スペルサイクリカCUP ND最終一位 ラッカUKパンク解説
はじめに
初めましての方は初めまして、こんばんはくしと申します。
今回はスペルサイクリカCUP最終一位(最終レート1757)を達成することができた「ラッカUKパンク」を解説していこうと思います。
デッキの変遷や、各カードの採用理由、入れ替え候補のカード、プレイング等の解説をしていきたいと思います。
前の赤青UKとはプレイングが多少異なっているのでまえのnoteを読んでくださった方も最後まで付き合ってくださるとうれしいです。
※全文無料です
結論構築とその変遷について
まずこのデッキの成り立ちから語っていきたいと思います。(興味のない方は目次から各カードの解説に飛んでください)
筆者は前環境赤青UKを愛用していました。しかし、17弾のスタン落ちにより、アクアスーパーエメラルとグレンニャーがNDで使用不可になってしまいさすがにUKパンクは厳しいか…?と自分の中では考えていたのですが、チームメイトでシータパンクの制作者でもある「肥後のカルート」さんにリペアを一緒に作らないかと誘われたのが始まりです。
初期案ギャラガ入り
いろいろ試行錯誤を繰り返していった結果できた初期ラッカUKが上記のリストになります。
アクアスーパーエメラルの代わりに盾を埋めるとができるエメラルーダを採用し、色マナバランス調整のためにRMGとサイレントスパークを採用した形になります。
赤青の時代から手札キープが大事なデッキであったため、リソースの細さと足りない赤マナを解決するギャラガを採用に踏み切りました。しかしどうしても出たターンになにもしないことや、回収が盾であることでビート相手に腐りやすいことでここが自由枠になり調整していくことになります。
リベット入り
環境が少し進むと黒単が環境に多く見えるようになります。
このデッキはハンデスがとても重く、3-5タイガニトロを出されるだけでゲームセットになってしまうことが多くあります。
そのためハンデス対策を積もう!ということになり、入れ替え枠のギャラガをグレンリベットに変えたかたちが上記のリストになります。
タイガニトロへの明確な回答になり、ガイアールで盤面処理しながら2打点になる動きがとても優秀。しかし、黒単へのピンポイントメタであり、ほかのデッキに腐りやすいのがどうしても気になり、今後は抜けていくことになります。
スーパー炎獄スクラッパー入り
環境が進み黒単が減り、環境に赤単が多くなっていきます。
このデッキはマナ加速がなく、トリガーを埋めるタイミングがどうしても5ターン目になってしまうため、速度が速いビートダウンには盾からカツドン波を引かないと勝てないみたいな試合になってしまうことが多いです。
そのためグレンリベットを抜き、そこにスクラッパーを突っ込むことで少しでも時間稼ぎをしエメラルーダを間に合わせやすくした形になります。
当時一応このリストで1700を達成したため当時の環境に適応した形だったと思います。
エリジャバ搭載型
少し進み、また肥後のカルートさんが新たなラッカUKの形を生み出します。それがこのエリジャバ搭載型ラッカUKパンクです。
前の赤青UKに比べて受けに寄っているため、攻撃力が少し落ちているのが通常のラッカUK弱点でした。それを見事に解決したのがこのエリジャバ搭載型UKパンクです。
エリジャバの進化2打点に加え、4-5エメラルーダできれいにビートを受けられ、さらにトンギヌスの槍まで探しに行くことができます。
しかし、ジャバの進化元がエリートしかないのでジャバが手札で腐ってしまったりするため、爆発力はこっちの方が高いですが安定性の面では通常のラッカUKに少し劣ってると言わざるを得ません。
自分の結論ラッカUKとその各カード解説
そして完成したのがこのラッカUKパンクです。
安定性や諸々の色マナバランスを考え、できたリストになります。
それでは各カードの解説に入っていきます。
エマージェンシータイフーン 2枚
初動枠。クロックを墓地に落としながら、次の動きを探すカード。手札枚数を減らさずにロビーへアクセスできるいいカード。初期段階では採用してなかったカードではありますが初動かつトリガーになるのを評価して二枚採用です。
灼熱の闘志テスタロッサ
エマタイと基本的な役割は同じです。打点になる点がとても偉く、黒単などの手札をキープしにくい対面などには特に強いです。
