お悩み期間の結果について簡単なご報告

 8月末から始まり9月末ごろまで続いたお悩み期間。
 そのご報告がまだだったので簡単にしようと思います。

 サイトトップページのコメントで「方向性に悩んだがゆえのお悩み期間」と曖昧に説明しましたが、つまるところは「手癖で書くと絶望したりバッドエンドだったり救いがないことになってしまう主人公たちを、作中でなんとか前向きにさせることはできないのか」という疑問を抱いたがゆえ、と言った方が正確でしょう。
 主人公たちを前向きにさせることができないのか、というよりは、前向きにするべき、そうすべき、という強迫観念めいた思いと言った方が近いです。

 私の書く作品の主人公たちはいつも後ろ向きでネガティブで、絶望を信じていて、理想に反して埋まらない現実へのギャップを抱えたままぐるぐると苦しんでいます。
 時に友情に救われることはあれど、基本構造は変わらず絶望です。
 ということに気付いてから、本当にこのままでいいのだろうか、このまま書き続けても主人公たちは後ろ向きのまま救われることはなく、生産性もなく、このような暗く独りよがりで絶望の創作を誰が喜ぶのだろう、なんて思ったりして。
 それで、主人公たちを前向きにさせられる方法を探すこと、それと、己の創作のやり方を把握して成長するために、お悩み期間を設けたのです。

 色々考えました。
 過去作を読んだり分析したりしました。色々な方に相談したり話を聞いたりもしました。

 しかし結局のところ、主人公たちに前を向かせる方法は見つかりませんでした。
 どう考えてみても、どう頑張ってみても、みんなちっとも前を向く気になってくれませんでした。

 でも、それならそれでいいんじゃないかとも思いました。

 彼らが絶望で収まるのなら絶望のままでもいいし、私がそう書いてしまうならそれでいいし、それで楽しいならそれでいいし、無理に前を向かせる必要なんてないし、だから無理して主人公たちを成長させようとするのはやめて、思うように好きなように絶望の主人公たちを書いてしまってもいいのではないか……そう思ったのです。
 現実の人間と同じですね。
 絶望している人が無理に前を向く必要はなく、絶望したまま生きていたって全然構わないというあれ。それを創作にも適用したわけです。

 まあそういうわけで、私の創作お悩み期間は唐突に始まり唐突に終わりました。
 そう……そういうわけだったのです。フフフ。

 これからはね……どんどん絶望を書くし、そのことについての後ろめたさもあんまり持たないようにしていきたいと思います。絶望万歳! 絶望最高! 絶望パリナイですよ……

 ときどきまた悩むこともあるかもしれませんが、そのときはまた別の悩みであることでしょう……ので、そのときは、また悩んでるよこいつ……と思って見守ってくださると幸いです。

 そんな感じです。

 改めてご挨拶をしておきます。
 いつも読んでくださりありがとうございます。これからも当サイト『甲羅色の紫』の作品たちのことをよろしくお願いいたします。

 以上

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