となりのまさゆき

皮膚科医です。一般内科や漢方など、これまで幅広い分野を経験してきました。このサイトでは…

となりのまさゆき

皮膚科医です。一般内科や漢方など、これまで幅広い分野を経験してきました。このサイトでは「病気のこと」や「高齢者医療」をわかりやすく紹介していきたいと思っております。 宜しくお願いします。

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自己紹介

皮膚科医です。一般内科や漢方など、これまで幅広い分野を経験してきました。 このサイトでは「病気のこと」や「高齢者医療」をわかりやすく紹介していきたいと思っております。 私は病気を複数持ち、現在正常歩行ができません。装具をつけたとしても正常歩行はできず、病院のような平坦な場所でせいぜい50mくらいしか自分では動けない状態です。それより距離がある場合、必ず車椅子を使わないといけません。完全な障害者ですね。月の第1、3週の月か火曜に更新予定です(さすがにそれ以上の頻度で更新は無理

    • 汗をかくということ①

       こんにちは、となりのです。暑い日が続いていますが、皆様お元気でしょうか?本日から「汗をかくということ」と題して、記事をいくつか書こうと思います。  人間は必ず汗をかきます。夏でも冬でも汗はかきます。冬は汗をかいていることがわかりにくいですけどね。人間の体温調節で大切な役割を果たしているのが汗をかくことなのです。  汗をかくとタオルで拭ったりしないといけないから面倒!と考える方もいらっしゃるかと思います。確かに面倒です。いずれふれますが、汗は放置しておくと、体にあせもができた

      • 肺炎について

         こんにちは、となりのです。本日は「肺炎」について学びます。人間は呼吸をしますが、その時に酸素をとりいれています。その役目を担うのが「肺」で、人間の胸に2個ある臓器です。「肺炎」は高齢者に多いですが、若い人もかかりますので注意が必要です。  肺炎の種類でいうと、「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」が多いと思います。「誤嚥」とは、むせたけれども、「肺」に唾液や食べ物が入ってしまい、発症するタイプの「肺炎」です。「肺炎」は外来で治療できる場合もあるのですが、入院治療でないと良くな

        • 結核について

          こんにちは、となりのです。本日は「結核(けっかく)」について学びます。私は「結核」の専門家ではないので基本的なことしか扱いませんが。 「結核」というと昔の日本で大変恐れられた病気です。特に昔は現在のような薬がなかったので、「結核」にかかったら死ぬ可能性が高かったのです。 現在でも「結核」にかかる場合があります。以前、ビートたけ〇さんがコマーシャルをやっていました。日本では、「結核」という病気はなくなっていません。「結核」にかからない対策は手洗い、うがいかと。 「結核」、

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          虫刺症について

          こんにちは、となりのです。本日は「虫刺症」について扱います。 皮膚科では夏の時期に合わせて患者さんの人数が増加します(逆に内科の 患者さんは受診する人数が減ります)。 虫刺症はこの時期に増えます。虫は高温であるほど活発になりますので。 虫に刺されると「ム〇」などを塗る方が多いと思います。あれは「メントール」というアルコール成分が入っていて、塗るとひんやりするので効いているように感じるのです。 個人的には、虫に刺されたら、より強力なステロイド外用薬をつけて速攻で治しにかかりま

          水虫について

          こんにちは、となりのです。本日は「水虫(みずむし)」について学びます。 「水虫」は通称で正式には「足白癬(あしはくせん)」と言います。「白癬」というカビの一種(真菌(しんきん)という)が悪さをして、あのグチュグチュした気味の悪い病変を作るのです。 「白癬」はそこら中にいますが、特にじめじめしたところが好きで、よくいるのが風呂場のマットです。「水虫菌」がいるからといって風呂場のマットを洗濯しなくても平気です。「白癬」は48時間たたないと皮膚に感染しませんし、石鹸で「足指の間」

          毛虫皮膚炎について

          こんにちは、となりのです。本日は「毛虫皮膚炎」について扱います。 毛虫はこの時期に多くが発生します(あと10月前後)。特に皮膚科で有名な毛虫はチャドクガ(名前はどうでもいいか・・・)の幼虫で、強烈な毒針を持っている毛虫です。患者さん曰く、「かゆくて夜寝られない」そうです。すごくかゆいそうなので「急性蕁麻疹」の時のように冷やすと良いですよ、かゆいから。 ツバキ、サザンカ、茶ノ木は要注意です。チャドクガの幼虫がいる植物なので。チャドクガの幼虫は体が毒針で覆われていて、一匹だけで

          毛虫皮膚炎について

          アトピー性皮膚炎について

          こんにちは、となりのです。本日は「アトピー性皮膚炎」を扱います。「アトピー性皮膚炎」は通称「アトピー」と呼ばれるものです。皮膚科では同じみの疾患です。それだけ皮膚科ではこの疾患で困っている患者さんが多いのです。皮膚科外来で仕事をしていると、1日に1人は必ず診察します。 「アトピー性皮膚炎」は長らく保湿剤とステロイド外用薬、つまり2種類の外用薬で治療されてきたのですが、最近では内服薬も登場し話題となっています。「アトピーなんてどうでもいい!」という患者さんは確かに多いのですが

