阪神JS出走確定前見解まとめ




アドマイヤアルバ
個人的危険な人気馬①
前走の内容は100点満点。早め先頭から押し切り。
悪く言うと楽過ぎる。ペースも緩く平地力に秀でた馬もいなかった。
飛越もやや低く、生け垣や重賞の少し高めの障害は課題有り。
中京→新潟で襷の経験も無い。平地力だけでどうにかなる舞台ではない。


アトラクティーボ
休み明けの昇格初戦でいきなり重賞というのは敷居が高すぎる。
2戦目のハイレベル戦の内容から平場なら充分通用の地力あり。
ただ勝ち上がった東京の時計がかなり遅い。
ペース対応と時計の大幅短縮が課題となる。
襷の経験が無いのも痛い。ここを足がかりに。


エイシンクリック
前走東京JS6着(前走レベル:A-) 主な勝ち鞍:阪神SJ
セールスポイント「燻る怪物」
阪神SJでオジュウを倒す大金星。ステイヤーズS3着のザ・ステイヤー。
脚質は捲り。スタートは悪いが道中の機動力と粘り強さが武器。
得意な条件は中山以外の良馬場。順周りもこなすが襷があった方が好成績。
阪神は重賞勝ち鞍もあるほかオール掲示板の得意舞台。

<深堀り>
かつてオジュウチョウサンを倒したが、以降不振で苦しんできた。
状態面もさることながら強みが活きる3900m級の条件が少ない。
今年の春は阪神SJを回避してペガサスJSに挑むも不発。
加齢の影響もあるのだろうが、状態面は下降の一途。

衰えはあるがこの馬のスピードと持続力はやはり阪神向き。
出足は鈍いが一旦トップギアまで上がればスタミナと相まるともう止まらない。
分かりやすく良馬場専で、阪神の今の馬場は噛み合う。
西谷Jのセンスとの相性も良かったが、どんどんズブくなってきた。
流石に現状この馬を勝たせるにはセンスでは不十分。
そういった意味では乗り代わりは非常に魅力的。

小野寺Jの乗り代わりは一長一短。
長所は障害ジョッキー随一の闘魂注入。押して押して押しまくる。
元々クリックは馬主導で走らせるととことん進まないタイプ。
仕掛けが早く追いまくりの小野寺Jならかつての機動力を取り戻せても。
後はマイネルヴァッサー等平場で斤量増に慣れているのもプラス。
短所は出遅れの悪化。小野寺Jはとにかく出遅れがち。
障害入りしてから露骨にゲートが悪くなったクリックには毒にもなる。
去年の東京JS以降差し競馬ばかりになって強みが半減してる節がある。
どういう作戦で来るか次第だが、新潟JSのニューツーリズムのように、
早めに仕掛けて根性で・・・。

懸念点は斤量、出遅れ、衰え。
正直3つとも避けようがない要素。
特に衰えの部分は調教からしても割と顕著ではある。
去年の京都JSあたりから坂路の時計が露骨に悪化。
前走では終いの脚は使えてるがポジションが悪すぎる。
ポテンシャルは最上位クラスでメヴィウス程極端な出来落ちも無い。
あとはどう活かすか次第。乗り代わりで新味、
というより強引にかつての捲りを再現すればあるいは。

プラス評価:
「平地力」「乗り替わり」「阪神実績」「良馬場巧者」
マイナス評価:
「斤量」「出遅れ」「衰え」


エコロデュエル
前走中京OP1着(前走レベル:C) 主な勝ち鞍:OP1勝(中京)
セールスポイント「狂気のクラリネット一族」
障害唯一のキタサンブラック産駒。前走は兄貴を千切った後放馬。
脚質は差しだが、出足は良く先行も出来そうなタイプ。
これまで新潟、京都、中京を使っており襷コースは未知数。
阪神は初だが中京の勝ち鞍があるだけに地力はあるハズ。

<深堀り>
貴重なキタサンブラック産駒の障害馬。
走るときは真面目だが気性激ヤバで前走も入線後落馬。
馬群に包まれても平気なのに何故・・・。
兄のハーツシンフォニーも障害馬として活躍中。前走は兄貴に完勝。

地力面に関しては全く底を見せておらず、まだ上がある。
未勝利OPと連勝していずれも上がり最速をマーク。
障害に全くビビらず突撃していくのは見ていて危なっかしいが、
着地は不思議と安定していて素質の高さを伺わせる。

懸念は襷の経験が無いこと。鞍上が阪神OP以上で全く実績が無いこと。
これまで障害3戦全てで物見もせずこなしており、大した不安要素にはならないか。
あと前走は完勝であるものの、中京OPとしてはかなり時計が遅い。
この時計で逃げ馬が全く残らないのは少々不思議だが、平地の芝でも
かなり時計がかかっていたので馬場の問題はある。
一方で未勝利を勝った京都は過去のタイムからしても相当早い。
(参考までに京都HJは改修前と比較しても差は無い。
馬場の影響でタイムがでたわけではないと推測)
相反する実績だが、キャリアが短いのでまだ発展途上。
未知の魅力を買う馬。

