7:コスプレ

文豪とアルケミストのキャラで30日CPチャレンジ(連続で書くとは言ってない)
史実に基づかないし、文アルに寄せてるかも怪しい、完全個人解釈で好きに書いています。
またCPは日によって変わります。閲覧は自己責任。


本日はランキャロ。

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 ハロウィンパーティが数日後に迫っていたある日。

「貴方はウサギの恰好をするんじゃないの?」
「……?!?!」

 フィッツジェラルドから、図書館内の全員にハロウィンパーティの招待状が届いていた。ルイス・キャロルにも届いており、参加はするつもりだったが仮装についてはどうするか少し悩んでいた。以前色々あって白兎のコスチュームは所持しているが、ハロウィンという場には少し合わない気がして、キャロル自身は着ていくつもりはなかった。
 しかし、まさかランボーからウサギの衣装を着ると確信されていたのは驚いた。確かに、他の服に比べると一番仮装っぽいと言えば仮装っぽいが。

「えっと……ウサギの恰好でハロウィンはちょっと合わないかなと思っていたんだけど」
「……でも、似合ってると思う」

 それはどういう意味で?と聞こうと思いつつ、言葉をのんだ。ランボーの表情は特に動かず、淡々と喋るので若干何を考えているのかわかりづらい。
 しかし、以前ボードレールの書の浄化の際関わった時に思ったのは、どんなに表に出なくても、言葉数が少なくとも、思った事を素直に言っているのだなという事だ。つまり、ウサギの衣装が似合うという言葉に、おそらくそれ以上の意味はないと思われる。

「そういうあなたは、どういう仮装をするの?」
「僕もウサギにしようと思ってる」
「えっ」
「黒兎。対みたいで良いと思って」

 ランボーが手を頭でぴょこぴょこ動かす。その行動はなんとなくかわいいけども、今ランボーが何を言ったかキャロルは脳内でリピートした。
 ウサギの恰好をしようとしている。黒兎で、対のようになる。対になるのは、キャロルの白兎と、という事で間違いないだろう。
 しかし何故か分からない。何故キャロルに合わせようとしているのか。何故対になるようにしようとしてるのか。それはそれとして、ランボーの黒兎衣装はちょっと見てみたい。
 キャロルがぐるぐる考えていると、少し心配そうにランボーが小首をかしげた。

「嫌?」
「う、ううん!そんなことない!」

 とっさに否定をしたが、それはイコール白黒兎の衣装でハロウィンパーティ参加をする、という事を肯定する意味にもなる。
 キャロルはハッ!としたが、ランボーはその回答に嬉しそうに微笑んだ。

 ランボーは同じ詩人として、キャロルと自分はなんとなく近い何かがあるんじゃないかと思っていた。親近感というものなのかはちょっと分からないが。
 ただ、キャロルは人見知りなのか、あまり積極的に声をかけてくる感じではなく、ランボー自身も口数は多い方ではないので、あまり多く交流を得る事がなく、何とか話す機会をうかがっていた。
 そこに、ハロウィンパーティの招待状が届いたので、きっとキャロルはあのウサギの衣装で来るだろう、と思ったランボーは、ならば自分もウサギで、黒兎だと何となく話題にもなるだろうと思い、準備を進めていた。
 準備をする前にキャロルに確認をするのを忘れていたのに気づき、今日声をかけたというところだ。

「一緒に行こう、パーティ。衣装も合わせるんだし」
「わ、わかった……楽しみにしておくね」

 キャロルはあまり目立つのは好まないのだが、わざわざ衣装を合わせてくれるというランボーの誘いを断るほどでもなく、またランボーの衣装も楽しみというのに違いないので、誘いは普通に承諾した。
 ランボーも、なんとなく当日キャロルとゆっくり話出来るかも、というのは楽しみだった。そこからまた、お互い話す時間が増えれば良いな、と思いつつ。


 ハロウィン当日、ランボーとキャロルは本当に対のウサギの恰好で会場に入り、皆からそこそこに話題にされた。
 衣装が間に合いサイズも合い、皆の反応も良く、作った徳田秋声は少しほっとしていた。


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徳田先生裁縫得意言うから……!!(?)
「キャロルとお揃いにしたい」
「…………わかったよ!作るよ!!」(謎のピンクのオーラの圧を感じつつ)
みたいな(?)

丁度時期がハロウィンだったので、ハロウィンの仮装って感じで書いたんですが、ハロウィン過ぎてたらサンタの恰好になったかなと思います。
ランキャロのサンタもきっと可愛いんじゃないかなと思いますね!

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