          アトピー性皮膚炎について

          ほくろについて

          こんにちは、となりのです。本日は「ほくろ」について扱います。 「ほくろ」は皆さん、持っていると思います。専門用語では「母斑(ぼはん)」といいます。ほとんど放っておいて心配ないものです。大きくなるものもありますが、子供の時から持っている場合、体の成長とともに大きくなるのであって悪いものではないのです。 ただし、やたら盛り上がっている、変な形をしている、色がいくつもある、大きすぎる(直径7㎜以上)場合、念のため全て取ってしまって悪いものでないか調べるケースが多い気がします。たい

          急性蕁麻疹について

          こんにちは、となりのです。本日は「急性蕁麻疹」について扱います。 「蕁麻疹」と聞くと皆さんご存じかもしれません。実は、急性と慢性で違うのです。6週間以上、蕁麻疹が止まらない場合、慢性扱いとなり、6週間未満は急性になります。治療法も若干違うのです。 「蕁麻疹」はとにかく「かゆい」のが特徴です。これは急性も慢性も共通です。原因は様々ですが、ストレスを感じている人に多く、半分は原因不明です。「冷やす」と効果的です。意外とこれは知られていないことが多く、知っていると便利ですよ。

          急性蕁麻疹について

          心不全について

          こんにちは、となりのです。本日は「心不全」について学びます。 「心不全」は「高血圧症」などで起きます。「心臓」は人間にとってポンプのようなものです。「血液」という水をくみ上げているわけです。「心臓」は胸の左側にあって、さわると、どくどく音がします。人間は高齢になると「心不全」の確率が上がりますが、これは「心臓」の機能が低下して「血液」をくみ上げることができなくなるためです。よく病院で「水分をあまりとらないで下さい」と言われますが、これが原因ですね。 「心不全」に気を付けまし

          認知症について

          こんにちは、となりのです。本日は「認知症」についてお伝えします。 「認知症」と一言で言ってもいろいろあります。アルツハイマー型とかレビー小体型とかあり、一言ではとても言えません。単なる物忘れのこともあるのです。冷蔵庫を閉め忘れた、ボールペンの保管場所を忘れたなど、山ほどあります。よく綾小路きみまろさんがネタにしていますね。 私の知識では、たとえ「認知症」と診断されても、解剖学的には違う割合が8割だそうです。 「認知症」、奥が深いです。

          風邪について

           こんにちは、となりのです。本日は「風邪」についてご説明します。一口に「風邪」と言っても、原因はたくさんあります。基本的にウイルスというコロナでもお馴染みのやつが原因です。こいつらがのどにはり付いて悪さをするのが「風邪」になります。ですから、患者さんはせき込みます。風邪の原因ウイルスを追い出そうとするのです。以前は抗生物質が処方されていたのですが、現在は処方されないのが普通です。世界的に抗生物質は処方しなくなっています。抗生物質はウイルスに効かないのです。20-30年前は処方

          心筋梗塞について

          こんにちは、となりのです。本日は「心筋梗塞」を扱います。心筋梗塞とは、端的にいうと「心臓の周りの血管の通りが悪くなること」を言います。血管って何?という方は前回の記事を見てくださいね。心臓とは体の左にあってどくどくしているものですね。血管とは血液の通る管であることは前回書きました。今回は違うことですね。血管の断面が狭くなります。 つまり、ドラえもんのドカンの話ですね。あんな感じで狭くなるわけです。困りました。 狭くなって血液が通らないから栄養の酸素が必要なところに届きません

          心筋梗塞について

          気管支ぜんそく

          こんにちは、となりのです。 本日は表題の「きかんしぜんそく(気管支喘息)」の話をします。気管支喘息は息をはぁーはぁー吸うところ、つまり胸にある気管支の病気です。普段は大きい空洞なのですが、それが小さくなってしまうのです。昔のドラえもんに登場した空き地のドカンを想像してください。困りますよね。 すると何が起きるかというと、苦しくなり、息ができなくなります。苦しいのでパニックを起こす患者さんも少なからずいます。病院に行くと、薬を吸う「吸入器」を使うことが多いのはそのためです。軽

          悪玉コレステロールをほうっておくと…

          こんにちは、となりのです。本日は悪玉コレステロールをほうっておくとどうなるか、を考えてみたいと思います。 悪玉コレステロールというのは文字通り悪者なのですが、こいつが高いと痛い、冷たいなどの症状は起きないです。症状が起きないという意味では糖尿病と同じかもしれません。糖尿病も症状ありませんし。 ただ、これをほうっておいてはいけません。病院で血液検査をするとしょっちゅうわかります。 なぜかというと、何もしないと後であわてる可能性があるからです。別に脅しているわけではありませんよ

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