プラス評価:
「潜在能力」「末脚」
マイナス評価:
「襷経験なし」「鞍上」


グレートバローズ
前走東京JS4着(前走レベル:A-) 主な勝ち鞍:OP1勝(福島)
セールスポイント「初見さんお断り」
福島で超抜時計で圧勝。飛越はまだ不安定も掲示板を外さない安定ぶり。
脚質は差し、捲り。揉まれ弱さがあるのか内側から攻めるタイプではない。
初コースは基本奮わないが、2回目以降だと2-2-1-0。
阪神は2回目で前回大敗だが、状態面含め前走以上は確実。

<深堀り>
福島の勝ち時計が過去10年でもトップクラスの高速馬場の鬼。
襷コースはこれまで2-2-1-2。
襷コースで馬券外になったのは昇級直後かつ初コースだった2戦のみ。
経験のあるコースなら全て3着以内と抜群の安定感。

今回小坂Jの負傷によって森Jへの乗り替わり。
恐らくここが今回一番の評価要素。今年で言えばダイシンクローバー。

注目はやはり福島OPの圧勝劇。
最後流しての2:57:8なので本気で追えばレコード更新してたハズ。
今の阪神コースはかなり時計がでるようになっている模様。
福島と違って平地区間は短いが、早い流れの飛越にも不安は無い。
スピード勝負なら全盛期のホッコーメヴィウスとも戦えるレベル。
付け加えるならコース替わりも相性が良い。
この馬はお世辞にも飛越が上手とは言えず、勝負所で3つの連続障害含めて
障害が5つある東京コースは結果からしても相性が悪かった。
今回の阪神コースは襷を抜けてから2つの連続障害含め4つ。
機動力を殺さず押し上げていけるのは大きなプラス要素。
襷巧者なのも相まって、襷を抜けて5番手以内ならほぼ確実に上位争い。

課題は追走力。前走では大きく置いてかれた。
開幕2週目で馬場も良いため前々で進めたいところ。
コース替わりでの前進を期待したいところ。
あと3000以上での勝ち星が無くスタミナや集中力も気になる。
地力では上位なので森Jのレースセンスが問われる。
馬場が味方すればジュンベロに唯一逆転の余地があるのはこの馬。

プラス評価:
「経験コース」「高速馬場適性」「高田ー森ライン」「襷巧者」
マイナス評価:
「追走力」「スタミナ」「飛越」

ジューンベロシティ 西谷
前走東京JS1着(前走レベル:A-) 主な勝ち鞍:東京JS
セールスポイント「誠の心」
GJ大敗から鮮やかな差し切りで重賞ウィナーへ。人馬ともセンスの塊。
脚質自在で逃げ差しどちらもこなす。馬場も不問。
得意条件も不問で順周り襷有なんでもOK。
阪神は初となるがコース形態での崩れは想像しにくい。

<深堀り>
メンバー唯一の今年重賞勝ち鞍がある馬。
脚質自在で苦手コースも無い優等生タイプ。地力面も現役トップクラス。
弱点らしい弱点が無く、全方面で平均点以上が出せる馬。

恐らく今回は先行。東京JSは出は良かったものの西谷Jの判断で下げた形。
逃げる形になれば、テーオーソクラテスと互角に走れる(しかも鼻出血あり)
この馬に食らいつけるのは早々居ない。
加えて今回ザメイダンが居ないので確固たる逃げ馬はアーチーのみ。
メヴィウスもいるが以前とは別馬。鞍上も強気にはこないだろう。

不安要素は3走前の鼻出血くらい。
ただ鼻出血ありきでもテーオーソクラテスと0.2差。圧倒的に力は抜けてる。
あとはここが始動戦で仕上がりとしては万全ではないこと。
大目標は東京HJからの中山大障害。ここはあくまで叩き。

プラス評価:「脚質自在」「展開不問」「重賞馬」「中山GJ組」
マイナス評価:「鼻出血再発」「叩き」


ショウナンアーチー
前走小倉OP2着 前走レベル:D
キャリア2戦で小頭数とスロー逃げ残りの展開しか経験が無い。
前走もレベルは物足りない。それで一杯の内容だと上澄みは厳しいか。
恐らくこの馬が逃げる形。重賞で逃げ切るのは至難。
実際今年の重賞で逃げて残せたのは阪神SJロードアクアと、
小倉SJナギサのみ。どちらも平場なら別格かつ勝ち鞍もある。
持ち時計も遅いのでペース対応は厳しいと見て。


セルリアンルネッタ
前走小倉OP6着 前走レベル:D
平地未勝利に高速馬場は厳しい。まして前走完敗の相手もいる。


タマモワカムシャ
前走小倉OP7着 前走レベル:D
一つ上の馬と同評価。


ニンギルス
前走福島OP4着(前走レベル:C) 主な勝ち鞍:無し
セールスポイント「良馬場の鬼」
良馬場なら上位馬にも迫る巧者。スピード勝負なら出番があるか。
脚質は差し。強烈な末脚は持たないので好位差し型。
得意条件は福島2700。3300では掲示板が精いっぱい。
阪神は初。襷はこなすので相性が悪いということはなさそう。

