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素肌のワイン(へ)/ maika.fr

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ワインの造り手を撮り続けこのかた20年以上。 それだけ付き合えば、ちぃとは分かります。 神の雫、はたまた、悪魔の滴。 まぁ、お好きなように。
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#nature

フォトジェニック

 Triple Aの造り手の中で、アリアッナ オッキピンチと並んで出世頭と言ったら、ボルグ ドド…

keiko & maika
5年前
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シチリアのさそり

 ステファノと同時期に、私たちの名が売れるきっかけとなったもう一枚の写真がある。以前、リ…

keiko & maika
5年前
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陸のポセイドン

 ステファノ ベロッティとは、もうゆうに十年以上の付き合いだった。Triple Aの造り手の中で…

keiko & maika
5年前
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楽園

 モンタルチーノには、私たちの癒しの場があった。パラディーゾ ディ マンフレディ、マンフ…

keiko & maika
5年前
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合掌

 昨日、モンタルチーノの巨匠、カーゼ バッセのジャンフランコ ソルデラが亡くなった。突然…

keiko & maika
5年前
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ナイティンゲール!

 初めてのスロヴェニアの旅では、もう一人別の造り手を訪問した。スラウチェックだ。場所はド…

keiko & maika
5年前
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林檎酢!!!

 スロベニア第三弾。今度は、イタリア国境から遠く離れて、反対側、オーストリア国境に近いアッチ ウルバイスを訪れた時だ。  山道を登って行くと、高台に一軒家が見えてきた。脇で誰かが手を振っている。近付くと、「よく電話で道を尋ねずにここまで来たね」と、アッチが開口一番に英語で話しかけてきた。そりゃ、昔取った杵柄、WRC(世界ラリー選手権)の追っかけ取材をやっていたからね、人里離れた造り手を訪ねるなんてお安い御用。ただ問題は、あーっ、英語。私達は通常、英語を話す気が全くない。でも嬉

スロヴェニア的新墾

 スロベニアでは桁外れなことが続いた。なんと50cmの盛土で開墾ならぬ「新墾」した人たちがい…

keiko & maika
5年前
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BUONO、PULITO E GIUSTO

 私にとって、アレッシュ(MOVIA)の閃きを聞くのは大きな楽しみだ。今までに何度となく、上…

keiko & maika
5年前
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なんたってMOVIA

 リーデル用の撮影でVie di Romansを訪問するために初めてフリウリへ行った時、適当に走り回…

keiko & maika
5年前
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トゥラモンターナ

 世の中には一度聞いただけで忘れられない、そして気になって仕方のない名がある。Clos du Ro…

keiko & maika
5年前
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ヨイヨイヨイヨイ

 毎年春、イタリアのヴェローナで開催されるVINITALYのOFFの一つでVINO VINO VINOの前身、VIN…

keiko & maika
5年前
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回転のススメ

 一般的にはAOCを落しても、大抵の場合、ラベル変更でことは足りるのだが、ただ例えばアルザ…

keiko & maika
5年前
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ククルーチョ

 スペインでは、リベエラ デル ドゥエロの生産者の訪問が一番多かった。その中でも特に思い出の残る場所が一つある。ヴィリャクレセスだ。約束の日、フィンカに着くと、車の中から手を振る人がいた。指示された通りに回り込み車を停めると、すぐ傍にその人も車を停めた。細身の、一見神経質そうな紳士が降り立った。党首のペドロ クワドラド・ガルシアだった。挨拶もそこそこに、彼は私達を建物へ導いた。入り口の脇に、一人の老人が腰掛けている。そして側まで来て、ハッとした。銅像だった。何故か胸が熱くなり