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今更ながらに自己紹介/自問自答コンセプトを考えた記憶

※既にコンセプトを踏まえて靴を買ったりしているので、リアルタイムの記録というよりは記憶を書いています。あまり楽しくない記憶も書いてます。

◉考えたら、降ってきた

自問自答ファッションに出会う前から、自分の着たいもののコンセプトがその日によってぶれぶれだったりなんかミスマッチでは…?と思っていました。
そんなところに出会った自問自答ファッションとコンセプトの概念。これってつまり「なりたい自分のコスプレをする」ようなもの? だとしたら推し活でアクセサリーを選ぶ行為とかとも近いものがあるし、自分にもできるのでは……と思ったのが、わたしが自問自答ガールになったきっかけです。

ぶれぶれというのは具体的には、普段の服装にそこまで不満はない気がするけれどすごく気に入ってる訳でもないし、仕事でイライラした時などには原色が入ったつよつよの服が無性に着たくなる、みたいなことです。その一方でもっと綺麗だったりかわいいものにもっとどっぷりいきたいという気持ちもなくはない。そしてそもそもブランドが、自分の着たい服がある場所がわからない。以前ならここに行っておけば大丈夫というところ(nolly'sでした)があったのになくなってしまった……そんな感じです。
というわけでまずは、そもそもわたしがいいな、なりたいなと思うものやモチーフはどういうものだろうと考えてみました。
やさしい、強い、凛としている。人の話を聞ける、ユーモアがある、アンティーク、花、緑、紫、……などなど、他のガールズの分析も参考にしつつキーワードを書き出していたら。

バレリーナ!

ふいにそんな言葉が浮かんできました。……ええ?

クラシックバレエは幼稚園児だったほんの数年だけやっていました。
正直、記憶は殆どありません。実家にある当時の写真は発表会当日に撮ったチュチュ姿のものと、なぜか普段の練習の際に撮られたものの2枚だけ。一度だけ出た発表会のVHSも実家にあったような気もしますが、それだって今は残っているのかどうか。
そもそもバレエを習いだしたきっかけも当時通っていた幼稚園が練習場になっていたから……という、かなりなりゆき的なもので、どうしても習いたいと親に熱心に訴えかけたとか、続けたかったけど親に辞めさせられたといったドラマチックな記憶もなく……なのに、バレリーナ? いきなり?
でも浮かんだとたん、驚くと同時に、ものすごく腑に落ちてしまったのです。

◎人生と見た目について

ここで少し、人生と見た目の話をします。

わたしは身長150センチ程度、肩幅含め骨格がっしりめ、バストFカップの人間です。
一方でわたしがinstagramとかで素敵だなーいいなーと思う人たちは、骨格華奢めで背は高く、お胸は控えめな方の割合が圧倒的に高い。いやモデルさんて全般的にそういう体型では……? という気もしますが、考えてみるとわたしはこうした体型をモデル体型ではなく、"バレリーナみたいな体型"とラベリングしている、のです(実際にはこの二つって全然違うはずなのに!)。そしてそれは自分とは真逆の性質のものだ、と考えている。

たぶん、これは小学校の頃からです。骨格が華奢でついでに頭の良い従妹が羨ましくて、対する自分は太っている、細くはないという意識がすごくありました。
線の細い、透け感のあるキャミソールワンピースとかをさらっと一枚着て、それでも絵になるような人になりたい。それは祖父母の家で読んだ、萩尾望都の漫画に登場するヨーロッパの少女たちのイメージなどもあるかもしれません。
(萩尾望都には「ビアンカ」という、森の中で裸足で踊る少女が出てくる短編漫画があります。そういえば一人で踊っている少女というモチーフもすごく好きです)

よくある話ではありますが、わたしはわたしの容姿が好きではなかった。

幸いにも親兄弟から容姿を揶揄されたことはなく、むしろわたしがコンプレックスを抱えているのを見て取ったのだろう母親はことあるごとに意識してかわいいと言ってくれていたと思うのですが、当のわたしはかわいくないんだからどうせ自分は何を着ても・やっても無駄だ、嘘をつくなと突っぱね、しかし選択肢が示されれば、例えばグレーのコートと茶色のコートなら絶対にグレーだ、茶色は着ないと言って譲らない頑固な子どもでした(なおブルべなので小学生のわたしの判断はすごく正しかった)。
自分の思う美の基準に自分が合わない。わたしはエルフの少女になりたくて、だけど現実にはそうじゃない。
容姿以外について小学校時代のクラスメイトにからかわれたのもあるのかな、と思います。平均より早く膨らんだ胸の大きさを、女の子のクラスメイトにからかわれたこともありました。 

