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2021年度J.S.A.ワインエキスパート資格試験体験記

2021年5月から無職になった私は、きたる資格試験に向けて勉強を開始していた。

その名も「ワインエキスパート呼称資格認定試験」

この試験をとりまとめている、日本ソムリエ協会によると、

ワインエキスパートとは、酒類、飲料、食全般の専門的知識・テイスティング能力を有する者を言う。 プロフェッショナルな資格ではないので職業は問わず、むしろ愛好家が主な対象となる。我が国においてはJ.S.A.が、ここで 言う定義・役割・求められる能力に適うと認められた者に対してワインエキスパートの資格を認定している。

とのこと。


私は2年間、酒類関係の仕事に従事していたが、退職後に受験したためにソムリエの受験資格はなし。
もし酒類関係の仕事に再度就くことがあれば、また受け直せばいいやってくらいの気持ちで今回は愛好家対象のエキスパート資格を受けることにした。


1.全体のスケジュール

スケジュールとしては、3月から試験への申込が開始。申込が完了すると2021年度のテキストが送られてきた。

筆記試験である1次試験は7月下旬~8月末までの間で、好きな日程と会場を自分で選ぶことができる。
お金を多く払えば2回受験ができるようになる。もちろん課金して2回受験を選択した。

1次試験に合格できると、2次試験が10月に行われる。


2.目標スケジュール

3月末には手元に教材が届いてはいたけれど、実際に本腰を入れ始めたのは仕事を辞めてゴールデンウイークを楽しんだ後の5月中旬から。

まずは教材の内容を一読することを開始。
しかし教材の内容量は半端なく多い。A3サイズで800ページ。(昔のカラオケ本レベル?)

大まかな勉強の目標スケジュールは、5~6月半ばまでで教材を一読しつつ、自分のノートに内容まとめすること。

6月半ばからひたすら過去門を解いて、8月上旬に1回目の受験をして、8月末に2回目受験をする。

目標を設定したものの、もちろん思い通りには進まず・・・。
困った私は体験記&過去問サイトを頼ることに。

その名も「ワイン受験.com」

このサイトがなければ1次試験は合格できなかったと思う。



3.実際のスケジュールと勉強法

目標は6月半ばまでに教材内容を一周さらうことだった。
内容が膨大すぎて心が折れる。終わらない。頭に入らない。

そんなときに受験対策サイト「ワイン受験.com」を見始めた。過去問だけでなく、重要ポイントをわかりやすくまとめてあるサイトである。

1年単位で使用料金がかかるが、1年間で5千円。当初はしぶっていたけれど、今思うと安すぎるくらい。ありがたや。

教材をなんとなく読み終えて、7月に入ってから過去問を初めて解いてみると、まっっったく分からず。これはマズイ。

ワイン受験.comにある「一次試験対策講座」を利用して、教科書をもう一度要点ごとにまとめ始めた。

正直、自分で教材を読み込んで、自主的にまとめノートを作成していた1カ月半~2カ月はあまり役立たなかったと思っている。
確かに講座の内容だけでは細かなところは見落としていたかもしれないけれど、何が重要なポイントか要点を理解した上で、最初から暗記に努めるべきだった。

一次試験対策講座の内容を一周した後に、問題集にとりかかった。
問題集はそれぞれの章ごと(国ごと)に問題を出題してくれるため、集中して内容を頭に入れやすい。
これを繰り返して問題への反応を良くしていった。

私は1次試験日を8月20日と、8月31日に設定していた。

問題集を解き始めたのは7月半ば過ぎ。遅くとも8月に入るころには過去問をひたすら解くフェーズに以降しないと間に合わない、という気がしていた。

そして必死に問題集を解いて、少しわかる問題が増えてきたかも、と思い始めた8月2日、再び過去問演習に取り掛かった。

はじめて解いたときよりは分かるようになってはいたが、初回は47点

合格ラインは70%らしいので、自己目標は75%に設定した。
ワイン受験.comの過去問は100問出題なので、75点取れないと不合格である。(実際の試験は120問出題)

8月時点で正答率が5割に満たない、絶望的な状況。(しかし4万近く金を払っているので絶対に落ちたくない。)

その後の私の必至な様子が、勉強表に残っていた。

2021ワイン勉強
勉強表

細かくてなんのこっちゃ、という感じだけれど
各国ごとの理解度、解いた過去問の番号と点数を記録している。

そして過去問ごとに解けなかったところは、不正解の場所を確認して修正、暗記する。

2021ワイン勉強2
エクセルシートでひたすら間違い訂正&暗記

勉強机には、ぼーっとしているときに嫌でも目に入るように暗記シートを作成して貼っていた。

ぼーっとすることを許さないデスク

これをひたすら続けた結果、1回目の試験日である8月20日には正答率76%をとれるまでに成長した。

最初は紙主体で勉強していたが、最後の方は電子媒体で勉強していたこともあり、外出先でも気軽に過去問を解いて勉強することが出来たのも大きかったと思う。

手を動かして書くことも大事だとは思うけれど、とにかくどれだけの問題に触れて、どれだけ覚えられるか、が大事だったので、私には電子媒体主体での勉強法が合っていたらしい。


4.一次試験結果

8月20日の一回目の試験日当日。自信を持って臨んだが、問題は見たこともないものが多く、試験中はかなり心が折れた。

分からないで回答をスキップするものが多く、自信を持って答えた問題は5割あっただろうか、というレベル。

それでも記憶をたどって、絶対に違う選択肢をひとつひとつ潰していった。

試験は終了ボタンを押した瞬間に結果が出るようになっている。


結果は「合格」


まじか。


5.その後 二次試験


結論から言うと、私は二次試験は不合格であった。

実に悲しい結果だけれど、一次試験の辛さからすると、かなり気を抜いていたので落ちたことは仕方ないと思っている。

自分なりにワインを選別して購入し、最初は品種の差も全く分からなかったが、二次試験直前にはそれなりに分かるようになっていたと思う。

けれど、やはり数が足りなかった。経験不足。それに限る。
資金力も足りない。時間も圧倒的に足りていなかった。

自分が購入したワインは見分けられるかもしれないが、一次試験で勉強した通り、ワインは多くの国・産地で生産されており、同じブドウ品種でもまったく違う味わいに化ける。面白いけれど、試験を受ける身としては大変恐ろしいものだ。

今年は一次試験を免除してもらって、二次試験に再度立ち向かいたいと思う。二次試験の体験記はまた今度。

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