アニメ『境界戦機』の個人的な感想 第12話編①(ヤラセ番組のノリ再び)

北米の軍人ブラッドからもたらされたゴーストの情報は果たして正しいのか?…なんてやってたら時間がないのでさっさとネタばらしすると確かにゴーストは隠岐の島にいた。
のっけから自由アジアの駐屯軍を相手に暴れまわり一方的に叩き潰す様を見せつけてくるがイマイチ緊張感に欠けるのは何故なのか?きっと本来のストーリーラインであるはずの日本奪還からは縁遠い存在だからだろう。
ともあれコイツを放ったらかしにするわけにもいかないのは確か。ヤタガラスはいかなる動きを見せるのか?

悠長すぎる展開の見せ方

ゴーストの大立ち回りから一転、ヤタガラスでは貰った情報が正しいのかという話をしていていきなり話の腰を折ってくる。
そこは画面変わったらすぐ「ゴーストが隠岐の島で暴れとる」って言って尺を節約しろよと。ともかく正否を確かめないと動けないので数日かけて確認したら確かに間違いないとのこと。

いやいやいやいやこっちはそれ分かってんだからはよ何かしら動かんかいこのトンマ!!そんなことしてる内に民間人まで襲われたらどう落とし前つけるんねん!?

今言った通り隠岐の島には民間の日本人も住んでいて自由アジアの軍隊がやられたらそちらが狙われる可能性がある。ちなみに本土の自由アジア軍は救援を諦めて沿岸の防備を固めているという。
ここでナユタが「アイツら我が身かわいさに逃げ出したのさ」なんて言ってくるが、こちらはその人間らがゴースト相手に立ち向かいやられていく様を見せられているからかナユタに対するヘイトが沸いてきそうになった。
紳士で皮肉屋を気取ってるのだろうが実際にはスケベ心丸出しの陰口野郎でしかないから好きになれるわけもない。

あと今ナユタが言い放った台詞はよく覚えていてほしい。
コイツへの嫌悪感がさらに強くなること請け合いだ。(オイ

現地の日本人救出のために動くことになったアモウ達。そんな彼らが次にすること…それはやはり会議である。

な  ん  で  だ  よ

ただでさえ情報確認に数日を要しているのにとうしてそんなにのんべんだらりとしてられるんだよ!?一刻も早く動いてるところを見せろよそんな駄弁ってるとこなんて一体どこに需要があるっていうんだよ!!?
ここでもまぁゴーケンがあーだこーだと取り仕切っているのはまだいいとして出てくる案が物資の用意とか漁船の手配とかやる気を疑いたくなるようなものばかり。
極めつけが隠岐の島の日本人と連絡を取るために本土にいる親族とコンタクトを取りテレビ電話で事前連絡を入れる場面が出てくる。
ここの場面「息子さん勘当当然で出ていって呉服屋営んでるって相当恵まれてるやん!!」とか「それにしてはあっさり連絡つくなんて都合よ過ぎィ!!!」とか「それにしちゃテレビ電話ってなんかショボくない?」とか色々と言ってやりたいがキリがないのでよしておく。
しかしここまでまるで出来の悪いテレビのバラエティー番組みたいなノリで進んでいくものだからただでさえ気の緩む展開に拍車がかかってしまいもはや退屈ですらあるのだが、それもそのはずで脚本が8話のボランティアごっこの話をやった人間と同じなのだ。
まさか再度…しかも最終回前の重要なところで起用するとは、決めた人間は物事の良し悪しを見極める能力が著しく低いとみて間違いないだろう。

主人公達、ほぼ空気

ここまでの場面で作戦に対してアモウ達は何か意見するということはほとんどなく、ゴーストとの戦闘シミュレーションをやったりしてマトモに目立つ姿を見せていない。
ガシンが敵討ちに前のめりな様子だったりシオンがろくろを回していたりするのだがそれだけでアモウに至ってはナレーション以外マトモに発言していないときてる。
一件アモウのモブ的扱いにおかしな印象を受ける(それは間違っていない)が、何よりもガシンのスタンスの不安定さが目立つ。
日本の奪回や戦いを通して人を助ける…と本人が話していたことすらどこかに飛んでいきまるでゴーストを倒し父親の仇を討つことしか考えていないような描写をされてしまっているのだ。
ちなみにこんなことになってるのには理由があるのたが、最終話以降の内容に言及してから明かしていきたい。

作戦実行を決めるキリュウや作戦立案をするゴーケン、AIらにすらある程度はまとまった台詞が用意されているのに対し、アモウやガシン、シオンらパイロット達はろくに喋らずシミュレータによる訓練に明け暮れる姿しか写さないのはどういった意図があってそうしてるのか?
色々と思い付くが少なくともアモウらをマトモに扱おうとは思っていないことは明らかだろうと言っておく。

次回はついに始まる救援作戦とその様子、そこで描かれたものについて話そうと思う。


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