令和4年春場所 幕下の見どころ

幕下は少し趣向を変え、個別寸評形式で纏めてみました。
6枚目以下は従来どおり、最初の相撲で勝った力士に限定しています。

5枚目以内

出場停止期間継続中の朝乃山(高砂・28歳・西2)に加え、初めて5枚目以内に入ってきた出羽ノ龍(出羽海・21歳・西3)も休場となってしまったのは残念。以下で残り8人を紹介する。

千代嵐(九重・30歳・東筆頭)
先場所8年半ぶりの十両復帰を果たしたベテラン。2勝9敗からの4連勝で番付の降下を最小限に留めた。

栃丸(春日野・29歳・西筆頭)
実に自身10回目の幕下5枚目以内。自己最高位タイの西筆頭に戻り、成し遂げるべきはただ一つ。

菅野(春日野・23歳・東2)
昨春の三段目100枚目格付出デビューから6場所連続勝ち越し中。ノンストップで十両へ駆け上がるか。

西川(武隈・23歳・東3)
先場所、竜電を下しての幕下優勝は目の肥えたファンを唸らせた。新興部屋第一号の関取へ視界良好。

對馬洋(境川・28歳・東4)
8番相撲の勝ち得ガン無視で理不尽な9枚落ちを強いられた先場所、5勝をあげて執念の5枚目以内カムバック。

欧勝馬(鳴戸・24歳・西4)
昨年九州の幕下15枚目格付出デビューから4勝→5勝と着実な歩み。基本は押し相撲も、先場所は四つの技術で北青鵬を翻弄。

深井(高砂・24歳・東5)
對馬洋同様、1場所で5枚目以内に返り咲いた。地位に見合うだけの力量はある。朝乃山との稽古で調整も十分。

北青鵬(宮城野・20歳・西7)
復帰2場所目。大味な取り口の改良に着手しているが、本場所ではそうそう変えられない。一本差すことだけ意識できれば。

15枚目以内

友風(二所ノ関・27歳・東8)
二所ノ関部屋に移り、第一号の関取となるべく奮闘中。

明瀬山(木瀬・36歳・東11)
復帰3場所目。目の上の何とかはもういない。進撃あるのみ。

紫雷(木瀬・30歳・西11)
力士である以上、結果と土俵態度で応えることしかできない。明瀬山とのアベック昇進が大目標。

玉正鳳(片男波・29歳・東13)
東2の2勝5敗で13枚目は酷い。鬱憤を土俵にぶつけ、早期の上位復帰を。

湘南乃海(高田川・23歳・東14)
1番目の若隆元戦は、長らくこの地位に安住している力士の相撲ではなかった。そろそろ化けるか。

16~25枚目

大成龍(木瀬・29歳・東19)
1番目の大辻戦は往年を思わせる圧巻の出足。もう一花ではなく、これから全盛期を作ってほしい。

塚原(春日野・22歳・東22)
昨年夏は24枚目で最初の相撲から5連勝。再現以上をやり遂げるだけの地力はある。

栃清龍(春日野・26歳・西24)
幕下で3度「6戦全勝」を経験した実力者。塚原と歩調を合わせて連勝街道を。

中位~下位

靏林(木瀬・28歳・西28)
なぜこの地位にいるのか。格の違い見せつけて、優勝争いに絡みたい。

金峰山(木瀬・24歳・西34)
先場所はよもやの2敗。考えすぎず、まずはリーチを生かして先制することが重要か。

旭大星(大島・32歳・西38)
いろんな意味で仕切り直しの場所。復刻モード発動とばかり裾払いの妙手で白星発進。

栃神山(春日野・21歳・東39)
塚原以上に安い家賃・・・と言いたいところだが、周囲は実力者揃い。それでも左四つ胸を合わせる相撲に徹すれば活路開ける。

時疾風(時津風・25歳・西41)
イメージぴったりの新四股名改名を再浮上のきっかけに。過去2場所よりは体調も良さそう。

向中野(宮城野・19歳・東53)
先場所の三段目優勝力士。左足首を痛めているのは気がかりも、大勝の可能性は十分。

朝興貴(高砂・31歳・西55)
体調次第ではあるが、家賃としてはだいぶ安い。勝ち始めたら止まらないだけの経験と実績は証明済み。

若ノ湖(錦戸・25歳・東57)
家賃が安い人その2。混戦ムードの幕下下位をするすると抜け出すかもしれない。

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