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【堀江愛利&澤円】第4章「Being」で「べき」から抜け出す【特別対談その2】

Hito Institute (by Women's Startup Lab) について

2019/12/12開催『自分の人生を生きる力の源=Beingを探せ【シリコンバレー発:Hito Institute - Short SESSION】 〜 Global Innovative Leadership Program in Silicon Valley 〜』より

第1章 「Being」が「Doing」のクオリティを上げる
第2章 私たちは「Human Being」
第3章 「Being」が変わると行動が変わる
4章 「Being」で「べき」から抜け出す ←今回はココ!

「Being」で「べき」から抜け出す

堀江
一人一人の「Being」は違います。澤さんの「Being」はなんですか。


僕は「最大多数の最大幸福」といって、なるべく多くの人がHappyになることが自分のHappyであるという定義です。

アプローチはいくつかあって、おそらくは「エンターテイメント」でもあるし、「ヒーロー」でもある。そうすると「Doing」も自然と決まってくるという感じです。

堀江
なるほど。「Being」は、みなさんの持っているDNAみたいなものです。持って生まれている、あるいは自分がワクワクする、そのコアになるものが何かというのが定まると、社会の価値観を今まで社会がくれた贈り物ととらえることができます。

こうあるべき。女性はこうあるべき。しとやかに、慎ましく、ちょっと古いですね。男性はこうですとか、こういう仕事のやり方がこうあるべきですという「べき」。

もちろん受験もそうだし、学校でも周りから認識とかいろいろなところをいただきながら、その中で一生懸命自分を「こうあるべきだ」と思って作ってきたはずですが、みなさん、そろそろ自分の人生を自分でデザインして良い時期です。

ベースは社会からの贈り物で学んだ。その上で「いや、分かっているけど自分はこうしたいんだ」。例えば、自分の「Being」がクリエィティブであれば、クリエィティブを妨げることは、なるべく避ける。

クリエィティブが自分のDNAであれば、ぶつかった壁にも「いや、僕クリエィティブだから。ぶつかった壁が上司であれば、どうやってクリエィティブに上司をインスパイアしていこう」と思考が変わります。

「Being」は自分の強みなので、それを核にすると全てが楽になります。けれど、「丁寧に仕事をしよう」「きちんとしよう」そういう「Doing」にまみれて、成功はしているけれど、疲れ果てている人が多くいます。

シリコンバレーでも、成功している人はたくさんいます。お金持ちだし。でも、その人たちが幸せかというとそうでもありません。スタートアップを始めて成功したはずなのに、また新しい成功を求めてスタートアップを始める。なんでかというと、「べき」を追いかけていて、一つが終わるとまた次の「べき」に行ってしまうからです。

プログラムに参加したある女性は、自分で事業を立ち上げ成功していたのですが「次にこの会社を大きくしようか。投資を取ろうか」迷っていました。

彼女はプログラムを受けて「私は、食べ物を通して人を幸せにすることが「Being」に紐づいている」と気づき、今の会社はもう流してしまって、自分の「Being」を実現するための会社を新しく作りました。けれど、ビジネスの中の「べき」で考えていたら、そんな発想、絶対出なかったわけですよ。彼女の中では。

でも自分の「Being」は、「人の生活を食で変える」と思ったときにパワーとワクワクで一杯になって、「今のビジネスはもう良い」と。「次のビジネスで大きいところに行くんだ」という自信と判断と勇気がスパッと出た。

そうやって「Being」で、みなさんが次のステップに行くためのトレーニングをするのが、このプログラムです。


もちろん組織内でも同じようなアプローチができます。「自分のありたい姿」と仕事を繋げることができると思ったらそうすれば良いし、繋がっていないなと思ったら異動という形でも別に構わないし。全員が起業しなきゃいけないとか、会社辞めなきゃいけないとかって訳じゃない。

「自分のありたい姿」を追求していくと、本当に心が自由になります。これは一番推しておきたいところです。ほとんどの人が、心を全然自由にできない状態で・・・特に大きい組織で会社員として働いている人たちは陥っていると思うのですが、それから解放されるきっかけになります。

研修が4日間だから、移動を合わせると、このプログラムに参加するのに少なくとも6日休みを取らないといけません。そう言うと「難しい」と言いだす人がいます。あるいは「調整できるかな。できないかも知れない」と言うのですが、もうその時点でゲームオーバー。

シリコンバレーに4日間のプログラム受けるための日程を空けられないような人は、もしかしたら自分探しなんて、できないかもしれない。

でも本当に変えたいと思うのだったら、それくらい大したことないと思います。ひたすら仮病を使って6日間サボるとかだって良いわけですから。いくらでもやりようがあります。

堀江
80年。人生80年だと思って計算して、4日間は何%でしょうか。


ほんと、ほんと。

堀江
どうしても「いやー、会社のあれが」と気になってしまう。それを超えて初めて自分を大切にできるのではないかと思います。

日本の会社はどうしても「雇っているんだから」みたいな。どうしてもそういう文化があると思うのですが、みなさんが一人一人、自分を大切にすることを始めないと、上は変わらないし、上が変わることを待っていても日本は変わりません。

そういう意味でも、次の世代のためにもみなさん一人一人に、まず自分に賭ける、自分に投資する、自分を信じることから始めて欲しい。もちろんロジカル的に「Human Doing」的に「堀江さん、それ日本でやってくださいよ」という話はあるのですが、卒業生は皆「やっぱりシリコンバレーで、あの環境でやらないといけないんだ」と言っています。

みなさんは日本人ですよね。日本という環境があったから、こういうふうに日本人らしくなったんです。別にDNAじゃなくて、みなさんがアメリカに住んでいたらアメリカ人らしくなっていたわけです。

だから、頭で理解する。知識で変わるのではなく、環境からしっかりとプレッシャーをかけて揺さぶらないと、4日で人生が変わることなんてないです。

私はアクセラレータープログラムを6年間続けて、いろいろな起業家を送り出しています。その中で、人間がどこで変る、あるいは転び始めるかを見てきていますが、GILPでも同じでしょう。やはりみなさんが決心して来ることが重要です。


自分を変えるためには、時間の投資も必要だし、行動も必要です。はっきり言ってしまいますが、「目の前にあること」や「やらなきゃいけないこと」には、そんなに重要なものはありません。

ですから、自分に本当に必要なことに時間を投資する勇気を持てるかどうかを、試されていると受け取ってもらえると良いかな。時間の投資の仕方によって生き方はすごく変わって来ます。今日はありがとうございました。


Text by Masaru Sekido : GILP M2 Alumni



第1章 「Being」が「Doing」のクオリティを上げる
第2章 私たちは「Human Being」
第3章 「Being」が変わると行動が変わる
4章 「Being」で「べき」から抜け出す ←今回はココ!


GILP / Global Innovative Leadership Program (presented by Hito Institute) とは
Women's Startup Lab Headquarters とは

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