ただエマタイと違って手札が減ってしまうのは注意。手札と相談して出すか決めましょう。(手札に捨てれるカードが2枚あるか、これからの動きが何もないくらいが出す目安。)
ほかの方の構築には入ってないことが多かったですが自分は必要だと感じたので4投です。
終末の時計・ザ・クロック
単体で非常に強力なトリガーでありながら、ドンパUKするためのコンボパーツ。言うことなしです。4投です。
音感の精霊龍 エメラルーダ
ビート対面だけではなく、様々な対面で使える汎用性が高いカード。
エメラルーダでドンパカウンターした後に、もう一回エメラルーダでトリガーを埋めることで安全に殴るみたいなプレイをすることが多くあるためここの数は減らせません。4投です。
ボルメテウス・ホワイト・フレア
赤12じゃ2ターン目にテスタを出す色マナが足りてないと感じ、サイレントスパークをホワイトフレアに変えた形。
6000以下破壊で手打ちできるのも結構強かったです。
1投です。
トンギヌスの槍
このデッキが組まれた理由。埋められた盾を焼けるだけではなく、エビデゴラスを除去できるのが強い。
3色であるため色マナの関係と今トンギヌスの槍が欲しいデッキが多くないため3枚になってます。
DNA・スパーク
このデッキは結構3-4-5ときれいに動くデッキであるため、多色が手札でもたつく場合が多いです。そのため多色のサイレントスパークを一枚DNA・スパークに変えた形。
盾が増えるのもGOOD
1投です。
反撃のサイレント・スパーク
序盤に盾から踏まれても最低限の仕事ができるスパーク。
打点が止まってなくても2ドローで無理矢理コンボパーツを引きにいくプレイを思い切ってすることも大事。
2投です。
スパーク系統は色マナバランスをみて入れ替えてください。
絶超合金 ロビンフット
このデッキ最強のカードといっても過言ではないカード。3ターン目にロビーを立てた時のアドの稼ぎ方は異常。
赤青UKの時代よりも青ドロンゴーが増えているのでドロンゴーをしやすくなったのも評価が高いポイント。
刃鬼相手にクロックスパークでなんとか盤面を返した時、自爆してダイハードを手札に返すルートは覚えておきましょう。
4枚採用です。
秘拳カツドンパ
このデッキの受けの核。ビート相手はこのカードをエメラルーダで埋めて勝ちます。
墓地にクロックがないと受からない時が多くあるので、墓地にクロックがあるかは常に確認しておきたいです。
前環境より手打ちでカツドンパをうつことが多く、トリーヴァMAS相手や刃鬼などのバウンス札が多く入ったデッキなどには強く意識したいです。
4枚採用です。
友情集結R・M・G
色マナ基板兼、エグザイルのかさ増し枠。
カツドンパUKゴーでRMGを墓地から出すと、ドローでもう一回エメラルーダを引いてくることができるのがとても強い。
RMG自身のパワーが11000あるため、RMGでカツドンパうつだけで強い。
3枚採用です。
武闘将軍 カツキング
UKの数少ない攻撃力が高いカード。
このデッキ唯一のSAで、エメラルーダをビート相手に引けなかった時に無理矢理リーサルいくこともしばしば。
リースドラゴンが環境に多く、ロマネスクにカツキングを当てるのが一番の勝ちパターンなので4枚採用しています。
神聖牙 UKパンク
このデッキのコンセプト。4枚採用一択です。
入れ替え候補のカードと実際のリスト
ここからは入れ替え候補のカードを語っていきます。
電脳の女王 アリス
動きの安定感をあげるカード。3-4の動きの再現性が上がるのが強い。
カツドンパUKの出力をあげながら除去されたらカツドンパUKで墓地からもう一回でてくるのは非常に優秀。
ただ今のラッカUKはドンドン吸い込むナウが環境的に減っていることで、3ターン目にロビーを立てる動きが非常に強いため2-3の動きを強くみて筆者は不採用にしました。
暴剣坊 アラシ/暴剣王 ハリケーン
このカードは、盤面にUKパンクを出してしまった時にも、一枚でカツドンパを有効トリガーにしてくれる優秀なカード。 カツドンパで7コストのアラシを出すと、カツドンパ効果のバトルとハリケーンのフリーズ効果で3面まで止めることができます。フリーズ効果なので鬼丸ヘッド相手などにもEXターンをとられたとしてもターンが帰ってきやすいのも優秀。
アラシが7コストではありますが、SAになり、青のエグザイルであるためロビンフットのドロンゴー先になるのも強みと言えます。
実際に入れ替え候補のカードで入賞されたリスト
最終5位、レート1702を達成されたにしきchさんのリストがこちらになります。
