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#58 願書を紐解く[実践編] 稲花小学校'23(小学校受験)

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 昨年、設問が大きく変わったと話題になった東京農大稲花小学校(以下:稲花小学校)の事前面接質問票。願書作成の「実践編」と題して配信させて頂いたところ、大変好評を頂きました。
 本年度も多少設問が変わったようですので、本noteにて23年度版として紐解いてみました。

 昨年も書きましたが、「設問を変えて来た!」と困惑するようであれば、全方位から質問のある面接で十分な回答はできなかったと思います。
 テーマが変わって書き直しを迫られるいうことは、内容の見直しにもなりますし、複数の切り口に対しての面接の準備ができたとも言えます。設問変更はポジティブなのです。

 昨年と同様の設問や意図される内容が変わらない箇所について、昨年のnoteの記述をそのまま使用している箇所もあります。それだけ本質は変わらないことでもありますが、ご理解下さい。

※合わせてどうぞ

■はじめに

 設問が多い願書は、青山学院初等部や東京女学館小学校などが挙げられるでしょう。あちらが各設問が同等の枠である「並列型」なのに対して、稲花小学校の質問票は、小問が続いて最後に大問で締め括る「展開型」と言えます。
 当然ながら、小問同士、小問から大問の一貫性は重要です。理想は小問に書いたネタが、大問にて集結してさらに深堀りされるストーリーです。
 ブレない一つのご家庭の姿を伝えましょう。

 もう一つ最初にお伝えしたいのは、「設問に惑わされない」ことです。「#21 面接を紐解く」の冒頭にも書きましたが、学校が聞いているのは、「家庭の身元確認」「志望動機」「教育方針」の三つのどれかです。
 面接でも同様のことが起きますが、そのどれを聞かれているのかを、冷静に判断することが求められます。

 全体の構成から紐解くと、(2)と(3)が教育方針、(4)は22年と同様のモンペチェック、(5)は身元確認、(6)は(7)への伏線となり、(7)にて一般の願書の自由記述欄と同等の内容を仕上げる構成となるでしょう。
 (2)(3)(6)が(7)へと連動することは言うまでもありません。場合によっては、大問(7)を作成してから、その補足となるように小問の内容を決めるのも一つです。
 注意すべきは、それぞれの項目ごとに睨めっこして仕上げるやり方です。一貫性が崩れる可能性が高いです。
 いずれにしても、ご家庭らしいやり方で組み立てて頂ければと思います。

 大問から作成するやり方は、まずは大問(7)を思い切り書いてみます。1,500字くらいの大作を書いてから削り落としていくのが中身の詰まった力作となりますが、その際に削り落としたエピソードなどを、(2)(3)(6)に振り分ける手法です。


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