……書いていて気づきましたがわたしの容姿に関するコンプレックスの記憶は小学生からで、幼稚園時代、わたしがわたしの姿をどう捉えていたのか、今のわたしは覚えていません。もしかして当時のわたしは発表会のチュチュに怖気づくこともなく、バレリーナの卵としてただただ純粋に、舞台に出ることにわくわくしていたのでしょうか。
そうかもしれません。写真の中のわたしが顔を強張らず自然に笑っているのがその時の写真だけだというのは、親も認めるところです。

高校時代は私服でしたが選ぶ服は中学生時代から圧倒的に黒、背が低いのと胸を強調したくないのでサイズの合わないダボっとしたカジュアル系トップスにジーンズ。スカートも着ないわけではないけれど、「女性としての自覚を持ち」「見た目や仕草に気を遣う」自分なんて嫌だったしできなかったので、基本的には動きやすさが最優先。スポーツリュックに登山靴を履いて登校していたこともある、と書けばその一端が伝わるでしょうか。小学校の頃からかわれた記憶もあってか、クラスメートや同年代の男性と話すときに緊張している時期は長く続いていました。いや、女の子とだって。
「強くなりたかった」。
ここでいう「強くなりたい」とは夜道で不審人物に出会っても情け容赦なく蹴り飛ばし、火を起こして肉も魚もひとりで捌き……つまりは、誰の助けも借りずに生きていける、サバイバルできる人間のことです。

高校卒業後、受験シーズンの終わりとホルモンやら諸々の状況も相まってか、突然するっと痩せました。
このタイミングで、自分の体形は鎖骨回りを見せてウエストや足首を見せるといわゆる女性らしい服も似合うらしいぞと気づき、ファッション誌をチェックしたりするようになりました。が、素敵だなと思ったキャミソールワンピースを着れば胸のボリュームが生々しすぎて自分でもいやだし周りからも注意され、かといって貫頭衣タイプのワンピースはただただ丸い印象にしかならない(でも結構買ってしまう…)。
親戚から譲られたフレアスカートやAラインのワンピースが似合うのはうれしかったけど、気が付くとそれらは「着たい服」というよりは「わたしでも着れる無難な服」「似合いはするけれど同年代の子はあまり着ない感じの服」になっていました。物が良いとはいえお下がりとして譲られた服をよく着ていたので当然ともいえます。
ファッション雑誌などに掲載されている写真は「自分もこうならなければいけない」「世間の普通の女の子、オフィスワークをする女の子とはこういうものだ」というものを示す何かでした。同時に、自分には決してなれないもの。美術館として、世のトレンドを眺めるための資料としてならばいい、でもお洒落でも綺麗でもない自分自身には「関係のないもの」。

そもそも、かわいいと褒められるのはうれしいけれど、同時にちょっと首を傾げる気持ちもありました。
考えてみればそれはそうです。良くも悪くもクラシックな「お嬢さん」の服装が似合うと言われ自分でもそう思うとはいえ、不審人物を容赦なく蹴り飛ばし、ひとりで火を起こして肉も魚も捌けるような人物になりたかった"わたし"が、フレアスカートやワンピースとの出会いによって完全消滅するわけもないのです。はい、ギャップがあると言われがちなタイプです。

……というか実際問題、舐められたんですよね。特に働き出してから。原色とか着たくなるイライラした時って、つまりそういうことです。
いや今でこそ「舐められていた」と書けますが、当時は(と言っても本当に最近まで)舐められる自分をしょうがないと受け入れてしまう、「皆様に受け入れられない私に落ち度があるんですよね本当に申し訳ありません」という状態になってしまっていました。
これは年齢や職場、就職活動の影響もあるだろうし、更には家族や対外的なコミュニケーションの問題など、色々要因はあるし、今でもあるのだろうとは思います。

ファッション誌に乗っている女の子たちが自分の理想だとは思えない。なれるとも思えない。
でも「そういう風にならなければいけない、なりたいと思わなければいけない気がする」。
……そうこうしている内に就職活動の時期になり、「こういう格好をすべきだ、普通はするものだ」といった言葉や情報が周囲にはますますあふれかえるようになりました。
ストッキング、パンプス、タイトスカートに「きちんとした」メイクに受け答え。
それは働き出してからも消えるものではなく、「就活生らしい」が「オフィスで働く女性らしい」に変わるだけ。