エマージェンシータイフーンを3に増やし、アリスを3枚採用など動きの安定感をあげながらテスタロッサ、RMGを不採用にすることで多色を極限まで減らし、動きの再現性を高めていることがうかがえます。多色が少ないのでハリケーンをキープしやすいのもいいですね。
youtubeにて解説動画をあげていらっしゃるので詳しくはそちらをごらんください。
実際の解説動画↓
詳しい各対面のプレイ解説
基本的なプレイの話
ラッカUKの基本的なプレイについての話をします。
フィニッシュの仕方さえ覚えておけばそこに辿り着くためのプレイを考えるだけなので、簡単に分類分けをしておきます。
殴ってくるデッキ(赤単、青単など)
墓地にクロックがある状態でカツドンパを仕込みカウンターをすることを目指す。
エメラルーダが間に合わない時には盾からカツドンパを引いたときに有効に使えるよう手札を整える。
エメラルーダで受けることができた際にはもう一回エメラルーダで埋め直し、受けれるようにする。
先行テスタはよほど手札が強くない限りは出してもよい。
殴ってこないデッキ(リースドラゴン、シータ刃鬼、黒単)
エグザイルを盤面に並べてビートダウンする。
これらのデッキにはカツキングが特に有効なためなるべくキープする。
先行テスタは基本ロビーとブータン両方が引けてない場合以外しない。(黒単は除く)
トンギヌスの槍も一枚はキープできるようにする。
モルト王は両方のプランをとりうるデッキですが、基本的には殴ってこないデッキに分類されます。
この分類のプレイを覚えておけば普通に回せるようにはなると思います。
ここから個々の対面解説に入っていきます。
リースドラゴン
五分~微不利に位置するデッキです。
相手に先行を取られて2-4-6ロマネスクされるとこっちのカツキングが間に合わないので、先行の2-4-6ロマネスクは切ってプレイします。
UK側が先行を引けた場合は、3-4-5カツキングでリーサルを取れるので無理にテスタは出す必要はないです。(カツキングを引けてない場合は出してもよい)仮にリーサルをとれなくても盾さえ割り切れれば勝てる場合が多いのでそこを意識したいです。
ライオネルに出されたときには手打ちでのスパークでリーサルを狙いにいくことが多いのでなるべくキープしたいです。
ブータンPOPを7コストのブリティッシュのドロンゴーさせてしまうとアタック時の破壊効果が強制なので、ヴィオラソナタがいるときにはドロンゴーさせないような立ち回りをしなければなりません。
シータ刃鬼
五分に位置するデッキです。
相手のドンドン吸い込むナウが重いですが、リュウセイホールがスタン落ちしているので勝利のプリンプリンでエグザイルクリーチャーを止められることがありません。そのためロビーやブータンPOPのビートが通りやすく、増えたリソースからトンギヌスの槍やカツキングでリーサルが狙いやすいです。
ラッカUKはガチンコジャッチがとても強いため刃鬼を出されてもターンが帰って来ることが多く、返しにリーサルを取ればいいため焦った攻め方はしない方がいいです。(手札にロビーかブータンPOPがいるのに先行でテスタを出すことは非推奨)
ダイハードを出された時のケアは常に考えておきたいです。(手札にトンギヌスを抱えるか、ロビンフットをドロンゴーさせる準備をしておく)
エメラルーダで盾の枚数を減らしガチンコジャッチの回数を減らすという戦略も有効です。
黒単ワルボロフ
五分~微不利に位置するデッキです。
黒単側の3-5タイガニトロがとても重く、そこまでにエグザイル(ロビーかブータンPOP)を立てることができないと一撃で試合が終わってしまいます。しかし一度ロビーやブータンPOPを立てることができると手札にドロンゴー先を抱え続けることで黒単視点はエグザイルを破壊することができなく、試合を有利に進めることができます。仮にタイガマイトのハンデスで手札をたたき落とされ、破壊されてしまっても盾を割れていればトリガーカウンターをすることができます。
タイガニトロがいる関係上手札を抱え続けることが難しいためテスタロッサは先攻後攻関係なく出して大丈夫です。
初手にロビンとRMGがいる場合は両方キープしましょう。(RMGはロビーのドロンゴー先として抱える)
上で述べたように盾が割れていればトリガーカウンターで逆転できるときがあります。いまこの場面ではどのトリガーで逆転ができるかを考えてプレイしましょう。
赤単ヒューマノイド
