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子供の頃の思い出。珠算教室

      珠算教室にて

 小3の時、同級生に誘われて珠算教室へ通うようになった。思えば子供の頃の私は自らアレしよう‼︎…という行動派ではなく、同級生に誘われて始める事が多かった。
 しかし酒や煙草は自らおぼえた。当時は子供でも大人にお使いを言い渡されて酒や煙草の買える時代、煙草は自販機でも購入出来た。
 小5の時に訳もわからず赤ラークを自販機で買い吸ってみた。思いきり深く吸い込むと肺に激痛が走った。
 …大人は何でこんなものが美味しいのだろう、肺が凄く痛いだけじゃないか⁉︎と感じ、成人するまでこりてしまった。
 酒は小3の頃、自宅にあった甘いワインでおぼえた。現在では誘われたら付き合うくらいの感じで晩酌したいほどではない。

 話がそれてしまった…その珠算教室で同期以外の、年上や年下の子達と話をする様になった。
 その中でとある、ひとつ下の女子がやたら私にちょっかいをかけてきたので私も意地になってへ理屈をこいたりした。算盤の先生にこらっ、真面目におやりなさい‼︎とよく怒られたものだ。そんな調子なので珠算の進み方はゆっくりだった。
 そういえば、他にもちょっかいを出す男子がいてあまりにうるさかったので、算盤入れカバーで思いきり頭を引っ叩いて泣かしてしまった記憶がある。思えば私もひどい事をしてしまったなと省みた。

 中学生になり珠算検定の三級を受ける事になった。四級までは珠算教室で受けられたがここからは通っていた中学校が検定会場となっており、予め決められた日曜日が受験日であった。
「白足袋ちゃん、今度の珠算検定一緒に行こうよ?」
と例の女子に誘われた。
 しかし私はなぜ一緒に行かなければならないのか理解に苦しんだ。合格に集中するため独りの世界に没頭したいのに…面倒な事を言われたと感じたので断った。
「なんで?なんで駄目なの?私が嫌いなの⁉︎」
と、しつこく迫られた。
「そうじゃないよ、どうしても。独りで行きたいから。」
と、返すと女子はシクシクと泣き出した。
 当時はなぜそこで泣き出すのかさっぱり理解できなかった。とにかく面倒なひとだなと思った。

 現在の私も集中したい時に他者の介入があると、その集中力が途切れてケアレスミスを起こしやすい。雑談をしながら作業を行なうのはあまり得意ではないのだ。
 雑談そのものは嫌ではないから雑談タイムにお願いしたい、それだけのことだ。

 時がかなり過ぎて、あの日あの女子を拒絶し傷つけてしまったのだなと気がつく私であった。彼女は私を友達だと考えていたのかもしれないと。しかし、私の考える「友達」ではなかった。当時、彼女が私を陥れるために、上に立とうとするためにからかったり挑戦していると思い込んでいたのだ。
 日頃夫から、
「お前、そもそも家族や友達に求めるものが高過ぎるやろ⁉︎お前の考える様な友達はおとぎ話にしかおらんよ。」
などと呆れられ吐き捨てられてる始末。

 彼女もあれから結婚して、しっかりもののママになったかもしれないなあ、体たらくな私と違って…。

 ふと彼女を思い出して書いてみました。

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