介護士が知っておくべき医療知識とは

介護現場で働いていると、利用者の様子がおかしいと感じたり目の前で意識を失ったりという場面に出くわすかもしれません。
いざというときに介護士が医療知識を持っていれば、すぐに適切な行動に移ることができますし、医師への状況説明も正確に行うことができます。
しかし介護士が医療スタッフ並みの知識を身につけるのは現実的ではありません。
では具体的にどんな医療知識を身につけるべきなのでしょうか。

まず押さえておきたいのがバイタルサインです。
「生命の兆候」を意味し、脈拍、呼吸、体温、血圧、意識の5つを基準に、人間が「生きている」ことを示す指標のことを言います。
ある時点での数値だけではなく、それがどう変化するのか経過を見ることで、その人の体がどんな状態にあるか医師は判断しているのです。
普段から利用者に接している介護士であれば、わずかな「いつもと違う」様子に気付ける可能性が高くなります。
サインを見逃さないためにも、知識が重要になります。

介護士は医療行為を行うことはできませんが、体温測定や血圧測定、医療品使用介助など、一部医療的ケアとして介護士ができる処置が定められています。
また、喀痰吸引や経管栄養など研修を受けた介護士であれば行える医療行為も存在します。
こうした介護士にできること、できないことを知識としてしっかり身につけておくことも大切です。
不用意に利用者に行ってしまうのを防ぐ他、自分の身を守ることにも繋がります。
介護士ができる範囲の医療行為についての情報は、《介護士に求められる医療知識とは》の内容も要チェックです。