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ゲートルーラーについて思うこと。

まず注意事項です。
自分IKEは嫌いですが、ゲートルーラーというカードゲーム自体は嫌いでも好きでもありません。
サモンマジックのような販売方法がよく分からないゲーム以外はほぼ全てのカードゲームを一通り触りその一環としてゲートルーラーにも触れました。
その上での感想、そして現状のゲートルーラーを取り巻く問題について書いていこうと思います。

まず、ゲートルーラーとは何か?
これは2020/12/26に株式会社大遊より発売された新しいカードゲームです。

個人的にやって見た感想。

一言で言うと、面白くない。
理由として、坊主めくり感が強いのと、それに伴う運ゲー感。
現状使えるルーラーはアプレンティス、ナイト、ハイランダーの3種。
アプレンティスとハイランダーはゲームルール自体は同じためハイランダーは割愛させてもらいます。
アプレンティスは手札とエナジーを持たず、ターン開始時に2枚捲ってそれをプレイするというもの。
ナイトは初期手札2枚エナジー3枚召喚権2回ターンドロー2枚というもの。

アプレンティスはもう見るからに坊主めくりである。
ナイトは一見坊主めくりに見えないが、召喚権2回とターンドロー2枚の性質上、常に手札を叩きつけなくてはいけないから現状だと劣化アプレンティスと言った感じ。
ただし、あくまでスターター2種で遊んだだけの感想です。
ちなみに自分はパック買ってまでやろうと思わなかった。
繰り返しになるが面白くなかったから。
パック買ってデッキ構築すれば面白くなると言いたい人もいるかと思うが、新規TCGは無料配布やスターターデッキの段階で面白さを伝えられないど駄目なんです。

具体的にゲームをプレイしていてどこが面白くなかったか、箇条書き形式で。

・前述の通り運ゲーが酷いところ。
召喚も運、ダメージくらうかどうかも運。

・ダメージ計算がめんどくさい。
例えばヴァンガードなら、ダメージ6点をカードの枚数で計算する。バディファイトならダメージを別途ライフカウンターを用意し、初期ライフ10から減らしていく。
しかしゲートルーラーはライフ12をライフカウンターを用意して減らすのではなくヴァンガードのようにダメージとして、ダメージゾーンにカードを置くことで計算する。
残りライフを聞かれた時、いちいち枚数を確認するのがとてもしんどい。てかめんどい。

・用語の説明が無い。
普通デュエマなら初期の頃はブロッカーアイコンの後にブロックの説明が書かれていたり、タップトリガーの説明が書かれていたりした。
ゲートルーラーの場合、TD,ODなどの用語に関してどういう処理をするのかカードに書いていない。
その代わり、カード固有の必殺技名は堂々と書いてあるあたり個人的にイラッとした。

と、何かと不親切設計ではあるが、次にゲームをプレイする以外での不満点を上げていこうと思う。

・スターターにルールブックとプレイシートが入っていない。
これはプレリリースの頃から買った人を困惑させてた問題ですよね。
しかしプレイシートに関してはルーラーの設計上仕方がなかった部分があると思います。
どういうことかと言うと、例えばアプレンティス。

このカードの隅にある三角のマーカーみたいなものですが、これを公開されたプレイシートと合わせてみると、

画像のようになります。
よく見ると攻撃ゾーン、守備ゾーン、セットゾーンがルーラーのマーカーと対応していることがわかると思います。
つまり何が言いたいかと言うと、今後ルーラーカードで守備ゾーンが増えたり、またはなかったり、他にも真横にカードを配置できるルーラーが出る可能性があるため、ルーラー事にプレイシートが変わる可能性があるんですよね。
その手の混乱を防ぐためにプレイシートを入れなかったんじゃないかなと思っています。

しかしながらもう一方のルールブック入れないのはダメですね。
ターンシークエンスとかわかんなきゃ何もしようがないじゃん?
公式の5分でわかる動画のリンクついてるけど、これがまたよく分からない。

・デッキ構築について。
アプレンティス、ハイランダーは合計コストが50というソシャゲみたいなルールがあります。(ナイトはコスト制限無し)
自分はスターターどまりでしたが、実際にBOX買ってデッキを組もうとした友人曰く、コスト計算がひたすらめんどいとの事。
ナイトに関しても、例えば大型入れすぎてターンドローで3,3を引いた時に頭抱えるから結局50くらいに落ち着いてしまってナイトのアプレンティスよりプレイングの自由度が高い利点を潰してしまっているとの事でした。

・作品に対する不安。
まずイラスト流用問題。
ゲートルーラーはイラストレーターの発表した過去絵を買ったり、FoWから流用していたり、イラストの使い回しが見受けられ、財政難かな?と不安になる側面があります。
財政難か?と思われてしまうのはプレイヤーがカードを買う上でゲームに見出す将来性というものに直結してくると思います。
さらに言えば第1弾の看板カード「マグヴァリウス」。
これなんかは過去にタカヤマトシアキ先生がカードキングダムのイベントのために書き下ろした「ファイナルレッドドラゴン」の流用です。
いや、看板モンスターまで流用ってまじで大丈夫かよ……

・ゲームがひたすら単調。
例えばデュエマやバトスピならターン事にマナが増え、できることが増えて段々ゲームが形になっていく訳ですよ。
手札を増やす、マナを増やす、盤面を整えるなどの戦略をターンを重ねる中で相手との駆け引きをしながらやるわけです。
対してゲートルーラーはナイトにしろアプレンティスにしろ引いたカードをだして殴るだけを開始から終わりまでずっと繰り返す訳です。
なんというか抑揚がないんですよね。

・基本ルールが色んなカードゲーム混ぜたキメラ。
1番わかりやすいゲートルーラー動画として話題の迫真ゲートルーラー部でも言われてましたね。
ルールが所々どっかで聞いたことある、と。
やってみると、バディファイトをベースにブシロード産のTCGをごちゃ混ぜにした感じ。
新しさを感じない。

次にIKEの発言やゲートルーラーの謳い文句について。

バディファイトの時にルールを公開したあと色々誤解があったから、実際に触ってもらうまでにルールで判断されたくないから(要約)、とおよそ2つの理由でルール公開を遅らせたそうですが、そのせいでプレリリースの段階でまともに遊べなかったことに関してはどう説明するんでしょうか?

