アニメ『境界戦機』の個人的な感想 第11話編②(限界組織ヤタガラス)
レジスタンスを名乗るには現場に危機意識が欠落しているとしか思えないヤタガラス。ではその上はどうなのかと言うと、ハッキリ言ってもっと酷いとしか思えないような描写がされている。
どういうことか話していきたい。
キリュウの素性
場面は変わりヤタガラスの代表のキリュウが書斎らしき和室で過ごしている様子を見せている。そこにゴーケンが訪ねてくるのだが、そこは何と広大な和風のお屋敷であった。
ヤタガラスが限られた地方で活動している組織にしてはメイレスだの高度な情報戦()だのやたら金がかかりそうな代物を用意してるのがどうしてなのか気になっていたが、単純に代表がお金持ちだったというヲチであったようだ。
しかし振り返ってみればメイレスの管理が杜撰でも誰も咎められなかったり場当たり的な施しをしていたりという描写があったので、レジスタンスとして不自然な振る舞いの辻褄合わせだと思えばいいのだろう。
いややっぱダメだろ。
ここでゴベールの話を受けた後のブラッドらの話し合いとキリュウとゴーケンの話し合いが交互に描写されるのだが、これまた頭を抱えたくなる内容である。
絶望的な現状認識
さてここで話し合われているのはこれからの日本のことである。
ブラッドらは北米のAIの予測では現地人とのいさかいが少なく良好な関係を築いてる北米同盟がやがて日本を掌握していくという旨の話をする。
7話で主要地域での経済面を掌握していることも触れられていたりしたのも加味すると、ヤタガラスの勝算はサッパリだと思えてしまう。
ならばこんな日本の現状に対してキリュウがどう考えているのか気になるものだが、果たしてキリュウが言い出したのは『治外法権』のことで北米支配圏ですらそうなのだと憤慨するだけであった。
ふざけているのか?(半ギレ)
治外法権があるからなんなんだ?
コイツらは相手に対する反感だけで将来の展望もなくレジスタンスをやっているのか?
結局は自分等の国の問題を放ったらかしにして没落させた『日本人』という訳か。(ヘイトスピーチ)
今回のことも含め今までのヤタガラスの行動は掲げた目的の達成を果たせる見込みが薄い、もっと言えば自己満足の領域を出ないことがハッキリしてしまったと言っても過言ではないだろう。
こんな集まりを主人公にしてしまったことも設定考証のなされていないことの証左であろう。
ここに来て全開になるご都合主義
さて今度は買い出しに来たアモウらと自由アジア支配圏の中の市場に場面は移る。
この市場というのは厳しい監視もなく危険物を持ち込んだりしなければ誰でも出入りが許されるとのこと。随分ヤタガラスに都合のいいものをお出ししたものだがこれは序の口。
一応変装していたアモウはそこで偶々観光の名目で歩いていたブラッドに当たってしまう。その場では何もなく別れたが何かを察したブラッドは「自分は当たりを引いた」と喜ぶのだった。
買い出しから帰ったアモウらは今度は近場の温泉に足を運ぶ。
そこで温泉を堪能しているところに先程別れたはずのブラッドらが入ってくる。そこでゴーストが隠岐の島にいる可能性があることを告げられる。
ここまでが大まかな11話の内容である。
しかしヤタガラスが自分達から何かすることもない受け身体質なのが補強される一方で、よそから情報が舞い込んだりとやたら都合のいい展開があったりと主人公に対する心証がドンドン悪くなっているのは全くよくないはずなのだが、今後どうなってしまうのか…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?