【徹底解説】緑キッド解体新書
はじめに
このnoteでは、大会で結果を残したデッキレシピを解説したり、まだ知られていないような極秘カードを発表したりするものではありません。
第1弾ブースターの発売後、毎日のように緑キッドデッキを使ってきて分かった『気付き』や、このカードの本当の使い方はこうだったのか!という『発見』を共有するものです。
TwitterDMでよく聞かれる『○○に負けてしまいます、どうやって戦えばいいですか?』という質問にも答えられるように、各対面との戦い方を具体的なマリガンや先後選択、プレイングも含めて解説しています。
そんな人に向けてこの記事を書きました。
自分が持つワンピースカードの知識を詰め込んだので、ぜひ最後まで読んで頂けると嬉しいです。
チャンピオンシップBest4になってから毎日Twitterが楽しくて仕方がありません。『あーる。』と申します。
自己紹介は短ければ短いほうが良いと小学校で習ったので、自己紹介は以上です。
………
1:緑キッドは難しい、という"嘘"
大型大会やスタンダードバトルで常勝している緑キッドプレイヤーと、なかなか勝ちきれない緑キッドプレイヤーの差はどこにあると思いますか?
……
答えから言うと、
『緑キッドだけが上手いのでは無く、ワンピースカードが上手い』という人がほとんどです。
緑キッドには『ワンピースカードの基本』が詰まっています。マリガンから始まり、アタック値の決め方や自分が勝つためのプラン決め、守りと攻めのバランス…etc
『ワンピースカードが上手い人』というのは、とにかくこの基礎的な部分が上手いです。何度もこういったプレイヤーに負けてきた私が言うのだから間違いありません…。
しかし悲観することはありません。
むしろ、緑キッドを使っていて『難しい!』と思うことは良いことです。
ワンピースカードの基本が詰め込まれた【緑キッド】を難しいと感じることは、ここから先は伸びしろばかりということです。
そこでまずは、ワンピースカードが上手くなるための第一歩として……
『難しい』を紐解いてみよう
強い緑キッドプレイヤーと対戦すると『本当に同じデッキを使ってるの?』と言いたくなるくらいに差が開くことが多々あります。
『自分と一体何が違うんだ…。』と頭を抱えた回数はもはや数え切れません。『緑キッド難しすぎるだろ!』とデッキを投げた回数は、今までに食べてきたパンの数よりも多いでしょう。
ただ、本当に『緑キッドだけが難しい』のでしょうか?
最初のマリガンが難しい
中盤の盤面の取り合いが難しい
カウンターの切り方が難しい
キャラを守るかライフを守るかが難しい
ベストハンド以外のプレイが難しい
終盤のライフの詰め方が難しい
難しいと感じるシーンを並べて見ると、これらは緑キッドに限らずに他のデッキにも共通する『ワンピースカードは難しい』だったことが分かります。
『ワンピースカード』は簡単で難しい
ワンピースカードはシンプルかつ分かりやすいゲームなのですが、深く深くやり込んでいくと…『このゲーム、ムズくね?』という壁にぶち当たります。
その原因は、
『マリガンの基準』
『アタック値の決定』
『カウンターの切り方』
この3点にあると思います。
ワンピースカードをプレイしていると、いくつもの悩まされる場面にぶつかりますが、大半はこの3つがしっかりと理解できていれば解決出来るものばかりです。
しかし、上の3つをどうやって決めたらいいのか?
『それが分からないから、ワンピースカードは難しいんだ…』
という方、安心して下さい。
そのためにこの記事を書きました!
この記事では緑キッドのプレイを例に、ワンピースカードの基本が学べるように各プレイを解説しています。
緑キッド初心者の方は基本プレイの学びの場として、
緑キッド中級者の方には新しい発想を手に入れる場として、
緑キッド上級者の方にはプレイの再確認や考え方の参考に、
そして緑キッドを使っていない方には、
緑キッドを例に『ワンピースカードの基本』が伝われば幸いです。
それでは記事本編、解説編へどうぞ⬇
……
2:自分のデッキの戦略を考える
ゲームが始まり、
あなたはジャンケンに勝利しました!
さて、あなたは『先攻』と『後攻』
どちらを選びますか?
……
『奇数進行』と『偶数進行』の違い
これは簡単に言えば先攻と後攻の違いです。
先攻なら奇数ドン!!でゲームが進行していくし、後攻なら偶数ドン!!でゲームが進行していく。
ただ、ワンピースカードの先攻と後攻における違いはこれだけではありません。5ターン目までに使用出来る『ドン!!の累計』に注目してみましょう。
なんと、5ターン目までに使えるドン!!の累計は『5ドン!!』も違います。
先攻と全く同じ動きをしたとしても、余っている1ドン!!をリーダーに乗せてアタックすれば相手の+2000カウンターはすぐに尽きて、ライフがゴリゴリと削られていくでしょう。
なので、『先攻絶対有利!』と言われているからとりあえず先攻…
という人はSTOP!