<深堀り>
まず大前提として、この馬の能力で勝つことは非常に厳しい。
強みとしてはグレートバローズと殆ど同じで、実質劣化版。(失礼)

強調要素してはやはり馬場適性。
馬場が渋ると走らない、距離が長いと成績が落ちることを考慮すれば
今の阪神の馬場はかなり早い。スピード型に向いてる。
この馬もグレートバローズ程ではないが、時計が早い時程良績。
実際同じ福島でも開催が後半だったり、稍重で露骨に成績が落ちてる。
距離も短い方が良さそうなので3300よりは3140は向くハズ。
襷まではスタミナの面からも殆ど動けないが、阪神は福島とコース形態、
障害の配置も多少近いので適性は大きく外してないと見る。

不安要素はここ最近の難波Jの騎乗スタイル。
好スタートを切っても下げてしまう、馬群の中でじっとしてる、
追い出すタイミングも見当違いと中々迷走気味。
事実半年近く勝ち星が無い他複勝率もガタ落ち。
この馬も後方から捲るよりはある程度の位置取りから押し上げないと
勝負にならないので、乗り方は大きな課題。
好位につけるか、馬群が縦長になるのを祈るしかない。

地力面でもOP勝ち鞍がないのはやはり足りない部分だが、
展開次第では福島のナギサやギガバッケンと殆ど差のない競馬が出来る。
逃げ馬が垂れる、追い込みが届かない等展開利は必須だが、展開を握るのが
ジュンベロと、脚質的に同型のグレートならこの馬にもチャンスあり。
馬場を味方に着拾いまでなら。位置取りと展開次第で。

プラス評価:
「良馬場巧者」「襷巧者」
マイナス評価:
「スタミナ」「鞍上不調」「OP勝ち鞍無し」


ネビーイーム
前走福島OP2着(前走レベル:C) 主な勝ち鞍:OP1勝(阪神)
セールスポイント「ザ・堅実派」
障害戦で掲示板を外したことが無い。休養明けも安定感抜群。
脚質は先行。シンプルに好位差しが得意。
得意条件は襷込みの直線ダート。
阪神コースは2戦2勝の得意舞台。

<深堀り>
個人的危険な人気馬②。消せないが取り扱い注意。
障害戦10戦で掲示板を外したことが無く、相手なりに走れる。
阪神は2戦2勝でコース相性は良好。
KYT君60㌔以上で騎乗して馬券に絡んだ2頭の1頭。(もう1頭はヴァーダイト)

強調要素としては地力の高さと操縦性の良さ。
復帰戦からマイネルグロン、ヴァッサー相手に好走。
福島のギガバッケンに61㌔(実質62㌔)で迫る等。
阪神OPで勝った際はKYT君の無茶な手綱さばきにも応え、
ぐいっと身体を捩りながらの再加速。
追えないKYT君でも抜群の伸びを発揮。相性は非常に良い。
馬群に揉まれても飛越は全く崩れない。

懸念点は持ち時計不足とコース相性。
阪神OPこそ勝っているが時計は近20年で一番遅い上に辛勝。
時計の割りに上がりがかかっているのも気になる。
上りに関してもこれまで馬場の割りにはそこまで早い時計が無く、
血統面からしてもパワー型な印象。
どちらかというと荒れた馬場、もしくは直線ダートが好ましい。
実際直線芝のコースでは勝ち星は無いし、着差もある。
阪神の馬場はこの馬の適性の真逆。阪神巧者だがあくまで平場の条件。
不向きともとれる条件かつ、重賞ではからっきしのKYT君。
重賞のペースで好位を取り切れても追い比べで勝てない。
個人的には疑ってかかりたいところ。

プラス評価:
「堅実」「スタミナ」「飛越巧者」「操縦性」「地力上位」
マイナス評価:
「パワー型」「KYT君」「直線芝、障害」


ホッコーメヴィウス
前走小倉SJ6着 前走レベル:A
個人的危険な人気馬③。
前走出足もつかずズルズル後方に下がり、最後はバテた馬をかわして6着。
全く持って復調の気配なし。馬体も戻らず。強みが完全に消失。
ローテも過酷な暑さの新潟JS、小倉SJからの連戦。
かつ小倉からは中2週。立て直すどころか消耗を癒すだけで精一杯では?
平沢Jに乗り替わるがそれでどうこうなる問題ではない。
高知の下級条件みたいな使い方する陣営が嫌いになりそう。


メイショウハチク
前走新潟OP2着 前走レベル:C
キャリアの割りに置き障害でモタモタする平場でもちょっと厳しい感じ。
鞍上も決まっておらず勝負気配に欠ける。


ヤマノグリッターズ
前走新潟OP6着 前走レベル:C
多分回避して清秋JS。


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