皮膚科医です。一般内科や漢方など、これまで幅広い分野を経験してきました。 このサイトでは「病気のこと」や「高齢者医療」をわかりやすく紹介していきたいと思っております。 私は病気を複数持ち、現在正常歩行ができません。装具をつけたとしても正常歩行はできず、病院のような平坦な場所でせいぜい50mくらいしか自分では動けない状態です。それより距離がある場合、必ず車椅子を使わないといけません。完全な障害者ですね。月の第1、3週の月か火曜に更新予定です(さすがにそれ以上の頻度で更新は無理
こんにちは、となりのです。本日は「胃瘻(いろう)」について扱います。 「胃瘻(いろう)」というと皆さん、悪いイメージがあるかもしれません。簡単に「胃瘻」を説明すると、食べれなくなった人に対して、誤嚥(ごえん。肺に食べ物が入ること)を防ぎつつ、胃に直接食べ物を入れるため、お腹に穴が開いた状態、をいいます。 以前は「胃瘻」をしているというと、外からチューブが見えていたのですが、現在では進んでいてあまり目立たないバンパータイプ(胃瘻チューブが全くないタイプ)の「胃瘻」がありま
こんにちは、となりのです。本日は「ニキビ(尋常性ざ瘡)」について扱います。 「ニキビ(尋常性ざ瘡)」は皮膚科でありきたりの疾患ですが、思春期以降の年齢の患者さんに多く、患者さんの多くを悩ませる病気です。ひと昔前(20年くらい)まで、日本で保険が使える治療法は抗生物質入り外用薬とその内服薬くらいだったのですが、現在は大きく進化し、治療法も欧米に引けを取らないレベルになりました。1日2回は洗顔など、基本的なところは同じですけど。「ニキビ(尋常性ざ瘡)」は皮膚科医に相談する方が
こんにちは、となりのです。本日は「やけど(熱傷)」について扱います。あまり深入りしないようにします(深入りすると専門的な治療が多いので意味不明になるかと 苦笑)。 「やけど」は熱いものに触れれば起こります(当たり前)。「やけど」をしたら何をすればよいか?皆さんがよくやっていることです。「冷やす」のです。氷とかではなくて「冷水で十分」です。氷だと場合によっては「凍傷」を起こしますから。 時間ですが、「5-15分」で問題ないです。1時間冷やすといっても姿勢が保てませんか
こんにちは、となりのです。本日は新型コロナワクチンについて扱います。 個人的な意見ですし、私は添付文書に目を通している程度なので、新型コロナワクチン「コスタイベ」についてはあまり詳しくありません。そのため、以下は参考程度にして下さい。 「コスタイベ」は今までの新型コロナワクチンに比べて、持続時間が長いようで、1年に1回打てばいいようです。打ち方は筋肉注射でこれまでと同じ。効果ですが、ファイザーが以前世の中に出した新型コロナワクチンとほぼ同じらしい。保存方法は冷蔵保存で1
こんにちは、となりのです。本日も汗についてお伝えします。 このように、汗をかくことは非常に大切なのですが、汗が多すぎるのも困ってしまいます。ちなみに汗が多い状態を「多汗症」と医学的には言いますが、ようは「汗っかき」ということです。最近では汗が出ないようにしてしまう、つまり外用した部分の汗が極端に減る外用薬も開発されているようです。詳細はわかりかねますが。結構しみるみたいです。 世の中には汗っかきもいれば、汗をかかない、いわゆる「無汗症」の人もいます。やはり私は詳しくない
こんにちは、となりのです。本日も汗について記載します。 暑いから体のどの部位でも冷やしていい、と考えるのは危険です。よく自分は脇(わき)の下の汗が多いから脇を冷やすというのはいいと思います。脇汗はよくかきますし。 絶対に冷やさない方がいいのは「首」です。「首」には大きな血管があり、冷やすのに都合がいい場所です。しかし、重さが2㎏近くある頭を支えるのが「首」であり、ここが冷えてしまうと体の調子が間違いなく悪くなります。「首」は、ボウリングで使う玉を持っている腕みたいなもの
こんにちは、となりのです。暑い日が続いていますが、皆様お元気でしょうか?本日から「汗をかくということ」と題して、記事をいくつか書こうと思います。 人間は必ず汗をかきます。夏でも冬でも汗はかきます。冬は汗をかいていることがわかりにくいですけどね。人間の体温調節で大切な役割を果たしているのが汗をかくことなのです。 汗をかくとタオルで拭ったりしないといけないから面倒!と考える方もいらっしゃるかと思います。確かに面倒です。いずれふれますが、汗は放置しておくと、体にあせもができた
