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#125 計算高いのは良いこと

さてさて。

今日は「ラグジュアリーブランドの心構え」について書きたいと思います。

数日前に見た番組と昨日たまたま親方から聞いた話が繋がったのでそれについて話そうと思います。

Newspicksを見ている人はどのくらいいるでしょうか。

記事とかニュースは全く見ないのですが、Newspicksの番組の「WEEKLY OCHIAI」「HORIE ONE」「THE UPDATE」「2040 未来からの提言」などのあたりの番組はラジオがわりに移動中とかに聞いたりしています。

そしてこの間「THE UPDATE」でやっていたのが、この番組。

盆栽という日本文化を生業にすることを選んだ以上、日本の観光産業について興味を持たざるを得ないためこれを見ていたんです。

この番組自体はそれほど目新しいことを言っていたわけではないので、
「まぁ、そりゃそうだけど」
って感じだったんですけど、この番組内で「いかに日本に海外の富裕層がお金を落としやすくする場所を作るのか」ということについて話されていました。

そして、そのうちの一つがラグジュアリーホテルを作るということだったんです。

一泊60万とか100万のホテルを作ってそこでお金を落としてもらう。

しかし、番組内で話されていたのは、そういった超高級ホテルを作った時に日本人のサービスがいかがなものなのかということでした。

日本人のサービス提供者はお客さんから自分たちが提供していないことを頼まれた時に
「申し訳ありませんが、そういったことはおこなっていません」
と断るそうです。

確かに。

容易にそのイメージはつきます。

しかし、海外のラグジュアリーホテルに限らず、ラグジュアリーブランドはそのような状況で必ず「NO!」とは言わずに、

「もちろんできます!!」

と答えるそうです。

なんでも相手の要望に応える。

これが大原則らしいです。

言われてみれば、例えばレストランに行って、メニューにない飲み物が欲しくて
「〇〇ってありませんよね?」
と聞いた時に、
「5分待っててください!」
と言って近くのスーパーとかに買い出しに行って提供してくれたら、めちゃくちゃ嬉しいですよね。

「NO」と言わないということはつまり、顧客満足度を上げて好きにさせること。

そして昨日。

いつものように親方を飲み屋まで送っている時に田中角栄の話をしてくれました。

田中角栄が新潟から陳情のために目白に訪れたお婆さんが帰る時に、官僚や東大の総長とかを待たせてまで、そのおばあちゃんの下駄を履かせてあげたそう。

一国の総理大臣が郷里から出てきたお婆ちゃんの下駄を履かせるんだよ?

普通ならありえないし、さらにめちゃくちゃ偉い人を待たせてまでそうしたらしい。

その時に田中角栄の秘書の早坂さんが
「そこまでやらなくてもいいでしょう」
って言ったら、角栄は
「阿呆!!」
と怒鳴ったそう。

そして、

「あのばあさんは田舎に帰れば、角がオラを玄関まで送って下駄を履かせてくれたと、頼まないのに言って歩くぞ。二十軒も三十軒も。俺の選挙運動になって、金は一銭もかからない。お前、何を怒ってるんだ。いいことずくめじゃないか」

と言ったそう。

あっぱれにもほどがあるよね。

こういう話を聞くと「計算高いな」っていう印象を抱くかもしれないけど、田中角栄は人が何をされた時に嬉しく思って好きになってくれるのかっていうことを完全に理解して、好きにさせちゃうんだよね。

最初のラグジュアリーホテルの話もそうだし、いかに人が喜んでくれるのかっていうことを考えるのは本当に大事だと思う。

たとえそれが計算であっても、計算でやっているのを知っているのは自分だけだし、それで喜んでくれる人が増えるなら偽善や強かさからの行動でも良いことだなと。

それは友人関係や恋人関係でも同じ。

昨日は計算であっても人が喜べば全く問題ないということを改めて学びました。

以上。

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