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1/17 UNEARTH来日公演@代官山UNIT

 ライブに行くことが無かったので全く更新することが無かったぜ!


 まあDOWNLOAD FESTIVAL2022には行ったんですが、なんとなく感想を書くとかいう感じじゃなかったので放置してました。

 まあそんなわけで本題に入ると、2022年11月にSable HillsのツイッターでUnearth来日が発表されました。Unearthは大学生時代コピーしたこともありメチャクチャ観たかったのと、サポートがSable Hills(両日)、View from the Soyuz(1日目)、Graupel(2日目)という布陣だったので迷うことなくチケット購入画面へ。なんと発券番号は10番台。
 正直どっちの日程でも良かったんですが、1日目は会場が渋谷Cycloneということで、Unearth観るにはちょっと狭いかなーってのと、サイクロン特有の全くステージが見られない位置に押しやられた時に虚無になりそうだなと感じたため2日目に。最近VFTSにメチャクチャハマってるので、もったいない気はしましたが、またの機会にということで。


 当日は後輩からツアーTシャツの購入依頼を受けたので17時頃に先行物販へ。

今回のUnearthのマーチ、ダサすぎんか……?

 ツアーTは割と普通だったけど流血してる熊のイラストが描いてあるヤツは結構エグいダサさで、流石に購入には至りませんでした。

これは流石に……


こっちがツアーT

 
 無事2着ツアーTを確保し早速着用。時間が余ったんで周辺を散策してたんですが、代官山のオサレ空間に酔ってしまい、軽く気持ち悪くなるという事態に。開場前に服装真っ黒集団が待機列を作ってる光景を見てとても安心しました。

 入場後はステージ正面2列目を確保。開演までに7〜8割方は既に埋まってる感じでした。開演時間定刻からほどなくしてGraupelがスタート。


1.〈Graupel〉

 Graupelは国内メタルコアシーンの若手バンドではトップクラスという評価が定着してきたように思えます。が、なんやかんや今までライブで観たことなかったのでかなり楽しみにしてました。
 モダンメロディックメタルコアの最終形態とも言えるスタイルで、単音リフ爆走、爽やか系クサメロリード、叙情パート、爆速チャグ、極悪ブレイクダウンといった諸要素を超ハイレベルに搭載しています。そら人気出るわな。

 ここまでオタク全開な音楽性なのにも関わらず、ナード臭さをあまり感じないのはメンバーが全員イケメンばかりだからか?世界は不条理である。

↓セットリスト
1.Overture
2.Bereavement
3.Apathy
4.Futures
5.Towpath
6.Etherial
7.Departure
8.Fade Away

初っ端からアクセル全開じゃねーか!!


 SEからのBereavementで始まり、キラー曲を惜しげもなく連打しまくるセトリで、マジで休む暇がありませんでした。それに呼応するかのように観客もテンションがブチ上がっており、客席はクッッッソ治安が悪かったです。いや、ホントに人が飛んでくること飛んでくること。シンガロングパートで大合唱が起き、ブレイクダウンパートでは四肢をブンブン振り回すハーコーモッシャーが発生し、疾走パートではサークルでみんな走りまくるという、なんだかとても懐かしい光景が広がっていました。この統制の取れた無秩序感がとても良いですよねえ。
 PAも分離が良く、各楽器の音がよく聴こえていい感じでした。特にギターの音がしっかりと輪郭が分かるように聴こえていた気がします。
 MCで海外バンドのサポートは初めてだと言っていましたが、Graupelは既にメタルコアとしての完成度は申し分ないレベルだと思うので、海外バンド来日のサポートや大型フェス出演などを重ねて、さらなる飛躍を期待したいところです。メロディセンスやビジュアル、ノリ的にラウドロック系フェスでも結構ウケるんじゃないでしょうかね。まあそういうフェスへの出演を是とするかは賛否が分かれるところですが、Sable Hillsは最近精力的にサタニックなどのフェスにも出てますし、個人的には割とアリなように感じます。
 久し振りのモッシュダイブ祭りでクソ疲れましたが、ドリンク注文やトイレに行くと前線に戻ってこれなさそうだったので、ヘトヘトのままその場に待機しました。


