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6/17 Imperial Circus Dead Decadenceワンマン「命を讃える葬列」@渋谷eggman

 ICDD初のワンマンライブに行ってきました。先日行ったFrontline Festivalのステージ上で発表されてめっちゃ話題になり、チケ販売から1時間足らずの爆速ソールドと相成りました。ICDDは長尺の曲が多く、いつも対バンがいるライブでは5〜6曲くらいしか出来ないため、大量に曲を聴けるワンマンでここぞとばかりにオタクが殺到したというわけですね。
 18時15分開場だったのですが、諸事情により18時30分くらいに着いたため物販は買えませんでした。帰りも終バスがギリギリだったので終演後物販にも寄れず…。まあ仕方ないっすね。
 それにしてもエッグマンは構造的にフロア中央付近に太い柱があってクソ邪魔ですね。オレは上手側の後段で観てたので無問題でしたが、中央後段に追いやられた人はモニターでしか姿見れないんじゃないかな?まあ、普段そんなに埋まるハコというわけでもないらしいので、あんまり気になんないのかなーという感じではありますが、今回はギッチリパンパンに詰まっていたのでね。 
 見渡す限りの黒服オタク達、ツイッターで「コミケと客層が一緒」とか言われてて草なんだ。まあ、否定は出来んし、その通りなんだよねこれが。そんなオタク達が目をキラキラさせながら待っていると定刻通り開演しました。


〈セットリスト〉

  1. 禊祓の神産は宣い、禍祓の贖罪は誓う。

  2. 夜葉:罪と罰の螺旋-。

  3. 腐蝕ルサンチマン、不死欲の猿楽座。

  4. 百鬼夜行 Pandemonic Night Parade

  5. 嚮導BRING+瞳EYES=死DEATH+齎INVITE

  6. 分裂した道化と≒発狂の修道女

  7. 黄泉より聴こゆ、皇国の燈と焔の少女。-殯-

  8. 悲痛なる跫音は哀しき邂逅 mode:α

  9. 悲痛なる跫音は哀しき邂逅 mode:Ω

  10. 天聲

  11. 劇愛の呼声が溺愛の叫声を喰らう

  12. 邪神の婚礼、儀は愛と知る。


至高…

 時間的制約も音響トラブルも皆無な、完全体のICDDがそこに存在しました。フェスや対バン企画だと、どうしてもそのあたりが気になってしまい、消化不良となってしまっていた点が解消され、非常に満足度の高いライブとなっていました。
 演奏そのものも非常にハイクオリティであり、上手側にいたのもあってKIMさんのギターがまさに原曲どおりだったのが印象的でした。ほどよくライブアレンジも入れつつ、ノイズレスにピロピロかましてるのがマジでカッコ良かったです。リブ先生と奈槻さんのボーカルは、まあほどほどに音程揺れがある感じではありましたが、元の楽曲的に完全再現は難しいのでそこまで気にならなかったですね。リブ先生の高音スクリーチに関してはかなりキレキレで、音圧も出てて良かったです。
 曲間に何度かMCがあったんですが、いい感じにゆるーい感じで、リブ先生のいい人感が滲み出てて良い雰囲気でした。曲が長くて重たいのでこれくらいがバランス取れてる感はありますね実際。
 1のイントロ激クサリードギターで大合唱が巻き起こった瞬間に「勝ち」を確信しました。こういうアンセミックなリードギターを会場みんなでシンガロングするヘヴィメタルのライブが結局最高なんですよね。まあ、リードギターだけでなくサビでも大合唱なんですが。
 2はフロントラインでは披露されていなかったので楽しみにしていたのですが、これがまた最高だったんですわ。細かいペダル奏法ギターをメインに爆走していく楽曲で、音響的に分離されてないと良さが発揮できないところですが、ちゃんとクリアに聴こえていました。
 7が終わると前半戦終了となり、メンバー休憩中に幕間映像が流れる演出が。この映像はYouTubeにアップされています。

 生きることは辛く苦しいが、それでも生きなければならない。もがき苦しみながらも必死に歩み続けた軌跡、生きた証こそが、「命」に意味をもたらし、素晴らしいものにするのだと。必ず訪れる死、その時まで苦楽清濁併せ呑みながら、頑張って生き続けること、それらの積み重ねこそが「命を讃える葬列」なのだ。というメッセージが映像の趣旨となっています。
 個人的な事情として、このライブの前日に祖父の葬儀があり、改めて人間の生死について思慮を巡らせていたということも相まって、この映像のメッセージが沁みるように心に入ってきました。辛く理不尽な日常の中で苦しみもがきながらも、最後には「良い人生だったな」と、共に生きている皆、先に逝った父や祖父、そしてこれから出会う人々に言えるよう頑張っていきたいなと、しみじみと感じました。
 幕間映像の次には8が披露され、この映像は8に込められたメッセージをさらに深化させる意味合いがあったのだと即座に理解しました。8の、荘厳かつ苛烈なサウンドの中に、憂いを帯びながらも奥底にポジディブさを感じる歌メロが乗り、そして、勇壮でアンセミックなサビの大合唱へと至る曲構成はまさに8の歌詞世界とリンクするものであり、幕間映像との相乗効果が凄まじいものとなっていました。8の歌詞世界を、楽曲としての音楽表現ではない、朗読と映像という表現形態によって再構築したのが幕間映像だったのではないかと勝手に解釈しています。感極まりすぎて、思わずサビの大合唱では歌いながら大号泣してしまいました。
 本編ラストはもちろん11で大合唱し大団円。これ以上ないであろう一体感と救済感を感じることが出来、またしてもギターメロ大合唱中に大号泣してしまいました。
 アンコールは2ndから3曲披露され、オタクのブチ上がり方がえげつないことになってました。まあ、アンコールで再登場するまで結構待ちかねてたのと、昔からの大人気曲だったので仕方ないですね。12の同期ミスって曲入れなかったのには思わず笑いました。それにしてもフロア中央がモッシュピットになっててビビりました。そういう感じだっけ?とは思いつつも演者側はうれしそうだったので良いでしょう。

 最高のライブでした。SNS上でもみんな口々に最高だったと言ってました。次にワンマンやる際にはエイジアとかそのくらいの規模でも埋まりそうな気がしますね。初のワンマンということもあり、ある種伝説的なライブを観れたのはとても素晴らしい経験だったなあと感じます。


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