カホンプロジェクトとはどういうことをしているのか

11/10-13までの3日間、五島列島の北部エリアにある新上五島町という町に滞在し、カホンプロジェクトを遂行してきました。

SNSというツールで普段発信していると特に説明不足になりがちで、それって何をしているの?仕事?目的は?みたいなハテナマークがたくさんついている人がいることが色々な誤解を生むことにつながっているようで(僕のことに限らず世間一般によくある件として)、カホンプロジェクトという活動について少し説明が必要かと思い書いてみます。

僕たちカホンプロジェクトは、ワークショップを開催して小商いをすることを目的とした団体ではなく、日本全国の森林にある地域材を地域の人たちの暮らしに届けるための仕組みづくりをお手伝いするための活動であり、地域の大人や子供たちに自分たちが暮らす町や村の森林に目を向けてもらうためのツールであり、ワークショップを通じて地域のサプライヤーや行政関係者に今後の展開についてワクワクするようなアイデアを出してもらうための着火剤となるような活動そのものです。

だから活動や取り組みとしか言いようがない。

だから僕らは、国産材や木材の利活用(例えば廃材活用やリユース案件)以外のカホンづくりのワークショップは原則行いません。

カホンプロジェクトに参画したりイベントを実行していただいた方にはなんとなくわかっていただけるかとは思いますが、カホンづくりワークショップを実行するにはいくつかのハードルを越えなければなりません。

1)地域の材を手配することができるか。

特別難しいことのように思えないかもしれませんが、例えば、木材産地の地域でもその地域の材を手に入れることは意外と難しかったりします。まずは地域の材が手に入るかというところを真剣に模索する。それでも難しい場合は、地域ではなくてもいいから広範囲の「地域」を意識して入手方法を模索する。

2)材(丸太)はあるけど加工が地域内で出来るか。

森林はたくさんあり森林組合や林業がしっかりしている地域でも、それを加工までしてくれる場所、製材所や木材を乾燥させるところがない場合が多い。いやあるんですが森林とつながっていない場合があったりするので、カホンの部材をつくるにあたってそこを「繋げる」という作業が結構次に繋がる大切なことだったりします。

この1)、2)のステップを踏むことでその地域のポテンシャルが理解できます。つまり、森林から丸太が出るか、丸太は加工して製材出来る場所があるか、製材された木材を乾燥する(しておく)場所はあるか、それをさらに2次加工(幅はぎ等)出来る場所や人はいるかを知ることができます。

これらは、大体がそれぞれの事業者がうまくつながっていないだけで、カホンをつくるというミッションの中で誰かが動けば、大体そこに出来る人や場所が見つかって、ぐるッと繋げることができます。

このぐるっと繋げるという一連の作業が実は大事で、カホンづくりのワークショップを遂行することで、この繋がった人たちで次のアイデアが生まれる場合があります。そして地域の新しい商品やコトが生まれて、木材がさらに山から出てくることになるのを僕らは期待しています。

というのがカホンプロジェクトのそもそものミッションです。

それに共感してくれる地域や森林関係者の皆さんが僕たちと一緒にワークショップを企画し地域のプロジェクトに落とし込んでいく。そんなプロジェクトです。


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