その後最初の職場から転職して、一人暮らしをして。休職で実家に戻り、復職して、今に至ります。

◉バレリーナになる

体格は変わりません。加齢によって更に……という部分もあるし、これからもそれは増えるでしょう。身長その他を考えれば、あの時仮にバレエを続けていても、いつか何かしらの挫折はあったのではないかなという気がします。
でもバレリーナって、考えれば考えるほど自分のコンセプトとしては合ってる気がしたのです。

まず、古典芸術であること。わたしはアンティークやクラシックなものが好きです。
ストイックな鍛錬を重ねるプロフェッショナルであること。今でこそマルチな事務職ですが、一時は研究者や専門職を目指していたこともありましたし、自分に厳しく鍛錬を重ね続けるプロの在り方に憧れはとてもあります。
姿勢が良いこと。わたしの場合「強い」のイメージの中のかなり大きい要素として、背筋が伸びていて姿勢が良いこと、が入るようです。叶うことならその背中の後ろに誰かをかばったり、あるいは敵に立ち向かったりしたい。

仕事でイライラしてたら原色入ったつよつよの服が着たくなるし、疲れてたらモブになれるたるーんとしたものが着たくなる。その一方で綺麗だったりかわいいものに思いっきり漬かってみたいような気もする。
バレリーナはまさに、綺麗でかわいい、けれどとても強い存在じゃないか……!
(余談ですがこの綺麗でかわいいけど強い、というコンセプトから、実はロリータって自分の思想と重なるのでは……? と考え、ロリータのフォト撮影をしたことがあります。最終的に自分の方向性とはちょっと違うな―と思いましたが、ペチコートたくさん重ねるのは楽しかったです。)

そしてここまで考えて気づいたこと。わたし、そういえばCoccoが好きだ!
シンガーソングライターのCoccoはクラシックバレエを長くやっていて、上京したのももともとはダンサーになるため。今でもMVのダンス振り付けは自分でやっている人です。まさに歌うバレリーナ。
そしてわたしは数年前からダンスこそしていませんが、歌はやっており。

わたし、わたしも歌うバレリーナになる……!
(海賊王になる、のイントネーションでお読みください)

そんなわけでこちらnoteでも「魔法使いの(うたう)バレリーナ」と名乗っています。バレエ経験はありません。
どうぞお見知りおきを。


◉余談

ちなみにコンセプトですが、補助線としてソーシャルゲームまほやくこと「魔法使いの約束」の存在は大きかったです。
このゲームでは東西南北+中央の合計5つの国があり、国民性というか、国ごとにキャラクターの方向性があります。

……わたしがなりたいのはどの国の、どんな魔法使いだろう?

結論だけ言うと(ゲームをやっている人にしかわからない話ですが)、今は東の国出身の魔法使いファウストと西の国出身の魔法使いクロエを足して2で割ってプラスアルファした感じ、を自分のコンセプトの画像イメージにしています。
つまり森にあるアンティーク家具付の家で暮らし、(呪いの)相談にやってくる人たちの話を聞く、小動物が好きな歌うバレリーナの魔法使い……うん、よくわかりませんね。

”不審人物を容赦なく蹴り飛ばし、ひとりで火を起こして肉も魚も捌ける"成分がちょっと不足している気がしますが、今のところはそんな感じです。

余談2
そんなわけでコンセプトが決まった後、「バレエのエレガンス、パンクの生命力。その儚さと強さ、相反するイメージの融合から生まれる「強いエレガンス」をコンセプト」とするブランド、チカキサダの存在を知ったときには、こ、これだー! となりました。そう、チュールドレスに憧れはあったけどわたしは強いチュールが! 欲しかった!
そしてその後こちらのインタビューでご本人の写真を拝見して改めて好き…!となったのでした。
デニムに白シャツのシンプルな服、ウェーブがかったボブカットにピンクの口紅がかわいいのに意志の力をとても感じる目。
こちらの対談()の、ルック撮影は書き溜めた言葉からイメージを膨らませるという話もとても好きです。

余談3
ところで自問自答の記事を書くにあたりnoteへの登録については正直、ものすごく葛藤があったことを今更ながらに書いておきます。
別媒体で書くことも考えたのですが、わたしはTwitterでは息を潜めている&専用アカウントも作っておらず。となるとtwitterで記事を流さないとそもそも存在に気づかれないことに気づいてしまい、かなり「やむなく」な選択です。note、過去にやった諸々はちゃんと対応してくださいね……。

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