレイラ騎手の手腕でここで覚醒という可能性があります。
注 ドウデュース 
:やっぱり無視できない魅力ありますね。
武豊騎手と戸崎騎手が相談し作戦を立ててるということも気になります。
叩いて調子が上がってること、ポリトラック調教に戻ったことなど、騎手乗り替わり以外は基本的には向上する要素が多い馬で、万が一ハマると逆襲の末脚が炸裂してしまうかもしれません。

消し タイトルホルダー 
:適性がやっぱり合わないと思います。確かに勝つ可能性もある馬ですが、あっさり負ける可能性も低くないと思うのと、昨年の春の時点でも東京ではそんなに強くない派だったので。

馬券的には正直何も楽しみな所はないですが、それでもなんだかんだ強い馬が沢山出てくるG1は見ることや予想することだけで楽しみに思えてしまうのでいいですね。


1.東京芝G1のルメール騎手はヤバイという話

(1)東京中距離以上G1、1番人気馬のルメールは鉄板すぎる

ルメール騎手、東京芝G1、2000m以上、1番人気馬騎乗

10戦9勝(9-0-1-0)、勝率9割、複勝率100%

ルメール騎手、東京芝G1、1600m、1番人気騎乗

12戦3勝(3-3-3-3)、勝率.250、複勝率75%
※1600m~2400m合計
22戦12勝(12-3-4-3)、勝率.546、複勝率86.4%

上記の記事でも言及しましたが、ルメール騎手が東京芝G1に1番人気馬で出走した時の成績が凄すぎました。
特に2000m以上の東京芝G1で1番人気馬に騎乗すると9-0-1-0の勝率9割。
比較的成績悪い1600mを含めても12-3-4-3、22戦12勝で勝率.546、3着内率86.4%。
1600m戦では3-3-3-3で勝率.250、3着内率75%とそれなりか1番人気馬の成績としては少し悪い程度なのですが、2000m以上となると上記の凄まじい成績になります。
まあ近年のイクイノックス、アーモンドアイなど凄まじい馬質に恵まれてるおかげもあるのでしょうが、それでもこの勝率は異常でしょう。

マイルだとアーモンドアイやグランアレグリアなど絶対的な1番人気馬でも取りこぼしていますが、東京芝2000m以上で1番人気馬に乗ると鬼のように強いです。

東京芝2000m以上G1、異常なルメール騎手の1番人気馬成績

2400mG1なら5戦5勝

唯一負けたイスラボニータでも3着で、2023年ジャパンカップにルメール騎手騎乗、単勝1番人気が濃厚のイクイノックスの好走は確定的で、勝率も限りなく100%に近いと言えます。

オッズ的には1倍台は勿論、3倍台でも当然のように勝っています。
唯一負けたイスラボニータの時は2.8倍で約3倍、2倍台でした。

イクイノックスとアーモンドアイが過半数なのでそりゃ成績が安定するだろうとも言えますが、2009年ジャパンカップのウオッカは前走天皇賞秋で敗れ、安田記念連覇している馬でありマイラーとして本格化し年齢を重ねて東京2400mの距離不安を囁かれていた中で、過去2戦2敗だったジャパンカップ初勝利に導いていますから騎乗内容、技術的にも高いからこその結果と言えると思います。

イクイノックスが単純に強い上に、東京芝で異常に強いルメール騎手が乗る、しかも枠順まで完璧最高の1枠2番
焼き肉で言えば既に最高の肉を用意し終わって焼き加減も最高、いいタレも準備してあって味付けしてあとはもう箸で口の中に肉を運ぶだけというぐらいに優勝目前です。箸から肉が落ちなければ、落ちてもテーブル上なら拾い上げて口に運べば勝てる。それくらい意味不明に余裕です。

2020年ジャパンカップも三冠馬3頭がみんな良い枠順で、今回もスターズオンアース以外の有力馬はみんな最高に近い枠順で、本当に抽選してるんでしょうか。
どうせ公平に調整するなら1番人気から順番に外に追いやって有力馬全頭大外とかやってほしいんですけれどね。
東京2400なら強い馬なら大外でも対応できるでしょうし。