・ルールの違うもの同士で対戦できる新しいカードゲーム。
これ、やって見た感じそこまでルール違うか?って印象。
確かにルーラーで構築ルールやプレイルールは変わるけど、現状やってることはただの殴り合いというかメンコに近い。
そしてルールが違う、というのは広義ではどのカードゲームにもあること。
どのカードゲームも1番メジャーなのはビートダウンですが、他にもライブラリーアウトやエクストラウィンなど違った勝ち方もあります。
基本的にカードゲームはビートダウンを想定していて、殴られている側にチャンスが来るように設定されていますが、ビートダウンしないデッキにはこの前提は通用しません。
ライブラリーアウトの話をするとMTGのMoMa。
これはライブラリーアウト1点狙いで一般的なデッキ入るクリーチャーは採用されません。
したがってビートダウンはしません。
エクストラウィンでは遊戯王のエグゾディアなんか有名でしょう。
デッキを回すパーツを多く採用し、殴らずにひたすらエグゾディアを探して勝つ。
このMoMaやエグゾディアに共通しているのが、本来のルールにとらわれない独自の勝ち方があり、プレイングもデッキ構築も通常のものとは異なるという事だと思ってます。
他にもIKEの過去作であるバディファイトでもフラッグによってはライフが変わったり特殊なデッキ構築を求められたり、と正直謳い文句に斬新さは感じられません。

・カードゲームで1番盛り上がるのは手札使い切ったあとの今引き合戦。
いや、初めから手札なくて常に今引きしてたら手札使い切るっていうところすっ飛ばしていてピンチを演出する部分がないからなんか違うと思う。

・ゲートルーラーの背景世界はバディファイトの背景世界のパラレルワールド。
これ、IKEが自身のTwitterで過去に実際に発言していた内容です。
IKE自身もうブシロードと縁はないのに勝手にバディファイトなパラレルとか言っていいのか?(後述の問題につながります。)

と、ここまでIKEの性格や直接ゲートルーラーに関係ない話は避けてきました(しちゃうとかなり面倒な事になりそうなので)が、ここからはつい最近のあの出来事に触れていこうと思います。
そうです、

訴訟問題です。

1月8日IKE及びスタジオ池っちに対してブシロードが訴訟を起こしました。
内容を簡単に説明すると、再三の警告を無視しブシロードのゲームであるバディファイトの裏情報やブシロードの機密を漏洩していた事に関する訴訟となります。

これを聞いた時、ゲートルーラー終わったなと思いました。
ただネットの声を見てみると、大遊やゲートルーラーが訴えられたわけじゃない、とか、訴訟自体やる意味がないとか色々見受けられます。
しかしこれら2つの意見は的外れでは無いにしてもゲートルーラー自体の大きなイメージダウンにどうしても繋がってしまいます。
まず、ゲートルーラーが直接訴えられたわけじゃないということに関してですが、確かに直接訴えられたわけじゃないのでサービス自体は問題ないでしょう。しかしいくつかの理由からマイナスイメージを生み出してしまいます。
1つ目に、ゲートルーラーの最新情報をゲートルーラー公式アカウントではなく、IKE個人のアカウントで行っていた事。
2つ目にゲートルーラーの宣伝動画をゲートルーラーの公式チャンネルを使わず(そもそもあるかどうかは分かりません。)にカードキングダムのチャンネルで行っていた事。
3つ目に前述のバディファイトのパラレルワールドという発言で、訴訟内容の情報漏洩に間接的に結びついてしまったこと。

以上3点があげられると思います。
Twitterで、IKEが関わっていることを秘匿しとくべきだったという意見をよくみますが、まさにこのとおりで、元々IKEにアンチがめちゃくちゃいたところにIKEに対して訴訟が起きた。
芋づる式でIKEが自ら主導していたものに不審感が向くのも無理はありません。

何が言いたいかと言うと、IKEというブランドとカードキングダムというブランドに頼らず最初からゲートルーラーの公式Twitter、公式チャンネルで宣伝していたら、訴訟によって不信感がここまで高まることはなかっただろうということ。
訴訟が発表された翌日1月9日のツイートによく現れていると思います。

確実な事とは言いきれませんが、1枚目の画像はプレイヤーからの信用が無くなった事を示唆し、2枚目の画像は販売店からの信用が無くなった事を示唆していると考えていいでしょう。中にはゲートルーラーを今後シングル、及びブースターを扱わないと公言してる店まで出ています。
IKEの、「ゲートルーラーはめちゃくちゃ売れている」という発言に対して自分が住んでいる県では取扱店舗がありません。
また、公式大会を行っている店舗も1月時点で全国に29ヶ所と少なすぎるうえでの今の状況です。
このような状況でさらにコロナの第二波が来ている現状、新しくカードゲームを取り扱う余裕のない店舗も多いだろうし、今回の1件で取り扱いをやめる店舗も増えます。
第2弾は既に完成しているようですがこんな状況下でとてもじゃありませんが長く続くとは思えません。
今後の動向に注目です。
今回は以上です。

以下文章0の投げ銭。

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