サカイエサン・トーフ社襲撃

導入

傭兵酒場の依頼掲示板に珍しいものが張られている。金色のオリガミ・メールだ。ここに張り付けられているということは依頼なのであろう。
貼られたオリガミ・メールは3枚。興味を持った傭兵が1枚、また1枚とオリガミ・メールを取っていく。

オリガミ・メールに書かれている地図にしたがい、ネオサイタマ西部の繁華街を歩いていると一人、また一人と金色のオリガミ・メールを持ったニンジャ傭兵と出会う。恐らく同じ依頼を受けた仲間であろう。アイサツしよう。

君達がアイサツを終えるころ、目的地である地下駐車場の入り口にたどり着く。入り口では『トーフ関連』と書かれた立て札をもった黒服が立っている。
黒服たちは君達の金色のオリガミ・メールを確認すると姿勢を正し、エレベーターへ乗るよう促す。
「限界です」という間違った音声を流してエレベーターのドアが開く。
ゴウンゴウンゴウン…時折きしみながらもエレベータは地下へと向かって動いていく。
「限界です」という間違った音声と共にエレベーターのドアが開くとすでに多くの労働者達が地下駐車場に集まり列を作っていた。
君達は黒服に案内され、労働者達の列とは別の場所、紫色のトレーラーの中、控室のような一角へと案内される。

ダンゴウ

「ドーモ、ビホルダーです。」車いすに乗ったサイバーサングラスの男がアイサツする。

◆ビホルダー (種別:ニンジャ)
カラテ    5  体力   10
ニューロン  13  精神力  19
ワザマエ   8  脚力   4/-
ジツ     6  万札   20

攻撃/射撃/機先/電脳  5/8/13/14
回避/精密/側転/発動  12/-/-/19

◇装備や特記事項
 『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』、『●回避予知』、『●連続側転不能』、
 『●負傷』(ビホルダーは脊椎損傷によってカラテ値を半減させており、特例として体力は10のままである)
 『◉疾駆』(サイバー車椅子の再現)、『◉◉グレーター級ソウルの力』、『◉魅了』、
 『☆◉カウンター・イビルアイ』、『◉銃弾の見切り』、『◉スリケンの見切り』
 『☆カナシバリ・ジツLV1-3』、『★レッサー・イビルアイ』、『★★イビルアイ』、
 『★★グレーター・マインドブラスト・ジツ』

「マーベラス。いい人材が揃ったようだ。」
「君達にもトーフヤ襲撃に加わってもらいたい。報酬はオリガミ・メールに書いてある通り、万札20だ。」
「君達の目標は2つ。どちらか選んでくれたまえ。」
「一つ目は重役室へ押し入り、金庫内の株式やUNIX内の機密データの抜き出しだ。」
「二つ目はジェネレータへバクチクを仕掛け、メルトダウンを起こすこと。爆破に使うバクチクはこちらで用意している。」
「悩む時間が必要なら、私の演説が終わった後にまた聞こう。それまでに決めておいてくれ。」

①重役室ルート:道中の雑魚戦、シガキ、忍殺
②ジェネレータ:道中の雑魚戦、サカイエサン・トーフ社ニンジャ(もしくは傭兵ニンジャ?)

