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【企画参加】なんであの時あんなに頑張れたんだろう?

私の通った大学では簿記が必修だった。

商業高校から指定校推薦で入ってきた
ゆきちゃん(仮名)は入学してすぐ
「私、簿記1級取るから」と宣言した。

簿記が何だかもよく分かっていない私だったが
1級がすごいことはなんとなくわかった。

ゆきちゃんは
高校入試で県立を落ちて
入った私立でトップだったらしい。
そして負けず嫌いだった。

体育の授業で彼女と組むと
本気出してくるので
すごくめんどくさい。

そんな彼女は教職も取って
母校で教鞭をとると
将来の夢を語ってくれた。

そして本当に先生になった。

簿記1級(日商簿記)をとると
宣言した彼女は、大学とは別に
大原簿記学校にも通いだした。

いわゆるダブルスクールだ。

授業の空き時間に会うといつも
簿記の勉強をしている。

一人暮らしをしていた彼女のお部屋に
遊びに行くと机の上に広げられていたのは
簿記のテキスト。

高校のころから付き合っていた
7歳年上の彼氏が愛車のプレリュードに乗って
彼女のお部屋に来て、毎週末を共に
過ごしていたのは親御さんには内緒だが
大学、簿記、彼氏で彼女の生活は埋まっていた。
(のちに彼氏とも結婚している)

ちなみに彼女は大学でも成績優秀。
オール優で卒業していった。

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大学必修の簿記、普通高校出身の私は
ゆきちゃんとはスタート地点が違う。

私の取った授業は
簿記未経験者クラスだったが
「日商2級をとれば授業出なくても単位くれる」
だったので私は2級を取ると決め
授業には1度も出ていない。

ゆきちゃんは検定に1度落ちていたように
記憶しているが、私が2級を取るころには
ゆきちゃんは1級に合格していた。

日商簿記1級の検定は4教科。
合格率はだいたい10%。
1級の検定は年に2回しかないので
1度落ちると最低1年間は勉強することになる。

授業に出なくても単位がもらえる
当初の目的は達成したのだが
素晴らしい先達と私が
肩を並べられるところに
きたことに興奮した。

「ゆきちゃんにできるなら、私にもできる」

いま思うと、どこからこんな発想が
出てきたんでしょうねー。

高校時代は先生の真ん前で寝てるし
大学でもゆきちゃんの
ノートのコピーをもらって
さらに別の友達に配るという悪事。

そんな私がゆきちゃんと
同レベルと考えること自体
おこがましい。

かくして私はゆきちゃんと同じ道を行った。
1度落ちたところも同じ。

大学の講義が終わってからは
図書館で勉強。
大原簿記行って勉強。
家に帰っても勉強。
時々彼氏  笑

大原簿記は試験に落ちても
次回のクールを聴講することができた。

都合がつかないときは
カセットテープを貸りることができる。

授業を1から聞き直した。
カセットテープを寝落ちせずに聞いた。

今なら即寝るのに。

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大学の授業に出ないで
楽するために始めた簿記に
どっぷり浸かり
かえって大変な道を行った。

「ゆきちゃんにできるなら、私にもできる」

その一心でなぜここまで頑張れたのか
いまだにわからない。




こちらの企画に参加します。
若かった部門かなー。


いま私はこの企画の広報をしています。

ハードル低いので、ぜひ参加してくださいね💕





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