【携帯新料金プラン比較】どこがおすすめ?

 2021.08.31 更新

■まさに新料金プランのラッシュ
 2021年8月現在、docomoの新プランahamo(アハモ)を皮切りに、携帯各社が値下げ競争に入っている。ただ、色んな情報が飛び交っているためどこが良いのか判断に迷うこともあるだろう。そこで独断と偏見でタイプ別におすすめを選んでみた。少しでも安くするためにネット申し込みが基本となっている。なお、初めてdocomoなどから格安SIMに変える方は、キャリアメールやキャリア決済が使えなくなることに注意したい。また、機種変更をするのではなく、既存のスマホのまま使うことが前提になっていることが多い。よって新たに機種を変えたい場合はメルカリなどで別途購入しておくとよい。

注意)ここで紹介する料金は全て税抜表記である。またすべて通話込みのプランであり、データ専用プランではない。

■とにかく通話がしたい人(かけ放題プラン付き)

 月額基本料金2,480円で通話かけ放題。データ容量が3GBと若干不安なのであまり通信をしない人向けだ。一応、1GBあたり+250円で追加できるので、たとえば2GB追加したら5GBで2,980円となる。ただし、docomo通信網のMVNOの特徴として回線品質が不安定になりがちなのがネックである。

 〇対抗馬
 UQ mobileの繰り越しプランM(15GB 2,480円)にかけ放題オプション+1,700円をつければ、大容量とかけ放題を両立できる。しかもKDDIのサブブランドなだけあって通信品質は安定している。ただ料金は4,000円を超えてしまい、合理的かけほプランに比べれば割高である。ただ、60歳以上の場合だと通話オプションが1,000円引きされる。3GBの繰り越しプランSにかけ放題をつけても2,180円、15GBの繰り越しプランMでも3,180円となりお得感があるため、60歳以上の方であればお勧めできる。

■そこそこ通話も重視しつつ、データ容量も確保したい人

 月70分の無料通話と容量20GBがついて、1,980円。70分という数字は少ないように感じるかもしれないが、たいていこの範囲に収まる統計があるとか。ただ例によって通信品質の問題はある。

20GBもいらないという場合は、容量6GBで月額1,390円に抑えた「みんなのプラン」がお勧めだ。70分の無料通話がついてこの価格は非常にコスパがよい。

 〇対抗馬
 UQ mobileの繰り越しプランM(15GB 2,480円)に月60分無料通話オプション(500円)をつけて2,980円。もしくは1回あたり無料通話10分(+700円)をつけて3,180円。通信品質を重視するならアリかなというところ。

■通話はしないけどデータ通信は使いたい人(2~8GB)

 2~8GBの小~中容量帯で最もコスパがよいのは、nuroモバイルである。3GBで720円、5GBで900円、8GBで1,350円とかなりお得な価格設定だ。しかも、通信網はdocomo・KDDI・Softbankの3つから選択できる上、5GB以上のプランなら3ヶ月ごとに容量プレゼントもある。ただしMVNOの常として通信品質が不安定になりがちなのは覚悟しておくべきだ。

 〇対抗馬
 低容量であればLinksmateの1GB 670円・2GB 700円も選択肢に入る。めったに使わないという場合、1GB以下で無料という楽天モバイルを選択するのも手だ。

■通話しないけどデータ通信をそこそこ使う人(10~20GB)

この容量帯ではエキサイトモバイルの定額制 12GB 1,500円が安い。15GBだとIIJmioの1,680円がよいだろう。ただし、通信品質を考えると少しお金を出して20GBのLINEMOやpovoを選ぶのが賢明かもしれない。 

■回線品質を安定させたい人

 まさにニュース等で話題になってるこの3つから好きなキャリアを選ぶ感じでいいと思う。容量も20GBなのでほとんどの人は足りるはず。無料通話5分も付けられる。また、2021年7月にLINEMOで3GB 900円のプランも登場したので、あまり容量がいらない人には強くお勧めできる。

 〇対抗馬
 Softbank回線が不安ということであれば、UQ mobileのくしこしプランS(3GB 1,480円)がおすすめである。それ以上のプランになってくるとサブブランドを選ぶ必要性が薄い(普通にahamoなりpovoなりにしたほうがよい)。

■とにかくデータ通信をしたい人(容量無制限)

 楽天モバイルはどれだけ使っても2,980円というデータ無制限が最大のウリであり、さらに専用アプリを使えば通話も無制限である。これだけ破格なのにはもちろん裏があり、楽天回線エリアがいまだに少ないのが最大のデメリットである。繋がらない場所は一応パートナーエリアという形でKDDI回線を補助的に使えるが、正直遅くて使い物にならないのが現状である(KDDI回線自体が悪いわけではなく、楽天がコストを抑えるため帯域を相当制限しているせいだと思われる)。よって職場や自宅などが楽天回線エリアかどうかを確かめてから加入したほうがよいだろう。 

■おまけ 筆者の使っている回線

 筆者はほとんど通話を使わない。容量も月5~6GB使う程度なのでnuroモバイルあたりがベストではあるのだが、割高なy.u mobileに契約している。ここは5GBで1,490円と頑張ってはいるが最安値とはいえない値段。しかも通信品質に不安があるdocomo通信網。上記記事を読んできた方であれば、なぜ筆者がここを愛用しているか首をかしげるだろう。だがこのy.u mobileには大きなカラクリがある。そのひとつめは「永久不滅ギガ」と呼ばれるもので、月末に使わなかったデータ容量は「永続的に」次月以降に繰り越されるシステムだ。余った容量を翌月まで繰越するというプランなら他でもよく見るが、永久不滅というのはy.u mobile以外では見たことがない。これによって、例えば普段は容量を貯金しておいて、出張時など大容量を使うときに一気に使うといったフレキシブルな運用が可能になるということだ。容量が足りないときの追加チャージもでき、10GBあたり1,500円と許容範囲内だ(もちろん追加チャージした分も永久不滅である)。そしてカラクリのふたつめは、U-NEXTグループ全体で帯域を共有することで、安定した通信網を確立していることである。具体的には、法人契約では夜間に帯域を使い、y.u mobileの一般契約では昼間で使うようにして、うまくバランスを取って有効活用しているということである。実際、混雑する昼間の時間帯であっても通信速度の低下を感じないくらい安定している。もちろん通信品質は時期によって変動するので一概には言えないが、docomo通信網のMVNOの中では随一の安定感だ。あえて欠点をあげるなら、前述した通り、容量あたりの料金が割高であること。そしてプランがシンプルすぎて様々なニーズに合わせたプランが組めないことである。それが質実剛健なy.u mobileの魅力でもあるのだが、それでこの値下げ戦争を生き残れるか少し心配である。

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