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【アンジュ・ユナイト】白赤緑Σデッキ解説

はじめまして、地球委員長と申します。
アンジュヴィエルジュぶりの方はお久しぶりです。
普段はヴァイスシュヴァルツという別のカードゲームで競技勢をしています。
ヴァイスではこのような解説記事を書いてくださる方が結構多いのですが、アンジュでは見かけないので自分が先駆けになれて界隈が活発になってくれればと思います。

今回アンジュ・ユナイト初の大型大会「ユナイトGP」があり私もそのために調整をしていましたが出場することができなかったためここで供養しようと思います。
結果を残したわけではないですがリストを共有した友人が5-2と4-3と好成績で悪くはないので皆さんの参考になれば幸いです。


デッキリスト

デッキコンセプト

「成功率の高いリンクで序盤から点数を入れる」
これを可能にするのが4-2と7-3リンクのプログレスであり、これらは3コストと5コストに多くコスパが良いことに着目しました。

◆なぜ序盤に重点を置くのか

それは1周目の山札は2周目以降と比べて圧倒的にリジェクト率が低く与えたダメージがそのままライフ減少に直結します。
2周目以降は2点与えて1点入るくらいの期待値ですが、1周目は3点与えて2点入る期待値ですのでとても点数効率が良いと言えます。
また、序盤は成功要求でガードのやりとりをするためリンク成功は成功要求を貫通しながら点数を上げるというとても強い行動ですのでこれを行える確率の高いカードを多く採用しています。

◆リンク2回成功

序盤に点数を通すことに特化しても後半にパワー不足で通らなくなりがちで失速したり、アクションに頼らなくてはならず引き勝負になることがアグロ(速攻)ではなってしまいます。
ですが、リンク4-2や7-3は2周目からはリンクブーストを使うことで2回成功が30%~40%程ありますので相手は常に2回成功を警戒することになり実質20000前後のパワーを叩き出すことができます。
そのため、3コストや5コストのプログレスを張り替える必要がないのが安定性やリソースの余裕に繋がります。

◆防御面

攻撃的なデッキの弱点として防御の弱さがあります。
防御値が4000しかない低コストを並べてアタックしたり、チャージを攻撃に回さないといけないためノーガード宣言する場面も多いため相手にリジェクトされたりするとダメージレースが不利になることが多々あります。
ですが、このデッキは序盤の防御値を重視しているため1周目に多く成功要求をして被弾を極力減らすため不利になりにくく基本的に相手が受け手に回ることになります。

①トップシェアである美海に有利
②初ターンの再現性
③リンクによるブレの少なさ
④時間切れを起こしにくい

GPの詳細が発表されてルールが「制限時間30分の予選7回戦」となり上記4点をクリアできるデッキを作ることにして完成したのがこのレシピです。

①トップシェアである美海に有利
今回が初の大型大会であること、情報の少なさから大半の人が交流会や公認大会の結果を見て環境を予想するしかない状況であると思います。
そのため、使用者が多く結果を残していた「青赤黒美海」や「青単美海」を使用することになると想定していました。

多いのであれば不利になるデッキは使うべきではないのでリソース勝負をするデッキは美海に勝てないor時間内に終わらないのでそれ以外で探すことにしました。
最初に考えたのは「赤黒緑アグロ」でしたが自分がガードを一切することができないため相手に打点を止められたり、相手に先に責められてしまうと厳しい展開が多く不利になる対面も多く持ち込むことはできませんでした。

②初ターンの再現性
予選7回戦という対戦数で6勝1敗が決勝トーナメントに上がるラインになります。
そのため初ターンでメインプランまたはサブプランを80%以上でできる再現性が欲しいと思いました。
先攻1ターン目にフレーム3枚+美海+EXまでできる確率は24%でフレーム2枚でも約40%なので自分は真っ先に候補から外しました。
もし美海で大型大会に出るのであれば2コスト久遠空を採用して少しでも初動の確率を上げる構築が良いと考えています。

潤滑油

③リンクによるブレの少なさ
ΩΣ混成のリンクは効果が強力なことが多いですがLINK4-ΩΣでΣ2枚で失敗などはよくある光景で成功率がΣΣよりもどうしても下がってしまいますのでΩまたはΣ片方に完全に寄せることにしました。
また、当然ですがリンク数によって成功率は大きく変わります。
4-2リンクと7-3リンクは他と比べて圧倒的に成功率が高く2周目の山札では2回成功まで見えるため見た目よりも強いです。

2周目は山札30枚中フレーム10枚+スタート3枚想定

④時間切れを起こしにくい
ユナイトGPでは制限時間30分で時間切れは両者敗北というルールです。
両者敗北すると負けた時よりもオポが低くなりオポ上がりも狙えなくなるため絶対に避けなければなりません。

30分という時間は決して余裕がある時間ではなくリジェクトが多く発生したり青や緑のようなリソース勝負をするデッキは中盤以降ダメージが通らず簡単に時間切れが起きてしまします。
まだこのゲームに慣れていなかったり、カードゲーム自体が不慣れな方も多くアンジュで遊んでいる印象があるため予選は特に起きてしまうことを危惧しています。
これは不慣れな人や時間かかるデッキを使っている人が悪いわけではなくこちらのデッキ選択、プレイの最適化、相手とのコミュニケーションで防げるため今回はデッキ選択段階で序盤からダメージを与えることのできるものを選択しました。