ビホルダー演説

「ドーモ」車椅子の男は、最新式ワウノイズエフェクトが乗ったサイバー拡声器を持って、礼儀正しくアイサツした。「初めまして、私の名前はビホルダーです。今回皆さんに集まっていただいたのは、あの憎い憎いサカイエサン・トーフ社に復讐を果たすためです。私の哀れな身の上をお話しさせてください」
「私は数年前までトーフ工場で働いていました。老朽化した設備のせいで、私はジェネレーター内に転落して生死の境を彷徨い、半身不随の重症を負ったのです。わずか数万円の退職金と見舞金を渡され、私は強制解雇させられました。私と同じような境遇の元トーフ労働者が、ほかに何千人もいると聞きます」
「しかし私は幸運でした。その数万円でトミクジを買い、当選し……運よく、本当に運よく、カチグミになれたのです。今回皆さんに配ったバリキドリンクも、私のポケットマネーから出したものです」拡声器のエフェクトはギュオーンというスペイシーなものに変わり、その扇情効果は十倍にも跳ね上がった。
「カチグミになれて羨ましいと思っていますか? そんなことはない! ……いくら金が手に入っても、私の胸は空虚なのです。憎い! サカイエサン・トーフ社が憎い!」サイバーサングラスの液晶面に「怒り」「激しい」「怒り」という赤い電子ドットが点滅し、激しいサブリミナル効果をかもし出した。
ドンコドンコドンコドンドン「イヨーッ!」スモトリたちが合いの手を入れると、太鼓のビートはさらに速度を増した。急性ズバリ中毒者たちの拍動と破壊衝動も、それに合わせヒートアップする。激しく踊りだす者や、その場に倒れて、浜に打ち上げられたマグロのように口をぱくぱくさせる者さえ出てきた。
「サカイエサン・トーフ社は暗黒メガコーポです。彼らの激安トーフには、発癌性物質と脳縮小物質が含まれています。皆さん、何個食べましたか? 百個? あなたは千個! ナムアミダブツ! もうオシマイだ!」
これを聞いた参加者たちの脳内化学反応は頂点に達し、天を仰いで泣き叫ぶ者すら現れた。
ドンコドンコドンドンドンコドンコドンドン…。トレーラーの側面がゆっくりと閉じ、太鼓の音がフェイドアウトしていく。急性ズバリ中毒者たちは理性なき猛獣と化して吠え猛り、クローンヤクザのサスマタやヤリや電気ショック・ヌンチャクで追い立てられながら、黒いトレーラーに分乗し始めた。
~レイジ・アゲンスト・トーフより引用

ビホルダーが特設ステージ横の待機ルームへと戻ってきた。
同時にトレーラーが動き始める。
「待たせたね。さて、どちらを選ぶ?」
「マーベラス!ではよろしく頼む。何かあればIRCで連絡して欲しい。」
「必要な装備があればそこのスモトリから購入していくといい。」
ふと見ればレザーボンテージに身を包んだ二人のスモトリが『キオスク』と書かれたエプロンを付けて売店を開いている。
「では、私は重役室(ジェネレータ)のほうを片付けてくるとしよう。オタッシャデー。」
そういうとビホルダーは車椅子を巧みに操り別の部屋へと移動していった。

サカイエサン・トーフ社工場

ネオサイタマ南部、オハナ・バロウ十七番地。サカイエサン・トーフ社の巨大トーフ工場。 「健康そして安い」「大豆入りトーフ」「支配的な」などの美辞麗句が並べ立てられた大垂れ幕が灰色の壁に並び、その上には無数の煙突の群れがストゥーバのごとく傾き乱立して、黒い煙を吐き出している。
野獣のような暴徒と邪悪なニンジャ、そして傭兵たちを乗せたトレーラーがそのハブエリアへと到着する。仕事の時間だ。

ハブエリア

ハブエリアでは自動射撃システムが暴徒たちにゴム弾を浴びせ続けている。
君達にもゴム弾の雨が降り注ぐ!
・回避難易度N、ダメージ1が時間差で2回飛んでくる。

ゴム弾の雨を抜けると工場エリアに続く隔壁が立ちはだかる。
ハッキングUHで隔壁を開けることができる。失敗した場合、ゴム弾の雨が君達を狙う。・回避難易度N、ダメージ1が時間差で2回飛んでくる。

成功すれば隔壁は開き次のエリアへ。失敗した場合、ゴム弾回避のあとにビホルダーが現れ、隔壁を開けてくれる。

ビホルダーは胸元から偽造磁気カードを取り出し、セキュリティ装置にかざす。見事な手際だ。次いで密書を開き、ダイダロスのハッキング能力によって入手していた暗号「レクフユノキア」を、音声認識デヴァイスに向けて唱える。プシューという派手な音とともに隔壁が開き、暴徒たちを迎え入れた。