(2)単勝5.0倍以下なら馬券内ほぼ確実、オッズで見ても凄いルメール騎手

東京芝2000m以上G1、単勝5.0倍以下の馬に乗った場合

ルメール騎手、東京芝G1、2000m以上、単勝5.0倍以下

17戦10勝(10-4-2-1)、勝率.588、複勝率94.1%(スキルヴィング含む)

1番人気でなくとも単勝オッズ5.0倍以下の馬に乗れば複勝率ほぼ100%です。勝率も17戦10勝.588。
唯一17着に大敗したスキルヴィングはレース中に急性心不全を発症して体調に異変が生じ、完走こそしたもののゴール板通過後に倒れ急逝した馬であり、アクシデントがなければ彼もまた3着以内に入り勝ち負けしていた可能性が限りなく高かったと思います。

ちなみに5.1倍を超えてくると流石に3着外が出てきます。参考:2021年ダービー2番人気5着サトノレイナス(5.1倍)

このデータにはルメール騎手が乗るということで過剰人気になるというハンデも含まれているのですが、それでもこれだけ安定して凄い成績を見ると、能力がある馬で東京2000m以上G1に出ればほぼ間違いなく好走させる力があると思えます。

参考:他のトップジョッキーの成績

武豊騎手(単勝オッズ3.0倍以下、東京芝G1、2000m以下成績)※1990年~2009年

15戦7勝(7-1-4-3)、勝率.467、複勝率80%(サイレンススズカの故障中止1回含む)
※メジロマックイーン1位入線降着を1着で考えると
(8-1-4-2)、勝率.533、複勝率86.7%

全盛期武豊騎手も流石ですが、単勝オッズ3.0倍以下に絞り、成績の悪い2400m以上を除外してもルメール騎手の5.0倍以下の成績に勝率も複勝率も劣ります。
まあ、武豊騎手は第二次競馬ブーム以降圧倒的な成績と人気を誇って競馬界を牽引し続けてきて、ルメール騎手以上に騎手人気で過剰人気を背負わされてきた騎手という所はありますが。
ルメール騎手が東京芝2400mを得意にし、1600mを苦手(人気馬では)にしてるのと違って、武豊騎手はスペシャルウィークに巡り会うまでダービーもジャパンカップも勝てなかったように東京芝2400mが得意ではなく、1600mが得意(人気馬では)な成績なので、2400mを除外して比較しました。

武豊騎手(東京芝2400mのG1、単勝3.0倍以下)※1990年~2009年

14戦5勝(5-2-2-5)、勝率.357、複勝率64.3%

武豊騎手(東京芝2000m以下G1、単勝5.0倍以下)※1990年~2009年

26戦8勝(8-1-4-13)、勝率.308、複勝率50%

2.イクイノックスの盤石の強さ、底力

(1)イクイノックスは運が良い馬≒人馬の対応力が凄い

イクイノックスは敗れた2戦、皐月賞とダービーは大外枠で、運が悪く負けたという見方もありますが、実際には外枠が有利か不利でないフラットな展開、馬場になりました。
皐月賞では先行&外枠有利のレース展開・馬場の中で大外枠から先行すると2着に粘りました。
ダービーでも大外枠で行き脚付かず後方からの展開になったものの結果的には後方待機の外枠2頭が1、2着でした。
2022年天皇賞秋ではパンサラッサが大逃げをする中で、他の馬と同様に控えて(パンサラッサ以外は)スローの中から末脚を爆発させて勝ちました。特に有利不利ということはないにしても、逃げ粘ったパンサラッサを唯一捉えたということで見た目以上に高いパフォーマンスだったと言えますが、不利を覆して勝ったというほどでもないかとは思います。3着ダノンベルーガはもっと余裕をもって外を回しながら末脚に賭けたらパンサラッサを差してイクイノックスを好勝負できたかもしれないと思います。
2022年有馬記念も最高の位置につけて、先行馬が総崩れする中で中団から進出して快勝。2着が追い込んだボルドグフーシュ、3着も出遅れて追い込んだジェラルディーナで、差し追込有利の展開に対応しての快勝でした。
2023年ドバイシーマクラシックでは逃げて最後も突き放しての圧勝でしたが、ルメール騎手が海外レースに日本馬で出走すると積極的に逃げや先行策をとっていくのはよくやることなので(ハーツクライ、レイデオロ、フィエールマン、オーソリティなど)、実際はそこまで驚きではありません。
アーモンドアイでもそれまでほぼ中団より後ろで末脚勝負をしていたのに2018年初の古馬G1ジャパンカップでは2番手で先行し快勝、結果的には2番手につけてなければキセキに逃げ切られていたような展開で、騎乗がハマりました。

