2024年8月14日(水)《GB》
《8月に入ってからタイトルつけるのを全く忘れてました。仕方ないので今から差し込みます^^;》
【高村邸:高村 莉糸・高村 隼・澤口 恭平・財津 彩斗】
「それじゃあお母さん。また来るね」
仏壇の前に手を合わせていた高村 莉糸は、母親の写真をしっかりと見つめた後でこう口にし、ゆっくりと立ち上がった。ここは高村邸。お盆休みを利用して昨日宮崎の実家に帰った莉糸は母親の墓参りを済ませた後は実家に一泊し、久しぶりに父親や兄とのんびりした時間を過ごす。そして今日の昼に、お盆休み中に特にすることがなく、暇をもてあそんでいるらしい財津 彩斗と澤口 恭平がドライブがてら迎えに来てくれると連絡があったので、今から合流する流れとなっている。
「あ、来たみたい」
玄関のチャイムがなり、荷物を持って莉糸が玄関に向かい扉を開けると、澤口と財津がそこに立っていた。
「あ、こんにちは」
「財津と澤口です。いつも莉糸さんにお世話になっています」
目の前にいる莉糸の後ろにおそらく兄の高村 隼がいるのに気づいて、澤口と財津が挨拶をする。それを聞いて隼も返事を返す。
「こちらこそ莉糸からいつも世話になっているという話は聞いてます。今日もわざわざ迎えに来てくれてありがとう」
こういって軽く頭を下げる隼であったが、それを見てすぐに財津が口を開く。
「いえいえ、俺たち暇だったのでドライブがてら来ただけです」
これを聞いて澤口も大きく顔を上下に振っている。この状況を見て莉糸は思わず声を出して笑ってしまう。そして笑い終わった後で莉糸は隼を見つめる。
「じゃあね。お兄ちゃん。またね」
「おう、あまり無理しないようにな」
こう言って右手を振りながら莉糸は玄関をくぐり、財津と澤口も頭をぺこりと下げて、高村邸を後にする。この後は駐車場に停めている財津の車まで歩き、荷物を積んだ後、熊本へ向けて車を出発させた。ちなみに、今日の目的は莉糸を迎えに行くだけではなく、この帰りに人吉に寄って結城 香純も拾っていく予定だ。高速を順調に飛ばして人吉インターで降り、待ち合わせの『東薬局』で結城とも合流する。そして再度高速に乗り、熊本方面へと向かったのであった。
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