工場エリア

事前情報によれば工場エリアに入ると左右には先の見えない長い廊下、正面にはトーフ・パッキングエリアへと続くドア。パッキングエリア、プレスエリア、着色エリアと三区画抜けると、心臓部であるヒョウタン状の巨大ジェネレーターが見えてくるはずだ。

しかし、工場エリア入り口付近では労働監督や警備用クローンヤクザや逃げ惑う労働者、押し寄せる暴徒によってケオスが形成されつつある。ひとまず、数を減らしルートを確保する必要があるだろう。

入り口エリアで大立ち回りを演じていると館内放送がセキュリティ解除を知らせる。

「ジェネレータ損傷、ジェネレータ損傷」トーフ工場全域に電子音声の警告音が流れた。「全職員は速やかに脱出してください。五秒後に全セキュリティロックが解除されます。ヨロシク・オネガイシマス」 これまで閉ざされたあらゆるドアのロックが開き、破壊に飢えた暴徒たちが気勢をあげる。

ここからルート分岐に入る。

重役室ルート

セキュリティロックが解除されているなら、上長の監視台から重役室のある階まで直通のエレベータが使える。君達は監視台に飛び乗ると決断的にエレベータを呼び寄せる。
重役室の扉を開くとすでに先客が重役室内にいた。先客の旧世代テッコとケブラートレンチコートは返り血に塗れ、ただのモータルではないことをうかがわせる。
「悪いが、ここにあるカネも株券も俺がもらう…。俺はやり直すんだ…。」

ナムアミダブツ!バリキの過剰摂取か、ZBRアンプルの化学作用か墨絵師を目指す労働者シガキ・サイゼンの目に狂気が宿っている。交渉で何とかするのは難しいだろう。交渉する場合はワザマエUH2。有効な交渉スキルは共感。

1ターンもしくはシガキ・サイゼンが撃破されそうになるとニンジャスレイヤーが乱入してくる。

外に面した重役室の防弾ガラスとショウジ戸をもろともに突き破りながら、赤黒いニンジャ装束をまとった人影が、トーフ工場の黒煙を暗黒のジュウニヒトエのように纏い棚引かせながら、勢い良く飛び込んできたのである! 「Wasshoi!」
前方回転とともにニンジャロープからひらりと飛び降りると、その男は背筋をピンと伸ばした姿勢でコケシコタツの上に着地し、腕を組んだ直立不動の姿勢を取った。「忍」「殺」と彫られた鋼鉄メンポから、殺気に満ちた呼気が漏れ出す。 「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」

ニンジャスレイヤーが窓を破ったことにより重役室独自のセキュリティシステムが働き、窓や扉が強化シャッターで覆われる。脱出には強化シャッターを破壊する必要がある。
強化シャッター:体力5(毒、精神ダメージ無効)

◆ニンジャスレイヤー (種別:ニンジャ)
カラテ    13  体力   13
ニューロン  7  精神力  9
ワザマエ   10  脚力   7/N
ジツ     0  万札   10

攻撃/射撃/機先/電脳  13/10/7/7
回避/精密/側転/発動  14/10/10/-

回避難易度修正: 対近接攻撃(難易度−1/ジュージツ)、対スリケン射撃(難易度−1/見切り)
ダメージ修正: 出目【6】を含んで成功した『近接攻撃』は、『痛打+1』を得る。

◇装備や特記事項
 家族の写真、パーソナルメンポ、伝統的ニンジャ装束、
 『●連続攻撃3』、『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』、
 『◉ランスキック』、『◉◉憎悪:ニンジャソウルの闇』、
 『◉ヘルタツマキ』、『◉ツヨイ・スリケン』、『◉ナラク・ウィズイン』、『◉即死耐性』
◆ボス級◆シガキ・サイゼン (種別:モータル)
カラテ    4  体力   4
ニューロン  3  精神力  3
ワザマエ   3  脚力   3
ジツ     –  万札   4
攻撃/射撃/機先/電脳  5/3/4/5  
回避/精密/側転/発動  5/-/-/-