2.〈Sable Hills〉

 「メタルの未来」と称されるSable Hillsはここ数年の国産メタルコアシーンにおいて、まさしく台風の目とも言える存在でしょう。世界最大級のメタルフェスWacken Open Air にて、各国で予選を通過した代表バンドが出演するMetal Battleというイベントで日本代表として優勝したのはマジで快挙です。そして、このMetal Battle優勝を皮切りにその躍進が加速していった印象。やはり箔付けは大事。
 音楽性としては00年代メロディックメタルコアをベースとし、オールドスクールメタル的なリフ・リードギターと、モダンメタル的な低重心で複雑なブレイクダウンや刻みをミックスしたスタイル。新旧メタルのカッコいいところを良いとこ取りしてメタルコアっていうジャンルでまとめたって感じです。
 前述のGraupelと比較すると、どちらも様々な要素を詰め込んだメタルコアなのですが、「大正義感」をより感じるのがSable Hillsって感じです。(伝われ)

 2ndでは複雑な刻みパターンなどが減少し、よりストレートなフレーズが目立つようになったので、「ライブ映え」を狙ったのかな?という印象を受けました。これはこれで良いのですが、やはり諸要素を詰め込みまくりつつも奇跡的なバランスを保っていた1stに比べると、若干痒いところに手が届かない感じはあります。が、それでもやはり高品質で素晴らしいメタルコアをプレイしていますし、やはりライブでは「映える」んですねえこれが。扇風機ヘドバンなどの盛り上げどころを要所要所で設けることによって、より分かりやすくライブを楽しめるようにしてるのが伝わってきます。実際メチャクチャ楽しかったです。

↓セットリスト
1.Snake In the Grass
2.The Envy
3.Crisis
4.On My Own
5.Recapture
6.Embers
7.The Chosen One
8.Interlude
9.The Eternal

 Sable Hillsでもサークル、ハーコー、ダイブの嵐は凄まじい勢いでした。Embersではイントロのリフでぶち上がってしまって、身体が勝手に走り出していました。The Eternalの時は、メロコアのライブに来たのかと錯覚するレベルで人が飛びまくってましたね。人持ち上げるの超疲れた。
 ライブ中のステージングも堂々としたもので、以前観たときよりもどっしりとした安定感が増したように感じました。暴れ散らかしつつも演奏はキッチリしていて、しかしながら良い意味でのラフさも残っているという、とても良い塩梅でした。
 MCもメタル愛が溢れていてとても好印象ですし、そういった姿勢がファンにもウケているのかなと思いました。「歴史の教科書みたいな存在」であり、「前回来日したときはピットでモッシュしてた」と言っていたUnearthと共演出来るなんて、まさにメタルコアドリームですよ。
 音楽・MCともに「やっぱメタルって最高だな!」って感じさせてくれるライブって、なんていうかこう……良いっすよね。(語彙不足) 
 リフやブレイクダウンで頭を振り、サビで合唱し、クサメロで身悶えながらメロイックサインを掲げる。なんと素晴らしいことでしょう。まさしく「トゥルーメタルコア」を堪能できました。


3.〈Unearth〉

 本日のメインアクト。00年代に隆盛を誇ったメタルコアムーヴメントにおいて最重要バンドの1つです。音楽性としては、スラッシーな単音リフやメロディアスなリードギターに加え、ハードコア由来のビートダウン、ブレイクダウンを導入しています。
 当時人気だった他メタルコアバンドに比べると、エモ・スクリーモからの影響よりも、スラッシュメタルやメロディックデスメタルの影響が強く、クリーンボイスもあるにはあるのですが、やはり聴きどころはマッチョで突撃的なリフ、テクニカルなピロピロスウィープ、ガッツポーズ必至なクサクサツインリードです。

