令和3年九州場所 序二段・序ノ口の見どころ

この記事では、序二段・序ノ口の見どころをチェック。
序二段では、2日目早々に注目の取組がありました。

序二段

3場所連続休場で幕下中位から序二段まで下がった千代大豪(九重・23歳・西38枚目)と、膝の大怪我で序ノ口まで番付を下げ、先場所復帰した幕下上位経験者の御船山(木瀬・30歳・東39枚目)。
今場所の序二段でも有数の実力者2人が、よりによって番付半枚の位置に並び、最初の相撲で激突。千代大豪が叩き込みで勝って、大きな1勝をあげた。
また、その御船山を先場所7番目の相撲で倒し、序ノ口優勝を飾った瀬戸の海(高田川・17歳・西15枚目)も、千代太陽(九重・20歳・東16枚目)にすくい投げで敗れ、黒星スタートとなっている。

この他、注目力士を番付順に挙げると、三段目の記事でも触れた幕下経験者魁鵬(友綱・26歳・東11枚目)、鳥取城北高で実績を積み、今年夏場所デビューの向中野(宮城野・19歳・東47枚目)&同部屋の三段目経験者で、194センチ・131キロとスケール抜群の石井(宮城野・19歳・西47枚目)、先場所全休の三段目中位経験者で、今場所から四股名を改めた優力勝(常盤山・20歳・西61枚目)、怪我による長期休場で再三番付を下げるも、三段目中位クラスの地力を持つ有明(伊勢ノ海・26歳・東65枚目)、左膝の怪我から本格復帰2場所目の朝翔(高砂・18歳・東69枚目)あたりとなるだろうか。

今場所の下位は、これといった存在がいない混戦模様で、無名の若手がブレークを果たす可能性も十分。一方で、幾らなんでも番付を落としすぎた感がある、いずれも幕下経験者の闘鵬(大嶽・41歳・東72枚目)、大乗(高田川・30歳・西72枚目)をはじめとするベテラン勢にも、もうひと花を咲かせる好機と言えそうだ。

序ノ口

例のごとくではあるが、今場所も怪我で番付を下げた実力者vsデビュー間もない新鋭による激しい優勝争いが予想される。
前者が幕下経験者の井上(木瀬・22歳・西10枚目)、三段目中位の経験を持つ川村(鳴戸・20歳・東13枚目)・中石(二所ノ関・東19枚目)の3人。
後者が日体大出身で今年名古屋初土俵の雷鵬(宮城野・24歳・東16枚目)。先場所はコロナ禍によって部屋全体が公傷となったため、満を持してのデビューとなる。
また、今年春場所デビューの千代獅子(九重・16歳・西16枚目)も、夏場所で右足首を痛めて番付外へ。去る秋場所で再出世を果たしたこと部分だけを見れば故障上がりのグループではあるが、まだまだ実績の乏しい段階ゆえ、後者の位置付けで考えるのが妥当だろう。
地元富山では大きな期待を集める叩き上げのホープ。今場所に限らず、長いスパンで成長を見届けていきたいものである。

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