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キリヤよ…お前なんだったんだ…(ポケマスEX悪の組織編最終編序章感想)

〇はじめに

8月28日はポケマス四周年!ネオチャンピオンカントートリオが登場し、EXロールが追加され…、そして二年にわたって展開されてきた悪の組織編もいよいよクライマックスへ。

悪の組織編はその名の通り各地方の悪の組織を中心にしたストーリー群で、中核にはカントー・ジョウトに跨いで暗躍するマフィア:ロケット団の「サカキ」がいる…と、ここから語ると長いので詳しくは公式の解説動画をご参照ください。

そして、ここに登場する原作の悪の組織以外のポケマスオリジナルの組織、「ブレイク団」という存在もここに絡んできます。そしてそのリーダーに就いたのがかつてのポケマス主人公(デフォルト名はケイ/ユイ)のライバルの「キリヤ」です。

キリヤはポケマスのメインストーリーである「WPM編」の最初期から登場するイワンコをバディにしているトレーナーなのですが、主人公に敗れ挫折を味わってからトレーナーとしての芯がブレてしまいます。

結果として続編である悪の組織編にて様々な悪の組織のリーダーの発言を悪い意味で学習して、強くなるためには絆を断ち切ることが必要だと思い立ち、パシオの主・ライヤーのバディであるフーパの力を利用してブレイク団のリーダーとなる…というところから悪の組織最終編は始まります。

…というのが長い前置きで、ここからは自分のキリヤに対する想いをストーリーを追っていく中で吐露…垂れ流す内容となります。予め断っておきますが私怨が強いです。キリヤが好きだという方はブラウザバックをお勧めします。


・キリヤの悪の組織狩り

フーパの力を手に入れたキリヤはパシオに点在する悪の組織に対して攻撃を仕掛けます。パシオから悪の組織を一掃して、最後に自分が「最後の悪」となって最後に追放される…というのがキリヤの思い描いている青写真のようです。

最終的にキリヤがこの思想に至ったのはプラズマ団のゲーチスがバディであるイワンコを消した(ようにみえた)のが原因…だとされていますが、実際のところその前から大分アヤシイところはありました。

悪の組織ジョウト編でのシルバーとの問答

キリヤというキャラは非常に厄介なキャラ造形をしています。彼を一言で表すと「虚」。何か自分なりの哲学や正義があるようにみせて「ない」。そのくせ人の話を素直に聞かずに曲解する…。それも一つの「悪」でしょうか。

・「そのとき」っていつだよ?

キリヤたちに襲われていたマグマ団・アクア団を主人公らが助けに来ると、キリヤは撤退を指示。「そのとき」が来るまで戦いは避けたいとのこと…なんでキリヤの都合に付き合わなきゃいけないんですかね?どうせ後で触れるのでここでネタバレしますけど、「そのとき」なんて来ないんですよ。

ついでにいうとここでポカンと口あけてる主人公ちゃんもなに?どういう感情?ポケマスの中で一番感情が分からないのが主人公とキリヤって…。

・サカキVSキリヤ―格が違い過ぎる戦い

そんなこんなでキリヤ率いるブレイク団は悪の組織のドンであるロケット団に攻勢をしかけます。展開の都合上仕方ないんでしょうが、表向きは環境保全団体のマグマ団やらアクア団やらをいじめておいて、悪の大本のロケット団を後回しにしているのも小賢しい感じがしますね。

しかしロケット団は他の組織と違って戦力を補強していたので簡単にはやられません。UBの力を使って互角以上にブレイク団とやりあっています。そんな小競り合いの中キリヤはロケット団の本丸までカチこみます。

サカキは海千山千の猛者だけあって、まずはキリヤをロケット団と手を組まないかと懐柔しようとします。キリヤのことを組織を率いるにふさわしい「大人」になるだろうと思っていた…と誘っていますが、これは怪しいところ。サカキは「強い者が好きだ」と度々語っていますから、「虚」なキリヤなんて歯牙にもかけない存在でしょう。ビジネストークって奴です。

