アニメ『境界戦機』の個人的な感想 第10話編②(モブに見せ場取られる主人公がいるってマジ?)

前回追い詰められていた東北のレジスタンス組織であるアラハバキの救援にどうにか間に合ったアモウ達であったが、そのことで余裕の態度で静観していたユーラシア軍の少佐アレクセイが俄然やる気を出してしまってうることは露知らず。
はてさて作戦の行方は?

目立ちたがり?のアレクセイ

さて今回の話でやたらと目立っている敵役のアレクセイ。アラハバキという東北最大規模のレジスタンス組織を壊滅寸前に追い込んだ手腕は確かなようである。
彼はロシア貴族の末裔らしくレジスタンス討伐のためにその財力を惜しみ無く投入し、アメインのみならず広域に敵の動きを探知するレーダーシステムを展開している周到さを見せている。
しかし軽薄でお調子者な一面もあり、昔馴染みとはいえ女性の前に裸体を晒して(蹴っ飛ばされたりして)いた。

彼はどうも幼少の頃からそういう性分であり軍に入ってからもそのままだったそうな。
普通に考えて普通に軍には入れそうもなさそうなのだが、先述した通りやるべきことをやってたりと判断に困る男である。

ただしこのアニメでは印象に残りやすいキャラであることは間違いないと言ってもよいだろう。主人公らがあまりに影が薄いだけだと言われたらそれまでだが…

しかし視聴者からはハチャメチャなキャラでしかなくてもアモウらにしてみたらこれまで戦った中では厄介な敵であるのは間違いない。
アラハバキを別のレジスタンスと合流させてこの難局を打破する為に、作戦は濃霧の中決行されるのであった。

逆転の一手、それは…

アラハバキ救援作戦も大詰めである。
アモウらは囮役としてアラハバキの構成員とは別行動をとることになり、友軍の無人状態のジョーハウンドを引き連れて動き出す。
これをレーダーによって捕捉したユーラシア軍は直ちにこれを追い立てる。容赦ない砲火によりジョーハウンドが倒され、アモウらの乗るメイレスらを橋まで追い詰めた…かに見えたが、ガイらによりレーダーに対する欺瞞工作が行われており、逆にユーラシア軍のアメインを多数撃破してみせたのだ。

要はいつものハイスペック万能AI様()である。いくらなんでも芸が無さすぎる。

いや、そもそもユーラシア軍のアメインにリアルタイムで映像を映すようなカメラとか搭載されていたら濃霧の中とはいえバレてしまいそうな策であるが、ユーラシア軍は敵を捕捉する為の装備はレーダーしかなかったようである。

これはユーラシア軍のうっかりであるが、肝心のアレクセイは更にやる気を出してアモウらに立ち向かっていく。
そんな彼はこの戦闘では有人アメインに乗って来ているのだが、それが頭部の形状といいカラーリングといいどう見ても『モルゲッソヨ』なのはご愛敬と言ってよいものか…?

しかしケンブとレイキという性能では格上であろう二機を相手にして一歩も退かない戦いぶりを見せたりと意外な健闘をしてみせる。しかしそれに気を取られアラハバキを取り逃がすばかりかアモウらに逃げられるという失態を犯してしまう。

戦いが終わり「敵に情けをかけられた」ことを悔しがり雪辱を誓うアレクセイ。こういう時自分を責めているのを見てると(その内容がどこかずれているとしても)それほど悪い印象を残さないキャラであったと言ってよいだろう。

ガシンの中でも一区切り

作戦を無事に終えて中国地方への帰路につくアモウ達であるが、その中でもガシンの心境に少なからず変化があったようである。
アラハバキの面々からの感謝を受け取ったことで「自分は戦うことで人を助けている」と自覚し迷いが吹っ切れたガシンの姿でこの話は幕を閉じる。
ちなみにここの場面のガシンの台詞を覚えていると次回以降の話のおかしさにすぐ気付けるだろう。

次の話からは物語の終盤ということもありアモウ達にとっても重要な出来事が起こるのだが、それについて話す前に6話から10話までの話はどういうものであったかを振り返りたいと思う。

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