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お母さん、いつもありがとう。

うつ状態になって、色んな人に心配をかけたが、やはり母には人一倍心配をかけたと思う。

大学に入学するとともに一人暮らしを始め、それからというもの一人で色々とすることが増えた。

わからないことは母に聞いたりもしたが、私の方から積極的に連絡をしたことなんてあったかな。

母は本当に仏のように優しい人だ。

私がうつ状態になった時も、母の住んでいる県から、私のいる県まで、車で片道6時間もかかるのを、何度も何度も車で行ったり来たりしてくれた。コロナ禍ということで、公共交通機関での移動を極力避けるためだった。

そんなこんなで、家を出て9年ほど経ってから、母と過ごす時間が増えたのだ。なんだか同じ空間で母と過ごしてから、「ああ、そうだった。家にいる時ってこんな感じだったなあ。」と思うようになった。やっぱり、連絡を取ることと、一緒に同じ時間を過ごすことは全然違う。母のことを、なんだか再認識した気分だった。夏休みやお正月は帰省していたけど、こんなに長く一緒に過ごすなんて、社会人になってからはなかったからな。

うつ状態が改善され、仕事を再開してからも、何度か私の所に遊びに来てくれた。6時間の移動は、意外とやってみればできるものだなと気づいたからというのもある。(笑)

来るたびに色々と持ってきてくれる母だが、いつもは「そんなにいらないよ。大丈夫だよ。」と言ったり、思ったりしていたが、今となっては、どうしてそんなに自分一人で生きていかなければいけないような気がしていたんだろうと思う。

ただ「ありがとう」と受け入れてしまえばよかった。

でも、私の尽きることのない心配性な性格は、「この人がいなくなってもちゃんと生きていけるようにしっかりしなきゃ」という思考回路を生み出すのだ。

人に頼っていては、もし一人ぼっちになった時に困ってしまう、と、ずっとどこかで思っていた。

大学に入ってからかな。こんな風に思うようになったのは。

まあ、今でもそう思ってはいるが。

でも、母は、いつも、子どものために何かしてあげたいと思ってくれているんだろうな。


使ってみて良かった洗剤を送ってくれたり、マスクを送ってくれたり、野菜を送ってくれたり、最近は特に色々と気を遣ってくれている気がする。

私はお金もないので、お返しというわけにはいかないのだが、よくLINEをするようになった。送ってもらった野菜を料理したら、写真を取って送ってみたり、何気ない普通の会話を前よりもするようになった。母と同じ時間をたくさん過ごしたことで、LINEでの会話と、現実とのギャップがなくなった気がする。

母がどう思っているかは知らないけれど、私はなんだか嬉しく感じている。

これからもずっと、こんな会話ができたらいいな。

お母さん、いつもありがとう。



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