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#18 ホーム画面もデスクトップも片付かない


100日後30歳になる小川 #18


そう。片付かないのだ。
現実世界のデスクも、地面も、あんまり片付かないのに、バーチャルの画面の中ですら片付かない。なんだっていうんだい!


iPhoneのホーム画面がついに8ページ目に突入した。macのデスクトップ。アイコンを1番小さくしても1画面で収まらなくなった。そんな調子である。


この前仕事で大きな画面に自分のデスクトップをミラーリングしてしまい、歓声が上がった。


逆に不思議。みんないつ片付けてるの?結構日々生活していくのに精一杯のつもりなんだけど、みんなスーパー過ぎない?


あと、iPhoneのホーム画面が異様にフォルダ分け?あの1階層下に入ってるやつをたくさん作れる人、すごい。何度かやろうと試みたけど、全然うまくいかない。

そこに入れるアプリ、ひとことで言い表せなくない?
あと、たくさん機能あるアプリ、どこに入れたらいいの?

みたいなこと考えてたら、なんにも上手くいかない。なに?こんまりよろしく、ときめくかときめかないかで決めればいいの?

あと、アイコンの色で分けてる人も見かけたことあるけど、それって使いやすいの???

もう指でスライドする数覚えてくるから、逆にどこかに収まられるとパニックになりそう。


みたいな、やらない屁理屈ばっかりこねて、何にも片付きません。というか、こうやって書いておきながら、あんまり整理したいと思えてないのも正直なところ。でも絶対見た目すっきりした方が、気持ちもスッキリするし、たまにしか使わないアプリを探す無駄時間だって減る!ってことはね!それはね!理解しているのだけど!

人間そう簡単に変われないものだなと。
ときめきだけで判断することも難しい。



大学院にいた時、フィンランドからの留学生がきたことがある。何かの授業で、日本の台所に向き合ったことがあった。いろんな台所を回って写真を撮らしてもらって、そこを快適するためのプロダクトを考えよう。オブザベーションだ!っつう感じの。

その時に、その彼がしきりに言っていた言葉がある。

messy(めっしぃ)


なんというか整頓されていないというか、散らかっているというか、汚いというか、そういうニュアンスの言葉だ。そして、messyと発する時の表情は、だいたいいつも眉間に皺が寄っていた。だからなんとなく良い印象ではないんだろうな。ってことだけは伝わってきた。

彼にとってなのか、それとも国民性なのか、その真意はわからないけど、僕はmessyが絶対悪だとは思えなかった。その時撮って回った台所は確かにごちゃごちゃとした印象ではあったが、何かしらユーザーにとっての心地よさがあり、その心地よさのために創意工夫された姿をしていたからだ。

いまはもうない、僕の祖父母の家の台所



僕はmessyを嫌いになれなかった。


それからしばらく経って、スペインに旅行したことがあった。

たまたま入った洋服屋さんで「messy is fine」と書いたTシャツを見つけた。嬉しかった。ああ、そういう感覚もあっていいんだなと、救われた気がした。なんだか嬉しいついでにそのTシャツを買った。


これからもデスクトップとホーム画面は僕が使いやすい形でいいんだと思う。心にはいつも「メッシィーイズファイン」の気持ちを持って生きていこうと思う。


僕が30歳になるまで、あと83日。

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