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アニポケ新無印(JN)第134話「つかみとる未来!」感想

※画像は全てポケモン公式YouTubeチャンネル からの引用となります。
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〇はじめに

ゴウの目標であるミュウとの邂逅。新無印の中核をなすゴウの物語はどんな結末を迎えるのでしょうか。

Point1:VS超古代ポケモン…?

アサヒ班とツルギ班に分かれて調査していたところに現れたグラードンとカイオーガ。本来姿を現すはずのない超古代ポケモンたちに限られた戦力で挑むチェイサー達。前回、活躍できなかったシゲルやサルノリが先陣をきって戦況を組み立てました。

なんとか退けたものの、ツルギ・アサヒは事態に疑問を持ちチームで超古代ポケモンを追います。両者が合流したところ二匹のポケモンはぶつかり光となって…現れたのはチェイサーのターゲット…幻のポケモンであるミュウ!

Point2:星の記憶

ミュウは周囲にある石を輝かせ、周囲のポケモンたちが興奮した反応を示します。そしてその石が放つ光の中に取り込まれるゴウ達。 光の中には超新星爆発、星の成り立ち、ポケモンが生まれた歴史…「に見えるもの」が映っていました。

Point3:ミュウの戯れ

映像を映し終わった石は光を失い、周囲のポケモンたちが困惑し争いを始めてしまいました。同時に通信機器も復活しモンスターボールも機能を取り戻し…、ミュウの実態を観測します。そしてミュウは争うポケモンにあてられてか、暴走-戯れ-を始めます。

手あたり次第に技を放つミュウに対してツルギとアサヒはバトルしてなだめることにしますが全く歯が立ちません。第八世代を代表するポケモンであるウーラオスペアがなすすべもなくやられるのは衝撃でしたね。

ゴウはミュウの行動を敵対的なものではなく「戯れ」と解釈する一方で、ますます攻勢を強めるミュウ。チェイサーのポケモンたちだけではなく周囲のポケモンも構わず傷つけていく様は、前回アサヒが言及したようにまさしく「悪魔」のよう…。

Point4:ゴウの告白

「俺が待ち望んだお前との再会はこんなものではない」
ゴウはミュウを止めるために何ができるか歯を食いしばって考えます。そんな時に浮かんだのはいつでも諦めなかった友達の顔。ゴウはミュウに語り掛けます。

「お前は覚えてないかもしれないけど俺たち会ったことがあるんだ」
「お前が世界へ飛び出すきっかけになってくれた」
「そしてサトシに会ってリサーチフェローになっていろんな地方旅していろんなポケモンのこと知って」

「今の俺があるのは全部ミュウのおかげなんだ」
「だから俺お前に会ったら伝えたいことがあった」
「ありがとうって」
誤解を恐れずに言えば告白、ラブレター、愛の言葉をミュウに語ります。

ゴウの言葉を聞いたミュウは「はかいこうせん」を打ち消し、傷つけたポケモンを癒し、石の光をとり戻させました…。このマッチポンプ感どこかの守り神を思い出しますね…。

Point5:未来は俺たちの手の中に

結局ミュウの手のひらで遊ばれた…かのようにも思える幕引きでしたが、ゴウは確かにその手の中にミュウを収めました。そしてプロジェクトとしてもそれは同じ。

チェイサー達がみた映像はからかうための幻影かもしれない。ミュウは謎が謎を呼ぶ不思議な不思議な生き物。それを純な気持ちで追いかけたチェイサー達はツルギ曰く「悪くないチーム」だったとのことです。

ゴウ・シゲル・トキオ達も一時解散 道を違えてもその未来は「俺たち」の手の中に! …そして時間はサトシが優勝した時にというところで、To Be Continued.

〇総括

とうとう描かれたゴウの物語の終局点。ゴウの物語はミュウに「告白」してそれを聞き届けてもらう…という形で締めくくられました。こうしてみるとゴウはサトシと比べて「言葉」の比重が大きい物語を終始展開していたことがわかります。

かねてから私はゴウは新無印の象徴たる人物であり、シリーズに込められたテーマはゴウによって表象されていると考えていました。新無印のテーマはやはり「未来は『俺たち』の手の中にある」ということでしょう。

広い世界、多様な人々、まだ見ぬポケモン…それらを己が手でつかみ取る喜び。すなわち自己実現を啓蒙するための物語、画面の前で生きている少年少女に捧げられたお話なのです。

今後の展開はまだわかりませんが、プロジェクト・ミュウによって新無印-Jouneys-のテーマ性を表現してくれました。長いようで短い間でしたがこの物語に向き合えたことを嬉しく思います。長い語りでしたが、ご清聴ありがとうございました。

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