 6thと7thは正直あまりピンと来てなかったんで、その辺からの選曲多めだと微妙かなーとか思ってました。(まあそれでも関係無くチケット買っただろうけど。) しかし、ドラマーのNick Pierceが脱退して、元メンバーのMike Justianがツアーメンバー復帰したことで、在籍時の2nd及び3rdからの選曲がマシマシになっておりました。Mikeはキッチリカッチリしたメカニカルなスタイルではなく、ハードコア・スラッシュ的な、ラフさのある突撃的なノリがあるスタイルで、個人的にはこちらのほうが好み。
 Nick Pierceは元々The Facelessのメンバーだったということで、その影響からか6th、7thではテクニカルな側面をフィーチャーした楽曲が多かった一方、ガッツポーズ必至!っていうメロディアスなフレーズが減少してしまい、往年のファンが離れてしまっていた印象です。実際自分もそうでした。ハイレベルな演奏が需要と直結するわけじゃないという点で、やはりバンドって難しいものだなあってしみじみ感じます。
 なお、現在、ギター兼クリーンボーカル担当のKen "ウルトラチンコ" Susiも一時的にUnearthでの活動を休止しており、As I lay dyingのツアーに帯同しているため不参加。そのためか、クリーン比率の高い5thからの選曲は無し。Watch it burnを聴きたかったんですが、まあ仕方ないでしょう。

↓セットリスト
1.Giles
2.My Will Be Done
3.This Lying World
4.This Glorious Nightmare
5.Zombie Autopilot
6.The Wretched; The Ruinous(新曲)
7.Bloodlust of the Human Condition
8.The Charm
9.Endless
10.March of the Mutes
11.My Heart Bleeds No Longer
12.Sanctity of Brothers
13.Incinerate
14.The Great Dividers
15.Black Hearts Now Reign

昇天した

 あまりも神すぎるセトリ……。本当に捨て曲が無く、徹頭徹尾超ハイテンションなライブでした。 
 SEなどは特に無くヌルっと始まった初手Gilesで完全にノックアウト。デスラッシュ風味のリフと中間部のモッシュパートがカッコよすぎる……。続く2曲目は代表曲であるMy Will Be Doneがプレイされ、フロアはさらにテンション爆上げに。前2バンドのときもモッシュは凄かったんですが、その比じゃないレベルのピットが出来てました。みんな本当に楽しそうでなによりです。

 Zombie autopilotのイントロツインリードが流れた時の歓声も凄まじく、ここで完全に昇天した人も多いことでしょう。いや、マジで涙出ました。
 Zombie後、TrevorがMCで「5月に出す新譜から新曲やるわ、このライブの映像を1月末に公開するMVに使うでー(要約)」と言って、新曲The wretched; The ruinousが披露されました。前日のサイクロン公演でもやってたらしいですね。新曲でしたが、フロアは棒立ちになったりすることなく盛り上がっていました。
 実際公開されたMVがこれ↓

 ハードコア的なノリが強いですが、サビではクサメロツインリードが聴ける、昔ながらのUnearthスタイルでした。1サビ前、ギターソロ後のギャロップフレーズが個人的に好きです。新譜はこの路線の曲が多いらしく、他の曲にも期待してしまいます。近いうちに新しいツアーをやるって言ってたので、必ず参戦したいところ。
 その後人気曲が続いて体力も削れ、いよいよ終盤というところで、Sanctity of Brothersのリフが弾かれた瞬間再び発狂してはしゃいでしまいました。マージでテンション上がるリフなんだこれが。

 そしてラストは定番のBlack Hearts Now Reign。途中のモッシュパート直前で、ドラマーのMikeが脇に置いてあった台の上に立ち上がり、溜めて溜めてから飛び込んでタムをダンダンダーンとシバいてたのが印象的でした。
 ボーカルのTrevorは結構腹出ててパフォーマンスは大丈夫かな?って思いましたが、ちゃんと声も歪んでたし、なにより貫禄ある立ち振る舞いがカッコよすぎました。まあ、ファンボ目線なのでかなりプラス補正掛かってるんですがね。あんな超至近距離でリフミーアッ,テアミーダーン,ウィララススディスグロリアスナイメー出来るなんて夢のようでしたよ。


 あまりにもTRUEなライブでした。みんなここ数年の鬱憤を全て晴らすかのように狂いまくっていて、「やっぱコレなんだよな!コレコレ!」っていう思いが会場全体から溢れ出ていた気がします。今まで欠けていたもの、忘れていたものをようやく取り戻せた、そんな感覚を覚えました。
 ライブの熱狂振りは上記リンクのThe Wretched; The RuinousのMVで見られるので是非。 もしかしたらメロイックサインを掲げる私の姿を確認できるかもしれません。

 なお、翌日は全身筋肉痛で丸1日ベッドから動けませんでしたとさ。
 
 ではまた。


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