見出し画像

vrma形式を作ってvroid hubで遊ぶ

vroid hubでは2024年2月から撮影機能が追加され、ポーズの選択の中に.vrmaの読み込みができるようになった。
個人的には高画質で透過画像が作れるhubの撮影ブースが気に入っているため、この機能をもう少し豊かにできないか考え、試行錯誤した記録になる。



【VRMAとは】

VRMアニメーションは2024年2月にリリースされたVRMに対応するアニメーション用のファイルフォーマット。同じアニメーションをあらゆるVRM形式の3Dモデルで利用できるようになる。VRMAは、人型ボーンのアニメーションに加え、表情(モーフターゲット)や視線制御アニメーションをサポート。VRMと同様、glTFで記述されている。

MMDで用いられるVMD形式では、準標準ボーンを組み込んだPMXモデルが使用されている事が多く、VRMのボーンの動きとは合わない問題がある。
vrmaではvrmモデルのボーンの動きに合わせてくれるため、今後の展開を期待している。

vrma形式の素材、まだ少ない…

最新フォーマットである事や、unityを通してvrcなどで使われるanim形式の方が多く、vrma形式で出されている数が少ない。

上記のモーションは現在hubの撮影機能にデフォルトでついている。

こちらではanimからvrmaまで形式を揃えたショートのダンスモーションを出している。
ポーズ素材は調べた範囲では見かけなかった。需要がないのかどうか分からないが、今回はvroidhubで使用を想定したvrma形式のポーズ素材を自作しようと思う。

【.vrma形式を作る】

最終ゴールはここ。
素人でもすぐに扱えるパターンをいくつか紹介する。


【TDPTとvrma変換の併用】 有料あり

長いモーションを作りたい場合はTDPTがおすすめ。

こちらではウェブカメラ、スマホ内蔵カメラ、mp4の動画情報などからフルボディトラッキングできる。


webカメラ連携・データ出力に課金要素あり。記録した動きはBVH、VMDで出力される。
VMDではMMDでも使用できるため、モーショントレースの手助けになる。BVHを vrmaへ変換するツールを使用すればvrma形式の完成だ。

全身の動きがキャプチャできるものの、足の設置感が不安定でふわふわした感じになる。これはトラッキング系の宿命。ダンスなどじっとしていない動きの方が相性が良い。
フルボディだと指先のトラッキングが甘くなるため、手の形に制限がある。上半身トラッキングであれば指先も反応する。

なおTDPTではこのトラッキング技術を使用してメタバースで活用したり、配信でも扱える。

ポーズ作成目的からTDPTを購入したの自分だけじゃね?と思うくらいには活用の幅が広い。ぜひ利用してみてほしい。


静止ポーズを作る① VRM Posing Desktop 有料あり

現在サマーセールで安くなっている(2024/7/2時点)
こちらは作成したポーズをvrmaで出力できる。フィルターの種類が多く、武器や小道具を持たせられる機能もあり、作画資料としても非常に有用。
モバイル版もあり、課金すれば出先でもポーズを作る事が可能。
モバイル版のポーズデータはjsonで保存されるため、そのデータをPCの方で読み込ませてvrmaへ出力する。静止ポーズ以外にも簡単なループ動作のvrmaも作れるらしい。

上で紹介したTDPTとの連携ができるのも強み。


静止ポーズを作る②VRMお手軽ポーズ 無料

初心者でも扱える上に無料で揃えられる環境。
vrmお手軽ポーズではvrma出力が可能だ。

vrmお手軽ポーズ単体でもポーズは作成できるが、ringo式撮影ツールの方が動作が軽く直感的に操作できたので、我流でポーズを作る時はこの2つを併用している。

アニメ風画像を作った事があるが、ringo式撮影ツールで透過撮影したものである。

エフェクトやフィルター加工はペイントツール(アイビス)

このふたつはポーズデータのjsonのフォーマットに互換性があるため、我流ではringo式でポーズのjsonデータを作成し、vrmお手軽ポーズ側でvrma出力する。
①と②で紹介したツールではjsonデータの書き出し・読み込みの機能があるものの、フォーマットが異なるため、VRM Posing Desktop⇄vrmお手軽ポーズ(+ringo式撮影ツール)という形は不可。


【作ったポーズをVroid hubで読み込む】

試験的に作ったもの

ポーズ作成の元となったキャラクターの等身・身長によってはポーズが少々ずれる可能性があるため注意。
表情を上書きする事で顔も編集できる。

パーフェクトシンクを導入したキャラクターであれば表情の項目が追加されるため、細かな表情が組める。ワンタッチで設定できるHANAツールがオススメ。パーフェクトシンクは配信でも活躍する。

今回はvroid hubの撮影機能を使用したが、現時点では手足の細かい調整ができず、フィルター機能も無ければ複数人撮影もできない簡素な撮影機能である。そんな中でもできる事を増やしてみようと試みたまとめである。
(※vroid studioのプレビューで手足のカスタムはできるが個人的にはアンチエイリアスをかけても画質があまり好まなかった)
高機能なポージング&撮影ツールは他にもあるため、気になった方はぜひ自分に合ったツールを探して欲しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?