自分のデッキに『先攻』が合っているかは、しっかりと検討したほうが良いでしょう。
緑キッドを例に、
『先攻』か『後攻』
どちらを選ぶべきか考えてみましょう。
先攻の特権『1357』
この謎の数字…
緑キッド使いも、そうじゃない人も見覚えありますよね。
最強とも謳われる先攻のアクションです。
コストの数字をとって『1357』と呼ぶことが多いこの流れ。
毎ターンハイパワーなカードが登場してきて、除去も追いつかず、1体でも取り逃がせば盤面は荒らされ、《ユースタス・キッド》は殴るだけ殴ってエンドフェイズに立ち上がります。
誰にも止められないこの流れ
1コストの無駄も無いあまりに美しいアクション
『緑キッドの先攻が強い』というのは間違いありません。
後攻の特権『48』
では、緑キッドの後攻は?
1コスト余らせるだけの先攻の劣化…と思いきや、後攻にしか出来ない特別なアクションがあります。
それが
『後攻4ターン最速8キッド』
緑キッドミラーや、他デッキの先攻から繰り出される猛攻撃にも耐えうる後攻の強力なアクション。
『後48キッド』がジャンケンに負けた自分を救ってくれます。
このカードに救われたプレイヤーも多ければ、このカードに泣かされてきたプレイヤーも多いでしょう。
最短8キッドの裏に《バジル・ホーキンス》や《ジュエリー・ボニー》を隠して、とんでもないアドバンテージ差を生み出すプランはあまりにも非人道的です。対戦相手にぶん殴られても文句は言えません。
そして、
この最短8キッドのメリットはもう一つ
『時短』が出来る点です。
『8キッドが出てきたら長期戦になるのに時短!?』と思うかもしれませんが、それは8キッドが出てきてからのお話。今回お話する『時短』というのは、8キッドが出てくる前までのお話です。
先攻2ターン目の『とりあえず5000アタック何切る問題』に時間を使い、先攻3ターン目の『とりアタ問題』に時間を使い、先攻4ターン目にも時間を使い…
こうなってしまっては、8コストの《ユースタス・キッド》が着地した後に時間は残っていません。しかし初めから8キッド+αで守り切るプランで行くと決めておけば…
なんと先にプランを決めておくだけで、
・本来悩んでいた時間
・8キッドを守るブロッカー
・8キッドを守るカウンター
・相手を威圧する大量の手札
が手に入りました!
おめでとうございます。
このゲームの主導権はあなたのモノです。
あとはもう9000ラインでアタックし続けながら、ライフを削り取るだけです。アタッカーは8キッドとリーダーで十分なので、余った2ドン!!でブロッカーだけ展開してターンを返しましょう。
ブロッカーの除去にドン!!を使ってくれたらラッキー!キャラクターの打点が下がります。
8キッドの要塞を固くするためにも、ライフはギリギリまで取らせてあげましょう。対戦相手が残りのライフはわずかだと思ったところに叩きつけるのが8キッド。
対戦相手は戦意喪失し、ネガティブになること間違いありません。
実際の対戦では、最初の5000アタックだけは守って『8キッドプランじゃないですよ!事故ってるので手札が欲しいだけですよ!』と対戦相手に主張したり、2撃目を受けるかどうかを真剣な風に悩むこともあります。
この辺りの判断は、対戦相手のデッキなども含めて臨機応変に対応するのが大切です。
応用戦略『ワノ国プラン』
【緑キッド】は《ユースタス・キッド》を主軸に置くデッキ…と思われがちですが、対戦相手によって姿を変える2面性のあるデッキです。
【ユースタス・キッド】デッキであり、
【ワノ国】デッキでもある。
この柔軟性こそが【緑キッド】がTier1たる所以とも言えるでしょう。
盤面に多くのキャラクターを並べてくる【赤ゾロ】や【赤緑ロー】といったデッキを相手にする際には、【ワノ国】デッキとして戦うことで相手の戦力となるカードを削り取りながらこちらの盤面に複数のアタッカーを用意することが出来ます。
本来安全圏であるはずの『アクティブ状態』ですが、【ワノ国】カードの前では無力。安全圏から危険地帯へと引きずり降ろされます。
【ユースタス・キッド】としての印象が強く『レストカードはあっても1〜2枚かな』と思っているところに、ネコネコイゾウお菊…と連続で叩き込む快感は他デッキでは味わえません。
対戦相手のデッキによって、マリガン時点からプランを変更することが出来るのはデッキ内に2つの軸を持つ【緑キッド】ならではのメリットです。
3:実戦的なプレイングと思考
最初で最後の難所『マリガン』
このマリガンさえ乗り越えれば、あとはドン!!の数だけキャラクターをプレイするだけ!……なんですが、ココが最難関ポイント。
先攻と後攻、更には対面のデッキによっても基準が変わるので、非常に頭を悩ませるのがこの『マリガン』
練習の時点である程度マリガン基準を決めておく必要があり、本番でアドリブ…というのは非常に危険です。練習でやったことが無いことを本番で上手く出来るというのは、過信を超えてもはや無謀でしょう。
先攻で○○デッキが相手ならあのカードを基準に、後攻で○○デッキが相手ならこのカードを基準に…など、しっかり決めておく必要があります。これは緑キッドデッキだけの話では無く、全デッキ共通です。
例えば…
などなど。
特定のカードを目標にマリガンしても良いのですが、4/50枚のカードを狙いに行くのはそこそこ難しいです。鬼ヶ島狙いのマリガンが良い例ですね。
マリガンで狙うカードの選び方は、まず自分のデッキの
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