2023年天皇賞秋では初めて先行有利とはいえないペース、展開の中でも悠々と先行して圧勝しました。ただ、逃げ馬ジャックドールが沈んだ一方で2番手のガイアフォースも自分のレースをできた上で5着に粘っていますし、3番手から快勝のイクイノックスは強いですが展開不利を覆したというほどでもなく、恵まれたわけではない展開の中でもしっかり強さを見せつけたという程度と思います。

前走以外は基本的に展開に恵まれたというか、展開に対応できる最高の競馬をしている状態で、運もありますし、また同時にルメール騎手の対応力・それに応えられるイクイノックスの能力が抜群なのだと思われます。

万が一出遅れて控えて、先行有利の展開になったとしてもそれを察知してルメール騎手が上がっていってなんとかしそうに思えます。
ルメール騎手が、イクイノックスが動けば他の馬も動揺しますから結局イクイノックス、ルメールのための展開になるという感じです。

あと、多くの人が枠と位置取り(騎乗)で負けたと言う2022年日本ダービーも、実はかなり好騎乗だったと思います。
確かに位置取りはスタートが良くなかったこともあって勝ち馬ドウデュースに比べると最高ではなかったと思いますが及第点でしたし、進出の仕方は良かったです。
外を回して進出していくドウデュース武豊に対してイクイノックス&ルメールはドウデュースらが外を回した分空いた内を回っていき、直線に入ると徐々に外に出して、コースロスを最小限にしつつドウデュースを見るように進出していきました。
これで勝っていれば外を回していったドウデュースとロスなくコース取りして進出できたイクイノックスの差が勝敗を分ける神騎乗でしたし、ルメール騎手は実際勝てると思ったみたいですが、ドウデュースが想定以上の加速を見せて一瞬突き放されたこと、最後にソラを使いそうになったもののもう一伸びされたことなどが想定外だったと思います。


(2)オカルト アーモンドアイの再現説

ルメール騎手主戦の最強馬といえばやっぱりアーモンドアイを思い出します。
凄まじい末脚が元々の持ち味でしたが、ルメール騎手とのコンビでいきなりの先行策でも上手くこなして先差自在で活躍し続けたのもイクイノックスと同様です。
もしアーモンドアイがドバイシーマクラシックに出ていたら、イクイノックス同様逃げて勝っていたかもしれません。

イクイノックスは天皇賞秋で驚愕のレコード勝利をしましたが、アーモンドアイはジャパンカップで驚愕のレコード勝利をしています。
アーモンドアイもイクイノックス同様、当初はあまり体質が強い馬ではなく、毎回全力疾走する真面目な馬で反動がある馬だと言われてました。
得意な東京でも4歳時ドバイ帰りの安田記念、5歳時ヴィクトリアマイルから中2週の安田記念は疲労の影響もあってか勝ちを逃していましたが、最後には天皇賞秋から中3週でジャパンカップを連勝してみせました。

ルメール騎手はアーモンドアイとのコンビで東京芝2000m以上全勝
イクイノックスも強烈な決め手がありながらも先差自在とアーモンドアイ同様で、死角がなく、同じように秋天JCの連勝を再現するのではないかと思えます。
アーモンドアイも2020年は天皇賞秋で3~4番手で勝利。ジャパンカップはキセキが大逃げを打つ中、4~5番手から勝ちました。
イクイノックスも今回天皇賞秋を3番手から勝利しており、ジャパンカップも大逃げを打ちそうなパンサラッサがいる上、タイトルホルダーもいることや距離が伸びることもありアーモンドアイと同じように順調なら4~5番手になりそうで、展開的にも再現となりそうです。


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