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在りし日の須磨海釣り公園を想う

■はじめに
みなさん、はじめまして。
東京都在住のエビ撒き撒きおじさんin関東と申します。
訪れて頂いてありがとうございます。
この記事では、兵庫県神戸市にある海釣り施設「須磨海釣り公園」について書かせて頂こうと思います。サクサクっと読める記事ですので、最後までお読み頂ければ幸いです!

■須磨海釣り公園とは?
ご存じの方も多いかと思いますが念のためご紹介します。須磨海釣り公園は兵庫県神戸市須磨区にある海釣りの施設です。厳密に言うと「神戸市立須磨海釣り公園」が正式名称ですので、神戸市が運営する施設ということになります。岸から400mほど沖合まで、釣り桟橋が伸びている全国的にみても規模の大きな海釣り施設ではないかと思います。

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明石海峡に面していることもあり、魚種も豊富でベテラン、家族連れ問わず大変人気のスポットでした。残念ながら2018年の台風18号による被害で現在は休園を余儀なくされています。同施設の大のファンであった私としては、是非早期に再開してほしいと願うしかないのが現状です。

■須磨ウキってご存じですか?
日本にはたくさんのご当地釣法というものが存在します。この須磨海釣り公園にも独特な伝統?釣法がありました。

①関西ではポピュラーな「エビ撒き釣り」
②明石海峡の激流
③釣り桟橋の絶妙な配置

この3つの条件を重ね合わせた、『ウキ流し』釣りです。(正式名称?は特にないのではないかと思います)エビ撒き釣りについては、関西エリアが一番盛んではないかと記憶しています。刺し餌、撒き餌をともに小型の活きエビを使う割と贅沢な釣りですが、近くにある琵琶湖で「シラサエビ」がたくさん獲れるため、安価で入手できるというメリットがあるからです。関西以外でもエビ撒きが盛んな土地があったらすみません(^^;)

■『エビ撒き』の『ウキ流し釣り』というジャンル
ですのでジャンルで言うと、『エビ撒き』の『ウキ流し釣り』というのが一番しっくりくるかもしれません。通常エビ撒き釣りのポイントって、大阪湾の湾奥の防波堤などがメインになるので、比較的潮の流れが穏やかな場所が多いんですね。棒ウキでの釣りがメジャーなんですが、重くても浮力1号くらいの棒ウキを使うことが多いです。ただ、須磨海釣り公園では、軽くて3号~潮流によっては5号くらいまでの浮力のウキを使うことになります。これが、一部マニアの間で有名な?『須磨ウキ』というご当地ウキです。

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一番上のウキが鹿児島の名品の「遠矢ウキ」です。美しいですね。https://to-ya.co.jp/
その下3本が「須磨ウキ」です。めっちゃ長くないですか?(^^;)遠矢ウキが約64㎝となりますが、須磨ウキは悠に1m超えです。須磨海釣り公園の売店、周辺の釣具店でも販売していましたが、通い出すと作りたい!ってなるんですね。なので類にもれず私もバルサ素材を加工して自作していました。一番下の須磨ウキを一番愛用していましたが、改めて計測するとなんと112㎝ありました。これ以上長いウキあったら教えてください。興味あります。

■なぜこんなにウキが長くなった?
②明石海峡の激流
③釣り桟橋の絶妙な配置
この2点がウキがどんどん長くなった原因だと思われます。まず、1号程度のウキだと、明石海峡の激流で仕掛けが中々沈まないんですね。そのため、3号以上の錘じゃないと、適切なタナまで仕掛けを届けれない、ということになります。更に、通常の防波堤だと仕掛けに対しての潮の流れは左右になることが多いのですが、須磨海釣り公園の場合、釣り桟橋で左右の流れに水平の向きで釣りが出来るため、隣の釣り人に仕掛けを絡ませることなく、仕掛けを流し続けることができる、ということが最大の特徴であり、この釣法の醍醐味でもあります。

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■潮に乗せて流すこと150メートル!
潮の流れにのせていくとどんどんウキが見えなくなってしまいますが、須磨ウキは150メートル流しても相当な視認性がありましたので遠く流した後に、スパっ!!と須磨ウキが消える様は、まあ中毒性がありましたね(^^;)実際100メート以上流した先で漁礁があるのかよく釣れました。潮に逆らっての魚とのファイトも堪能できます。

■満潮と干潮で潮の流れが真逆に
たまに潮の状況で多少よれることはありますが、基本的には
満潮に向かうとき→西向きの流れ
干潮に向かうとき→東向きの流れ
であるため、終日潮の流れに乗せて仕掛けを流し続けることが可能です。なので、満潮になったら、釣り座を真逆に変えて、また流すということを繰替えしていました。だいたい西向き東向き1ターンずつ釣れば夕方になるイメージです。

■濃い魚影
大阪湾のエビ撒き釣りのメインターゲットはズズキ(セイゴ・ハネ)とチヌ(黒鯛)です。『大阪湾の朝バネ釣り』と言われるように朝まづめの少しの時間でも釣りにいくほど盛んな釣りです。須磨海釣り公園場は、これに加えて『真鯛』が釣れます。手のひらサイズのチャリコも釣れますが、夏から晩秋にかけて大ダイが釣れるんですね。魅力的すぎやしませんか??

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■食いがよければ2本針でも、、
エビ撒き釣りで2本針とかあまりしないと思うのですが、須磨の場合、常連さん軍団はだいたい2本針で、私もハマチと真鯛のダブル!!という素敵な体験もできたりしました。なので釣れたあと、「上針?下針?」なんて会話もありましたね

■エビは足元に落とすだけ
通常、エビ撒き釣りでは専用の柄杓を使ってポイントまでエビをビューンと
飛ばして撒き餌としますが、須磨の場合は足元にパラパラとエビを落として
仕掛けと同調させていけばOKでしたので、かなり省エネで大量の活きエビを
投入することができました。また、潮の流れの向きが一定なので、ウキ流し軍団は隣同士の感覚が1メートルとか50センチとか異様に密集して釣ってましたね。私は国道沿いのエサ光さん(https://www.esamitsu.co.jp/)で『公園用』という当時4000円で升10杯を購入してましたが、ウキ流し釣り組みは皆さんシラサエビ大量購入してる方が多く、そんな人たちが20人30人と密接してエビを撒くもんですからそこら中エビだらけで魚たちも狂気乱舞の世界だったと思います。(釣れないときは全然釣れないですけどね)

写真は10杯いれても大丈夫なエビ用のエアポンプ付き
大容量クーラーボックスです。

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■再開を願って
そんな楽しい場を提供してくれていた須磨海釣り公園も2018年9月の台風18号により深刻な被害を受けてしまいました。私は現在47歳で、20年前の東京転勤で連日通った須磨とは疎遠になってしまっていましたが、ネットのニュースをみて久しぶりに須磨のことを思い出しました。https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202109/0014708554.shtml
須磨に通い、須磨ウキを流していた光景がほんとに見れなくなってしまった現実、、大変な道のりではありますが、なんとか再開に向けて少しでも役立つことができればと思い、今回の記事を書こうと思いました。

須磨に通わなくなって20年ほど経ってしまい、釣りとも疎遠になっていましたが、2022年に入ってなぜか?釣り復活したいな、と思いTwitterも始めてみました。須磨だけではなく、今後は関東で釣りをしていきたいと思っておりますのでまた色々教えて頂けますと幸いです!

馴れない投稿で読みづらい部分も多々あったかと思いますが最後までお読みいただきありがとうございました。また需要あれば続編なんかも書いてみようかなと思います!

それではまた!

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