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後ろから前へ1

 ボールへの入り方として、後ろから前へと入っていけるのは得です。後ろから前へと入っていければ腰が存分に使えます。ただ本記事においてはこの腰が存分に使えるという打ち方の話ではなく、待ち方、ポジションのずらし方という観点について書いていきます。 #パート1ではオチまでいきません

 テニスのダブルスにおける、ボールの取る範囲についてよく雑誌などでは『テリトリ』という概念で説明されているのを見ますが、世界レベルのダブルスをコーチする人が流行らしたようですし、数学的なようで数学的ではないのでいまいち理解ができませんでした。そこで私が先輩コーチから教えてもらった分類方法で説明をしていきます。 #テリトリって 、相手からどのコースにも打てることが前提条件になってるから嫌😆 #←だってそれって反応じゃん😆

タテ割り と ヨコ割り

 本記事で取り上げる事例は雁行陣 対 雁行陣です。

想像してください。 #想像してくださいシリーズ 😄

 雁行陣 対 雁行陣でラリーをする際、自分がストロークを打とうとしているときに相手の前衛のポジションはどこでしょうか。単純に前に詰めているか、詰めていないかです。

A 前に詰めてきている

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B 前には詰めてきていない

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 Aの場合はセンターが危険です。2から3歩でセンターベルトの上を通るボールに届きます。ポジションも前なので、ここで触られてしまうと不利です。ストレートにも反応できます。ただしロブがコントロールできる状況においては対応が難しくなります。届かなければチェンジして後衛に任さねばなりません。 #雁行陣は後衛がベースにいるからチェンジ負担は並行より少ない

 一方でBの場合はロブの対応は可能です。ストレートもセンターも触れますが、ポジションが前ではないために、即有効打にはなりません。ただし後衛のペアはチェンジを気にすることがなくなります。 #ちなみに私は相当後衛のペアが上手くない限りこっちをやってる ✌️

 つまりAは次のような構図になります。この二人の役割分担がヨコ線で割れるためにヨコ割りと呼びます。

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 Bについては次のような構図になります。この二人の役割分担がタテで割れるためにタテ割りと呼びます。

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 雁行陣においては、メインのクロスラリー同士の力量で、相手が有利であればタテ割りになります。互角もしくはこちらの方が有利であればヨコ割りとなります。

雁行陣のストーリー

 では、この雁行陣の戦いで、こちらのボールが深くコントロールできたとします。すると、こちらのペアである前衛はヨコ割りで前に詰めることができます。こちらのボールが深いので、ボールが浮いてくることがあってもロブをコントロールするのは難しいです。しかもストレート、センターへのコントロールは相手にとってリスクが高いために、何としても前衛に触られないようにと引っ掛けてくることが多くなります。この相手からのショートボールに対して、こちらはコートの中に入ってアプローチを打てる状況になります。

 さて、ここでどこに打つと有効でしょうか。

 この答えは相手の前衛の動きがポイントになります。こういうケースでよくあるのは、相手前衛がストレートに寄ってくる形です。 #寄ってこないならストレートに打ち込んでいいよ

 この場合は、相手前衛がストレートに寄っているので、センターが空きます。そこでセンターへアプローチを通すことができます。相手の後衛はバックハンドとなりますし、センターなので狙っての角度も難しくなります。次のファーストボレーを重視した、ゆっくりと運ぶアプローチであれば、次にセンターをバックで待てます。アプローチである程度の強打、重いボールを打っていくのであれば振り遅れてサイドに返ってきます。

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 ただし、前衛がストレートに寄った場合、センターが広いので、相手後衛もセンターに寄ってくる場合もあります。そんなときは、大きくサイドが空くのですが、ここで焦ってサイドに角度や、中途半端な速いボールを選択してしまうと、今度は逆に自陣のセンターに切り返されたりしてしまうことがあります。そこで慌てず、次のファーストボレーをボディバックで待てるような形にする相手ボディに深くコントロールします。

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 このようなストーリーは卓上理論としてはすぐに理解できます。しかし現実には難しく、頭では理解していても相手の前衛の動きが見えなかったり、コントロールミスしたり、次の動きが遅れたり、相手が待っているところに打ってしまったりと様々な形でミスが出てしまいます。この難しさを生んでいるのが『後ろから前に入っていけるのはお得』という前提条件を理解しているかどうかになってきます。下の画像が全てを物語っているのですが、この辺りをパート2で詳しく書いていこうと思います。 #お楽しみに 👍

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