◇装備や特記事項
 ボス級モータル: 回避判定の難易度+1
 ▶︎テッコLV1:V6ピストンアーム:外付けサイバネ、ダメージ3
『◉◉テクノカラテ』:V6ピストンアームの攻撃難易度上昇無効化。出目6,6でサツバツ発生

ジェネレータルート

セキュリティロックが解除されたことでジェネレータルームへと続く道が開かれた。パッキングエリア、プレスエリア、着色エリアと三区画抜けると、心臓部であるヒョウタン状の巨大ジェネレーターが見えてくるはずだ。

トーフ・パッキングエリア

パッキングエリアへ入ると警備のクローンヤクザが襲い掛かってくる。
回避判定、難易度ノーマル、ダメージ1。成功数が3以上であればカウンター殺できたものとする。カウンターが出なければ、スリケン投擲やカラテ判定を行い殺そう。

プレスエリア

ユバ・トラップを抜け、プレスエリアへ向かうとそこではカルテットを大量生産していたであろう4連プレス機械が侵入者を押しつぶさんとトラップ配置されている。さらに足元のベルトコンベアがプレス機へといざなうように動き出したではないか!
ガコンプシュー‼プレス機が迫る!
回避判定、時間差2回、ダメージ1!
ガコンプシュー‼プレス機が迫る!
回避判定、時間差2回、ダメージ1!

着色エリア

着色エリアへ入ると扉が勢いよく閉まり、トーフエキスが注がれ始める。着色エリアは暴徒侵入警報を受け、ユバ・トラップエリアと化していたのだ!この非道なユバトラップを抜けるためには、隔壁を力づくで破壊するかトラップ動作機構部分にスリケン投擲を行うしかないであろう。カラテかワザマエ判定、難易度HARDを行う。失敗時1ダメージ。

ジェネレータルーム

ジェネレータルームにたどり着いた君達を待ち受けていたのはミリタリー装束に身を包んだ女ニンジャであった。
「ドーモ、レッドターキーです。」
「まさかこんなところまで侵入してくるとはね!何が目的だい?」アイサツを済ませるとLAN直結銃をホルスターから抜き、クルクルと回す。

目標となるジェネレータの心臓部は強化シャッターによって守られている。バクチクを仕掛けるには強化シャッターを破壊する必要がある。
※心臓部に隣接し、その他行動でバクチクを仕掛ければ成功。

強化シャッター:体力5(毒、精神ダメージ無効)

「悪いけど、報酬分の仕事はしておかないとね。君らも傭兵ならわかるでしょ?」
「そろそろ潮時…かな。」レッドターキーは君達を油断なく見回すと天井、壁、床を走るパイプ類を射撃する!吹き出す蒸気と瞬間停電による視界不良に紛れレッドターキーはジェネレータルームから脱出する。

◆レッドターキー (種別:ニンジャ/傭兵)
カラテ    4  体力    5
ニューロン  7  精神力   7
ワザマエ   7  脚力    4/N
ジツ     0      

攻撃/射撃/機先/電脳  7/7/9/11
回避/精密/側転/発動  7/7/7/0
緊急///        3

◇装備や特記事項:
防具  :ミリタリー装束
装備  :生体LAN端子Lv2、LAN直結銃×2
スキル :タツジン「ミリタリー」連射3、時間差、マルチ、射撃難度N、連続攻撃+1(HARD)
緊急離脱:【体力】が0以下になったとき、または『即死!』を受けた直後に使用する。このエネミーは死亡せず、即座にマップから取り除かれる。
受けた傷による後遺症の有無、どのように離脱したかなどの詳細はNMが決定すること。

リザルト

重役ルートであればビホルダーが生存しているため、ビホルダーより報酬を受け取る。ジェネレータルームであればビホルダーは死亡しているため、ヘルカイトから報酬を受け取ることとなる。

報酬:万札20
名声+1
余暇4日


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