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あれはジャンボ宝くじの売場だった

宝くじの1等当選確率ってどのぐらいなんだろう?

2023年の年末ジャンボ宝くじ(1等賞金は7億円)でいえば、1ユニット2000万枚のうち1等の当せん本数が1本なので…確率は2000万分の1だ。
よく比較にのぼるのが「人が地球上で隕石に衝突する確率」で、こちらは約160万分の1だそうな。この一生で、おそらく私は隕石にもジャンボ宝くじのどちらにも当たらないと思うが。

いや…そこまで引きの強い運勢を持ってるのなら、こんな冴えない人生なんて送ってないってば(笑)。



名古屋駅前の宝くじ売り場は人気がある


名古屋駅の地下売り場というのは、しばしば高額当選の多い売り場としてテレビなどで紹介される。名鉄名古屋駅の地上には「名駅前チャンスセンター」、地下には「名鉄観光名駅地下支店宝くじセンター」というのがあって、どちらも人気の売り場である。

名駅チャンスセンターのほうは、2023年に1.5億円1本、2022年に7億円1本と1.5億円2本が出ているらしい。名鉄観光のほうは最近の年末ジャンボこそいまいちだが、そのほかのジャンボくじも含めればまあまあの実績。詳しく知りたい方は、上のバナーから行ける福井新聞のサイトがとてもマニアックなので、ぜひとも一読をおすすめしたい。

忘れはしないさ 。 あれは平成28年の年末だった…


現在の私の境遇というのはまさに地を這う状況なのだが、そのきっかけになった最初のできごとに遭遇したのがこの年。西暦でいえば2016年。
運気はここから、少し踏み上げては下げ、少し踏み上げては下げ…の繰り返し。コロナ禍でトドメを刺されて現在に至る…まあ今回はなんにも触れないでおく。

ジャンボくじを買うための1万円ほどの出費というのもバカにならないので、この数年ほど宝くじからは遠ざかってしまっている。かつては私が10枚(3000円)、家内に10枚(3000円)、義母に10枚(3000円)ってのが恒例行事だった。義母からは「ちゃんと当たるくじを買ってきてね〜」と言われるのだけど、それがなかなか。たぶん末等300円以外を当てたことがない。

平成28年の年末、場所は名鉄観光名駅地下支店宝くじセンターのほう。

このときも長蛇の列だった。客のほうも4本の長い行列を作って後ろに次々と加わりながら、それぞれに自分の順番を待っていたはずだ。かたわらにはボーッと立っているだけで、ろくすっぽ行列の整理すらしないお飾りの初老警備員がいた。

私はその4本の行列の左から2番目の列にいた。

私の左隣にいた2人連れのちょっと香ばしいお兄さんたち(30歳ぐらい)が中途半端な並び方をしていて、一人目は明らかに私の左側の列にいたが、二人目が連れの後ろなのか私の列に属しているのかわかりづらいふうだった。

前に入ってきたらいやだなあ…と思っていたのだが、こういうときには大抵、懸念していることが現実になるものだ。連れ立っていた二人目がふらっと私の前に入り込んできた。そこへ文句を言っても、おそらく無視されるか喧嘩をふっかけられそうな雰囲気だったので黙ってその後ろについた。

そうしたら…

すぐ後ろのクソヂヂイが (言葉が汚くてすみません)


「おう、にいちゃん。割り込むなや!」

最初、まさか私が因縁つけられたとは夢にも思っていなかった。
その直後、おそらく私は後ろから肩をつかまれたはずだ。

「にいちゃん! なに割り込んどるんじゃ! どけや」

私よりおそらく10歳ほど年上のオヤジが因縁をつけてきたのだ。

30分以上待って、あと4人か5人で売り場の窓口っていうところだった。
何より晴天の霹靂だし、ましてそういう言葉遣いで因縁をつけてきたものだから…私のほうもつい応戦してしまったのだ。まわりは誰ひとり助けてはくれないし、前にいた香ばしい〝二人目〟さんもまったくの他人行儀。

ちょっとして警備員がやってきたのだが、さらにびっくりすることに

「ちゃんと並んでください!」と私のほうだけに言うのだ。
後ろのクソジジイご年配のかたには何ひとつ話しかけないのだ、この警備員。

え???

「いや、だからちゃんと並んでたんですって」
「そうじゃないでしょ、あなた」
「そうじゃないって言いたいのはこっちのほうですよ」

はあ? こんな感じでまったく話が噛み合わない。

そこへ私への決定的なダメ〜ジを食らわせるこの言葉。

「そんなことして宝くじ買っても、当たりませんよ! あなた!」

これ以上長引かせたら、下手をすると警察沙汰になるかもしれない。
せっかく窓口を目の前にしながら…でも、もういいや。
ただ去り際に、おそらく何かの捨て台詞ぐらいは吐いたとは思う(許してくれ)。

泣く泣く宝くじをあきらめてその場を離れた。あまりにも激昂していたので、気をおさめるために家内に電話をしたのだが…どんなふうだったか覚えてないし、家内から、そのときのことを教えてもらうのもためらわれる(まさにいま、家内はリビングでテレビを見ているのだけど)。

私があれだけ怒り狂って怒鳴ってる場面を、誰かが動画に撮ってTwitterとかにあげられてしまうかもしれないってふうなことを思った。とにかくその1日は気分がむしゃくしゃしてどうしようもなかったな。大荒れだった。

こういうのって…思い出すだけでも動悸がしてきます


実はいま、列が果たして何列だったのかを確かめたくなって、画像検索で宝くじ売り場の画像を探し当ててみた。

あれっ? 窓口って3つだったの??

振り返るに、どう考えてもあのときの行列は4列だった。

だって、すぐ左にくだんの香ばしいオニイサンたちがいて、そっち側はたしかに1列だったけれど…その反対側(右側)が1列だったってことは絶対無い。左側よりも明らかに右側の列が分厚かったことの肌感覚には、確信が持てる。ちゃんと覚えている。ってことは…

これって、まさかの「警備員の職務怠慢」が原因だったのですか????

あの日のあの売り場には、まちがいなく4列以上の列があった。
ははーん。つまり、どこかでどれかの列が「合流」しなくてはならない状況だったのだな。そうか…

文章にしてみるものだな。7年半ぶりに謎が解けました。

直接の原因は、この警備員の職務怠慢ですわ。

この記事を書きはじめた時点では、私のすぐ後ろのクソジジイクソジジイがひたすら悪者ってふうな筆致・結末になるとばかり思っていたもので…まさかここに着地するとは思ってもいませんでした。列をちゃんと窓口の数に合わせて整理するという職務を、この警備員は怠っていたのですよ。とりあえず、ものわかりが良さそうに見える私に罪を押し付けてしまえってことだったのな。いまとなっては、ものすごく納得できる。

「そんなことして宝くじ買っても、当たりませんよ!」

… 何だかクラクラしてきた。
どの口がそれを言えたのだ、あんときの警備員さんよお?

コラーッ!!!




時期はずれな話題ですみませんでした。
まもなくサマージャンボです。でも私はたぶんもう買いません(涙)。

思うにあの警備員は貧乏神だったのだ。お祓いしなくてはなるまい。


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