◆デッキの長所

・ダメージレースの有利
このゲームは1周目はが最も点数が通りやすいため序盤にいかに攻撃を通せるか、攻撃を防げるかが重要になります。
そこで《リンク成功率》《有効アタック数》《成功要求》を意識しています。

《リンク成功率》
4-2と7-3は1周目から成功率35%と3回に1回は成功する確率です。
後攻で3パンした時に1回は成功する確率で全て4-2でアタックした場合に相手はどこで成功するかわからないため運に任せて成功要求をする必要があり、そこで成功した場合は4点という致命傷を初ターンで与えることができます。
序盤よく使用されるリンクは3-2(成功率21%)や5-3(15%)と比べると35%がいかに強いかは簡単に想像がつくでしょう。
3コスト4-2は2周目でリンクブーストあると2回成功率が37%あるため2回成功する可能性が高くパワー2万前後まで見ることができます。

《有効アタック数》
有効アタック数とは単純なアタック回数とは異なりダメージが通るアタック回数のことです。
例えば、先攻は5000以上でアタックすれば成功要求されることがなく有効アタックとなります。
ですが、後攻は先行で6コス美海を出した場合は8000以下は1面成功要求され有効アタック数は減りますし4000でのアタックはスタートにガードされるためこれも減ります。
・先攻2ターン目:7000以上3パン
・後攻1ターン目:5000以上3パン
を序盤の目標としています。
更にリンクが全て4-2であれば成功要求を貫通できる確率が35%あるため上振れを狙うことも可能です。

《成功要求》
成功要求は手札やチャージを使用せずにアタックを防ぐことができコスパがとても良いです。
1周目は成功率が高くなく成功要求を狙うことができるだけでなく、ダメージが通りやすくもあるのでいかに防ぐかが重要です。
そのため、効果がついていない代わりに防御値が高いカードを多く採用しています。

防御値高い代表
プレーン

・初ターンの安定性
複数のプランを用意することによって初ターンの安定性が高いです。
1つのプランのみだと失敗した時に弱い動きをしたり、臨機応変な対応が求められプレミや時間切れに繋がります。

《先攻》
①6ユーフィリア+フレーム3枚
①'6ユーフィリア+フレーム2枚
②5アクエリア+フレーム2枚
③5コス+3コス+フレーム3枚
④3コス+3コス+フレーム2枚
⑤6ユーフィリア+3コス+フレーム4枚(3枚+EX)

先攻の代表プラン

《後攻》
①3ナツナ+3コス+3コス+フレーム3枚
②1エルエル+3コス+3コス+フレーム2枚
③1エルエル+3ナツナ+5コス+フレーム3枚
④6ユーフィリア+5コス+フレーム5枚(4枚+EX)
⑤6ユーフィリア+3コス+フレーム4枚(3枚+EX)
⑥5コス+5コス+フレーム4枚
⑦5コス+3コス+フレーム3枚
⑧3コス+3コス+フレーム2枚

後攻の代表プラン

◆デッキの短所

・トップ勝負になりがち
初動の展開に手札を使い切るためトップで戦わなければならない。
5コス以下で戦うため3コストトなどでロックをされるとトップで解決する必要がある。
一度展開したカードを張り替えることが少ないので事故は多くないがトト2回成功などは明確な負筋なので手札を温存しておく必要があります。

・捲る手段が少ない
序盤にリジェクトを多くされてしまうと詰めきれずにダメージレースが負けてしまうとリソースを増やす手段が乏しいことや大ダメージを狙うカードもないため逆転が難しいです。

採用カード

3枚

・1コスエルエル
1コストのカードですがΣΣとキツイ縛りがある代わりにCIPでリンク+1が可能です。
基本は自身に付与して4-2リンクにすることが多いです。
相手に防御値12000がいる場合や2回成功で通したい場合は横に振ることもあるので臨機応変にしましょう。
また、出し直してCIPを再度使用することも多々ありますので複数引いてもいいところが強いです。
デメリットとしては3コスエルエルと名称被りがあるため困る場面がありますがカードパワーの高さで3枚採用です。

3枚

・3コスエルエル
フルΣを使う理由。パワーカード。
リンク成功で自身にパンプして15000まで出力、ガードを切られた場合は横に1000×3回を振ることができるため器用な動きも可能。
単体15000出る3コストプログレスは他に3コスアルマリアしかおらず破格も性能です。
4-2で2回成功も度々しますが最大22000出力でこれは12000のプログレスでも3枚要求、2回要求で16000でガードされても横に1000×6回振りながら貫通ができます。
6ユーフィリアや3コスの2回成功にパンプ1回と5コスにパンプ2回で20000を2面にすることができ、5コスに3回パンプで22000と要求値を増やせるので最終盤面でも大きな活躍が見込めるので序盤から終盤までずっと強いです。
1コスと名称被りがありますがゲーム中必ず引きたいため最大枚数の3投です。