こんにちは、となりのです。本日は「肺炎」について学びます。人間は呼吸をしますが、その時に酸素をとりいれています。その役目を担うのが「肺」で、人間の胸に2個ある臓器です。「肺炎」は高齢者に多いですが、若い人もかかりますので注意が必要です。 肺炎の種類でいうと、「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」が多いと思います。「誤嚥」とは、むせたけれども、「肺」に唾液や食べ物が入ってしまい、発症するタイプの「肺炎」です。「肺炎」は外来で治療できる場合もあるのですが、入院治療でないと良くな
こんにちは、となりのです。本日は「結核(けっかく)」について学びます。私は「結核」の専門家ではないので基本的なことしか扱いませんが。 「結核」というと昔の日本で大変恐れられた病気です。特に昔は現在のような薬がなかったので、「結核」にかかったら死ぬ可能性が高かったのです。 現在でも「結核」にかかる場合があります。以前、ビートたけ〇さんがコマーシャルをやっていました。日本では、「結核」という病気はなくなっていません。「結核」にかからない対策は手洗い、うがいかと。 「結核」、
こんにちは、となりのです。本日は「虫刺症」について扱います。 皮膚科では夏の時期に合わせて患者さんの人数が増加します(逆に内科の 患者さんは受診する人数が減ります)。 虫刺症はこの時期に増えます。虫は高温であるほど活発になりますので。 虫に刺されると「ム〇」などを塗る方が多いと思います。あれは「メントール」というアルコール成分が入っていて、塗るとひんやりするので効いているように感じるのです。 個人的には、虫に刺されたら、より強力なステロイド外用薬をつけて速攻で治しにかかりま
こんにちは、となりのです。本日は「水虫(みずむし)」について学びます。 「水虫」は通称で正式には「足白癬(あしはくせん)」と言います。「白癬」というカビの一種(真菌(しんきん)という)が悪さをして、あのグチュグチュした気味の悪い病変を作るのです。 「白癬」はそこら中にいますが、特にじめじめしたところが好きで、よくいるのが風呂場のマットです。「水虫菌」がいるからといって風呂場のマットを洗濯しなくても平気です。「白癬」は48時間たたないと皮膚に感染しませんし、石鹸で「足指の間」
こんにちは、となりのです。本日は「毛虫皮膚炎」について扱います。 毛虫はこの時期に多くが発生します(あと10月前後)。特に皮膚科で有名な毛虫はチャドクガ(名前はどうでもいいか・・・)の幼虫で、強烈な毒針を持っている毛虫です。患者さん曰く、「かゆくて夜寝られない」そうです。すごくかゆいそうなので「急性蕁麻疹」の時のように冷やすと良いですよ、かゆいから。 ツバキ、サザンカ、茶ノ木は要注意です。チャドクガの幼虫がいる植物なので。チャドクガの幼虫は体が毒針で覆われていて、一匹だけで
こんにちは、となりのです。本日は「アトピー性皮膚炎」を扱います。「アトピー性皮膚炎」は通称「アトピー」と呼ばれるものです。皮膚科では同じみの疾患です。それだけ皮膚科ではこの疾患で困っている患者さんが多いのです。皮膚科外来で仕事をしていると、1日に1人は必ず診察します。 「アトピー性皮膚炎」は長らく保湿剤とステロイド外用薬、つまり2種類の外用薬で治療されてきたのですが、最近では内服薬も登場し話題となっています。「アトピーなんてどうでもいい!」という患者さんは確かに多いのですが
こんにちは、となりのです。本日は「ほくろ」について扱います。 「ほくろ」は皆さん、持っていると思います。専門用語では「母斑(ぼはん)」といいます。ほとんど放っておいて心配ないものです。大きくなるものもありますが、子供の時から持っている場合、体の成長とともに大きくなるのであって悪いものではないのです。 ただし、やたら盛り上がっている、変な形をしている、色がいくつもある、大きすぎる(直径7㎜以上)場合、念のため全て取ってしまって悪いものでないか調べるケースが多い気がします。たい
こんにちは、となりのです。本日は「急性蕁麻疹」について扱います。 「蕁麻疹」と聞くと皆さんご存じかもしれません。実は、急性と慢性で違うのです。6週間以上、蕁麻疹が止まらない場合、慢性扱いとなり、6週間未満は急性になります。治療法も若干違うのです。 「蕁麻疹」はとにかく「かゆい」のが特徴です。これは急性も慢性も共通です。原因は様々ですが、ストレスを感じている人に多く、半分は原因不明です。「冷やす」と効果的です。意外とこれは知られていないことが多く、知っていると便利ですよ。