微有利~五分に位置するデッキです。
有利対面のようにみえて、アクアスーパーエメラルとは違いエメラルーダが5コストな関係上後攻だと素の盾にお祈りしなきゃならない場面があります。
この対面はロビーを立てることが重要で、相手視点は2000以上でアタックしてしまうとドロンゴーされてしまうため、アタックすることができません。そこで時間を稼ぎ、エメラルーダを間に合わせるのがメインプランになります。
赤単側のマグナムは少し重いですが二体盤面にならばなければあまり関係ありません。(カツドンパならバトル効果を処理してからドロンゴーを発動できるため)
エメラルーダカツドンパで受けた後、もう一回エメラルーダで埋め直して安全にリーサルを取りに行くのが理想なのでエメラルーダはあまりマナに埋めないようにしましょう。
青単リキピ
五分~微不利に位置するデッキです。
基本的には赤単と同じ立ち回り方をするんですが、赤単よりも速度が早いビートダウンのためエメラルーダが間に合わないのがほとんどです。素の盾から気合いでカツドンパを引きましょう。
モルト王
有利~微有利に位置するデッキです。
破壊以外の除去がほとんどの場合ないのでエグザイルで盾を攻撃し、12枚の有効トリガーでモルト王の攻撃を返すのがメインプランです。
初期のモルト王はトリガーをケアするカードがないことがほとんどだったので、カツドンパカウンターが有効でしたが、ドラゴ大王やダイハードリュウセイが入っている型が多くなってきたので、基本的にはブータンPOPとして出すことがおすすめです。
オウギンガから出てくるザウルピオを返すためにカツキングかトンギヌスの槍は抱えておくようにしましょう。
ミラー
最後にミラーについて解説します。
このミラーは択がとても多く、筆者もまだ理解できてないことが多くありますが、今の考え方を載せておきます。
ミラーにおいて鍵を握るのはやはりロビーで、ロビーの使い方で勝敗が分かれると言っても過言ではありません。
相手のブータンのアタックの返しに自爆してドロンゴーすることで相手はロビンフットに対する回答がトンギヌスの槍を手打ちすることくらいしか無くなってしまいます。そのため相手のロビーがある状況でブータンをタップさせることはとても危険です。
それならブータンのアタックチャンスのトンギヌスでロビーを取ればいいんじゃないの?と考えるかもしれませんが、それは半分正解で半分不正解です。ロビーやブータンの除去のために槍を打ちすぎてしまうと相手がエメラルーダで増やした盾の回答が無くなってしまいます。
このようにミラーはどの択を取っても裏目がある…みたいな展開が多く、しっかりフィニッシュまでのプランニングをしておかないと負けてしまうことが多いです。
じゃあどうすればいいんだ!ってなってる人のために筆者がよく使っていたプランニングを載せておきます。
①ロビーでタコ殴りにして相手のエメラルーダで埋めた盾を手打ちトンギヌスプラン
基本的なプラン。相手のロビーがバトルゾーンいない時は横の打点でも盾を減らせるので丸いプラン。
②ブータンを2枚以上抱え、槍をブータンの除去にあてさせエメラルーダプラン
後攻や①を相手にされてしまっている時に有効。
相手に槍を探させ時間稼ぎしている時に2枚目のエメラルーダで盾を埋められるとなおよし。
③エメラルーダを2回出してカツドンパ誘発プラン。
一回目で埋めたカツドンパをもう一体のエメラルーダで起爆するプラン。カツドンパロビーゴーすると相手の盤面が壊滅的になるのでできたらめちゃくちゃ強い。
ミラーでとってるプランの大枠はこんな感じです。実際は相手の素の盾にカツドンパが埋まってることなどもっと考えることが多いので臨機応変に動くことが大切です。
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました!
自分自身UKパンクに相当な思い入れがあり、このデッキが少しでも広まればと思った次第です。
もう新弾がでて、環境は変わってしまいますが、次環境でもUKパンクの可能性を追っていこうと思っています。皆さんもよければ是非次環境でも使っていただけたらうれしいです。
またnoteを書かせていただく機会があれば読んでいただけたらうれしいです。
それではよきUKパンクライフを!
リストを提供していただいたにしきchさんのyoutubeとX
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