流石のキリヤもはい、そうですかとはならず交渉決裂。サカキの目にキリヤがどう映っていたのは本当のところはわかりませんが…、まあビジネスができる相手ではないでしょう。

一進一退の攻防を続けロケット団を追い詰めるキリヤとフーパ…しかし、土壇場でのサカキの勧誘により、あっさりと寝返られてしまいました。もう本当になんというか…言葉にもならない。

サカキはバディーストーンを「正しく」利用してフーパを勝ち取ってしまいました。これではまるでサカキの方が主人公のようです。

フーパを失ったキリヤに付き従うものなどおらず…、結局人の情を失ったキリヤはそのしっぺがえしを食らうことになります。悪の組織の親玉に説教を垂れられたあげく退散することに。

・バカアホキリヤの反省ターン

キリヤから奪ったフーパの力を使ってパシオを制圧するロケット団。キリヤはポケモンセンターまで戻って落ち込んでいる様子。なんか普通に受け入れられてますが、キリヤを断罪するヒマもない状況なので仕方ないでしょう。

ここでオーキド博士からフォローが入ります。本当の強さとは何か?なぜサカキに負けたのか…と、この構図はレッドに負けた後のグリーンに対するフォローと同じ、ということはサカキはレッドってコト!?

まあ、正直それ以上にグリーンとキリヤが同一視されてるのもどうなんだ?って感じがしますけどね。グリーンはうぬぼれてはいたけど、正当な方法でチャンピオンにまで勝ち上がってきた実力者。方やキリヤは…これ以上は言うまい。これより前にヒビキがキリヤはシルバーに似てるって言ったりしてるんですが、これも個人的には全く納得できてません。

オーキドの言葉に対して「気づいていますよ…」とまーた「虚」な分かったフリ。そんなバカアホキリヤのために健気な幼馴染のリッカがイワンコをキリヤに引き合わせます。リッカもほぼほぼキリヤのために産み出されたような立ち回りをさせられてて…はぁ…。サトシエピがあって本当によかったなあ。

そしてイワンコは自分を見捨てたキリヤを許して、またバディとして仲良くやっていくのでした…めでたしめでたし。…あのー、ポケマスでここまで雑に「ごめん」と「ありがとう」を使ったことあります?わからんのよ、イワンコとキリヤがどういう絆を結んできたのか。ライヤーとフーパの関係性の十分の一も知らんのよ。

そしてあっさり寝返って今度はフーパを助けにいこうと音頭をとるキリヤ。これ普通の漫画とかだったら絶対キリヤが裏切り者として警戒されるパターンなんですけど、まあそういうことにはならんでしょうね…ってことで後半へ続く。


〇おわりに

ここまで私怨の垂れ流しに付き合っていただきありがとうございます。普段の私の発信を観ている人からすれば驚かれたかもしれません。なんせ、私はポケマスのストーリーライター様(通称:ポケマス先生)に心酔してるファンですから、ここまでボロカス言うことは滅多にありません。

キリヤだってジョウト編あたりまではかわいいサイコパスだなくらいに思ってました。でも、キリヤ編として独立してからは正直観てられませんでした。

キリヤ編を通して描かれたのはキリヤが「虚」だったことだけです。キリヤがどうして「力」にこだわるようになったかのエピソードもあるにはありますが、それが「実」になっていません。非常に記号的でとってつけたようなものだと感じます。

一言でいえば、キリヤからは命の創造主たる作者からの「愛」が感じられません。原作キャラにはあれだけ惜しみなくかけられている「愛」が…。キリヤのストーリーを読むと、ネグレクトされた子どもを観るかのような寒々とした気持ちになります。

「最後の悪」を標榜したキリヤを早々に処理して、恐らくここからが本番でしょう(キリヤは上述のPVにすら映っていない)。悪のカリスマ・サカキとそれに立ち向かう者達。果たしてパシオの明日は…。期待して待ちましょう。ご清聴ありがとうございました!

(了)

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