学振PD面接の記録

H32年度の学振PDで面接を受けた際の記録です。
当然、面接で緊張していたので記憶が正しくない部分も多いと思いますが、
少しでも不安が軽減されたり、参考になればということで記します。

【基本情報】

・審査区分:数物系科学
・分野:数学
・結果:採用
※学振DC1も面接(当時はスライドではなくポスター発表)で採用されたので面接は2回目。


【準備について】

・面接練習、資料作りは一人で行った。
(※友達がいる人はスライドや発表を何度も見てもらう方が絶対に良い。特に分野が遠い、分野が違う人にも見てもらうことをお勧めします。)
・発表スライドの枚数は5枚+補足として申請後の発表履歴やスライド中に挙げた自身の論文リストを最後に載せた。
・PDだし研究内容を見るので私服でいいかと思ったが、一応スーツとカッターシャツを準備する。一応、髭も剃る。

以下、参考にした風のうわさ
・数学は基本的に内容が細かく伝わらないので、堂々とはっきり自信をもって楽しそうに話せば良いらしい。
・既に大まかな順位は決まっているので、普通に面接をこなせば受かる人は受かるし受からない人は受からないのであまり気負わずに面接を受ければいいらしい。
等々


【面接について】

- 控室にて - 

・会場につくと資料を渡される。表面は事前にPDFで配布されている面接事項。裏面は面接に関する具体的な進行の指示。
・一度、控え室に入ると退出不可。食べ物は不可。トイレ・飲み物は可。
・控え室に3台のプロジェクタとスクリーンがあり、動作確認するように言われる。電源はない。
・貸し出し用の大量のノートパソコンがあるが、私を含め皆自分のノートパソコンを持ってきていた。
・男性はみんなスーツを着ていたので、やはりスーツを着るほうが無難らしい。(個人的には審査には無関係だと思うが、面接時間が4分なので第一印象は大切なのかもしれない)


- 待機席にて -

・発表者の他に部屋の外に2人待機する。
・申請書の課題名を間違えてスライドに書いていたため(「による」を「を用いた」にしていた)、面接会場に入場後に冒頭で訂正するように事務の人に言われる。予定外のため焦る。



- 面接開始 -

・面接は時間通り開始
・部屋は奥に長く、以下のように長机をコの字に3つ配置できる程度の広さ

    面A 面B 面C 面D 面E
ス            面F
ス            面G
ス            面H
 申 事a 事b 事c 事d 面I

ス:スクリーン 申:申請者 面:面接官 事:事務員

・面Gが進行役で穏和な態度。よって全体の雰囲気は比較的穏やか。面Iのみ険しい面持ちで、面倒くさそうにイラついている印象。
・部屋は薄暗いが互いにはっきり顔は見える。
・PCを繋げたら画面が映ると思っていたが、デュアルディスプレイで表示。
・マイクは無し。


・氏名、発表課題名を言い、注意された課題名の訂正も伝える。進行役の面Gが「課題名は申請書の通りでいいですね」と再度確認を取った後、開始の合図。
・開始とともに時間計測開始。たぶん時間内に発表が終わったためアラームはならなかったが、事aか事bがカンペを面接官に向けてめくったので、残り時間を書いたカンペだと思われる。

・質問数5回程度。面Aと面Cが2回、面Gが1回。ABABCという順。面Aが始めに質問する前に「たくさん応用があり非常に面白い研究だと思いますが」と一言コメントをくださったので安心した。
・面Aと面Cの分野は数学だと思われる。面Cは(一方的に?)知っている幾何学の教授。面Aは数論関係だと思われる。両者ともに数学の立場からの質問。どちらの質問も、質問してもらえたら説明する予定にしていた部分(わざと詳しく説明しなかった箇所)だったので、予定通り説明。
・面Gは理論物理系か理論よりの工学系だと思われる。想定内の質問だったので予定通り返答。

質問の内容をまとめると以下の通り。
「申請者の研究はA型のリー代数のランクを上げた場合の研究だが、どういう算段でうまく研究が進むと考えているのか」
「A型が難しい場合どうするか」
「量子計算への応用とスライド中にあったが、具体的にどのように繋がって応用されるのか」

面Gが他に質問がないのか問いかけるが特になく終了。


【個人的なアドバイス】

・面接時間が4分なので説明が足りない(出来ない)部分が当然出る。そこは詳しく説明せずに気になる程度に匂わせておけば、専門の近い面接官は質問してくれると思う。その時に説明すればいい。質問がなければ伝わっている、又は気にならなかったということなので、それはそれでいい(と思うことにする)。
・数学だと身なりはよほど不潔でなければ問題ないと思うが、他の分野の面接官の方が多いので、無難な格好が良いと思われる。

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