#4 情熱と根性とその先へ続く道
〜息子とトランペットの記憶〜
(1) 連帯責任と託された高い音
2021年3月12日、息子が高校を卒業した。4月1日の今日、音大生になる。
4つ違いの姉がエレクトーンを習っていたときも、姉が金管クラブでトランペットを吹いていたときも、息子は音楽に対してほとんど興味を示さなかった。それなのに、5年生のとき、急に「金管クラブに入りたい」と言い出した。理由は「トランペット、目立ってカッコいいから」だ。
当時、楽譜もろくに読めなかった息子は、楽譜にカタカナで音階を書いていた。土