秘密警察を宣伝してみる【毎週ショートショートnote】
ある賑やかな酒場のカウンター席。
若い男が興奮した様子で店主に話しかけている。
「また今回も秘密警察が活躍したらしいっすね!盗賊団のアジトを突きとめたって!かっこいいな~」
酔いが回っているのかテンションも高い。
「お前は本当にその話題が好きだな」
聞き慣れた言葉に店主も呆れ混じりに応じる。
この国には「秘密警察」と呼ばれる組織があると言われている。
秘密裏に事件の解決に動く集団らしい。
その組織を見た者はいないのだが、事件が解決されるたびに彼らが関与していたと話題になる。