後攻に3-3-3を出すためには必須。
1周目ですら1/3で失敗する確率だが失敗しても4-2リンクの13000までという標準並みのスタッツがあるため問題ないです。
なので成功したらラッキーくらいの気持ちで使うのが楽でおすすめです。
後攻の初動で必要なため3投です。

3枚

スタッツの高い3コス枠兼EX用。
名称:ユーフィリアであるためEXを使用し先攻2ターン目に展開のためフレームサーチや後半にガード用のフレームに変換できるため役割が多いです。
防御値9000あるため8000よりもガード可能な範囲が広く重宝します。
①3コスや4コス8000
→成功要求
②リンク成功13000
→チャージ1枚2回要求
③5コスリンク成功18000
→チャージ2枚
役割がしっかりあるため3投しているがどこか減らすならここを1枠譲ることになりそうです。

2枚

4-2リンクでありながら効果が非常に強力なカードです。
ノーコストで5コスセニアにシフトできるためコスト捻出がシビアなこのデッキとはとても相性がいいです。
ただ、サーチ手段などが豊富ではないことと5コスセニア先に展開していることも多く中盤以降に引いても強くないため2投にしています。

2枚

スタッツの高い3コス枠。
ただスタッツが高く名称被りがん無いだけ。
リンク成功14000は美海やオルトリンに2枚要求でき、2回成功20000は10000ラインに3枚要求することができます。
防御値8000は序盤にガードできる範囲がそれなりにあります。
①3コスや4コス7000
→成功要求
②リンク成功12000
→チャージ1枚2回要求
③5コスリンク成功17000
→チャージ2枚

3枚

先攻初動札、リソース源、サーチによる安定剤。
とても強いリンク効果があるにも関わらず10000の標準スタッツ、6-3という難しくなく2回成功もギリギリ見えるラインが偉いです。
先攻で6ユーフィリアの次に立てたいカードで序盤から終盤まで活躍できるため3投です。

3枚

リンクが成功しやすい5コス枠。
3コスカレンから無料でシフト可能。
攻撃値が低く、防御値が高いためガード範囲が少し広いのが強いです。
①7コス15000
→チャージ1枚成功要求
②リンク成功15000
→チャージ1枚2回要求
③リンク成功10000
→2回要求

2枚

リンクが成功しやすい5コス枠。
条件付きだが攻撃値が1000高くなっています。
リンク成功の17000と18000は大きくないですが白1体の条件は軽いため高いに越したことはないのでスレイより優先しています。
名称被りを避けて1枠譲ったため2投です。

1枚

リンク成功しやすい5コス枠。
防御値が10000あるので先攻で立てると後攻の美海を受けられるためそこがレミエルとの差別点です。
基本的にはレミエルの方が強いのでこちらが1枚のみの採用にしています。

3枚

Σ最強の初動札。
先1で7枚削れて、序盤はチャージを手札に変換、EXで展開やガード用のフレームサーチ、リンクの成功しやすさ最高峰の7-3、防御値12000と最高値と強いことをこれでもかと書いてあります。
12000を立てると相手の1コス2コスのリンク成功11000までのプログレスはほぼ無力と化します。
先攻で最も出したいので文句なしの3投です。

マリガン基準

◆先攻

・フレーム2枚~3枚
・6コスユーフィリア
・5コスアクエリア

6コスユーフィリアまたは5コスアクエリアを持っている場合のみフレーム3枚残します。
どちらも持っていない場合はフレーム2枚まで残してマリガンします。
上振れるとこのような盤面で後攻のアタックを2回成功要求可能です。

先攻上振れ例

基本的にはこのように大型一体を立てることを目標にマリガンを狙います。

先攻通常例

◆後攻

・フレーム2枚~3枚
・1コスエルエル
・3コスナツナ
・エルエル以外の3コスプログレス

3パンすることを目標にマリガンします。
1コスエルエルを持っているとその後の要求値がかなり下がるためフレーム2枚+3コスプログレスを探しにいきます。
3コスナツナを持っていると上振れ展開3-3-3を狙えるためフレーム3枚+3コスプログレス、1エルエル(ナツナ失敗時の保険)を探します。
どちらもない場合はフレーム2枚まで残して全マリガンします。

後攻で4-2で3パンすると3点~4点与えられる期待値ですので大きくゲームをリードすることができます。
次のターンにはリンクブーストありで3パンが確定しているため防ぎきることができずに2ターンで勝つ試合も多いですので積極的に狙いたいところです。

後攻上振れ例

基本的にはこちらの3パンを狙うことになります。
エルエルは自身にリンク+1することによって全面4-2リンクになり圧を与えられます。

後攻通常例

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございます。
今回のようにオリジナルのデッキを考えて遊ぶことが多く今後も自分の考えを発信できたらと思っています。
もし参考になったりご意見ご質問などあれば反応くださるととても喜びますので何卒よろしくお願いいたします。
また、都内で友人と遊んでおりますので対戦したり意見交換してくださる方いらっしゃいましたらお声がけくださると幸いです。
拙い文章ですが最後までお付き合いくださりありがとうございました。

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