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2024年ヴィクトリアマイル回顧


◆感想

14番人気(15頭立て)テンハッピーローズが優勝という波乱の決着。
津村明秀騎手はG1初制覇でめでたいです。元々技術を高く評価されている騎手ですし、個人的にも上手いと思っていたので、ようやくという感じですが、ここから大きな舞台含めてさらに活躍をしていってほしいと思います。
今回は有力馬が上手く競馬できなかった恩恵もありますがこの馬自身完璧なレース・騎乗だったと思います。

個人的にはナミュールを応援はしていましたが、信頼はできないと思っていました。
まず、馬自体も厩舎いわく調子は問題なくむしろ自信を見せてはいましたが、海外遠征からの検疫の関係で10日競馬(放牧から帰厩して10日前後の短い期間での出走になること)となるという不安がありましたし、
ハービンジャー産駒と武豊騎手の相性も悪く、
さらにヴィクトリアマイルは東京競馬場のコースがBコースに替わる初週ということで例年先行有利の傾向が強いレースということで差し追込のナミュールにとっては不安が大きいレースでした。
歴代でも安田記念を連覇するほどの名マイラー・ウオッカソングラインらが後方待機の戦法をとったヴィクトリアマイルでは敗れています。(ソングラインは2回目も差し戦法で辛勝、ウオッカは2回目は先行し圧勝)

このように不安要素が何重にも折り重なっていたので、信頼ができませんでした。
確かに先行有利の展開不利を覆し大外から後方一気で快勝したマイルCSのインパクトが強い上、その後も国内外の古馬牡馬混合G1で好走し続けている近走を見たらソダシやソングラインら名馬が現役を退いた後の牝馬限定マイルG1では人気になるのは当然ですが、もし今回も勝ってしまったら、もはやナミュールはウオッカやグランアレグリアと同等の馬になっていると言っていいのでは…と言うつもりでしたが、まあ出遅れたことや外に出すことができなかった騎乗面など含め実力以外の要素も大いにありますが凡走という形になりました。
また、出走間隔の問題もあって元々叩き前提の出走ではという噂もあり、それも不安要素でした。

まあ今回仮に相性の良さそうな騎手が乗っていたところで、出遅れや他馬との位置関係を考えると良くても2着争いかもしれませんが、やっぱり競馬は難しいです。

逆にナミュールが力を発揮できなかった場合に勝つと思われた2強のマスクトディーヴァも少し不完全燃焼の競馬で、ナミュールよりは意地を見せましたが3着。
2着のフィアスプライドは相性のいい唯一のディープインパクト産駒ということもあり、注目していましたし1着馬に次いで文句ない内容のレースだったと思います。ルメール騎手が鞍上ということもあり実績の割には人気してましたが、納得の2着でした。

仮にレースをやり直すことができるとしたら、展開や騎乗次第ではナミュール、マスクトディーヴァらの勝ち目も全くないわけではないとは思いますが、津村明秀騎手とテンハッピーローズが今回同様のパフォーマンスを出せるならば、スムーズだった場合のナミュールやマスクトディーヴァでも簡単に逆転できたとはいえない内容だったと思います。

◆余談 2021年世代(2018年生まれ世代)強し

2021年クラシック世代はエフフォーリア、タイトルホルダー、ソングライン、ソダシら主役級の馬が引退したものの、テーオーロイヤル、テンハッピーローズらが勝って6歳となっても未だに国内G1戦線を牽引しており、層が厚いです。

ヴィクトリアマイルに至っては2022年からソダシ、ソングライン、テンハッピーローズで3連覇。しかも2着も2022年ファインルージュ、2023年ソダシ、2024年フィアスプライド1~2着を3年連続で独占しています。

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