私の好きな漫画の一つに『3月のライオン』があります。羽海野チカさんの作品です。
 両親をなくし、プロ棋士として一人で生活している桐山零が、川本家の3姉妹に出会い、彼女たちの温かさに触れて、棋士としても人としても成長していく心温まる話です。 
(こんなふうにまとめることは本当はできない話なので、ぜひ多くの人に手に取ってもらいたい…)
心温まるストーリーに加え、食べ物のおいしそうな描写が魅力だと思います。お菓子の食べ方とか本当に唾をのみ込むくらいです。

『3月のライオン』の中で心深くに残っている場面があります。それは、主人公である桐山零の「零」は「ゼロ」であり「何にもない」ということだと言われて、零が悩む場面です。
 私は、桐山零くんの零は「ゼロ」でも「何もない」という意味でもないと思います。「零」はこれから何を選択しても、積み重ねてもいいし、どこまで大きくなれるかわからない、そんな可能性を秘めている字だと思うからです。
 だから私は「零」という文字・言葉が好きです。桐山零と出会ってそう思うようになりました。
 
 もし桐山君に私の声が届くのなら、「零って素敵な名前だね」って言いたい…


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