デジパチ3台の変遷を見てみた。やはり出なくなってるんだわ。
ここ十数年のデジパチの初当たり確率、連チャン分布、出玉期待値などがどのように変遷したのかを3台を通じて考察します。
打ち手にとって良くなったのか?
店にとって良くなったのか?
どうなんでしょう。
選定した3台
P真北斗無双Re:319Ver.(2022年1月導入)
ぱちんこCR真・北斗無双(2016年3月導入)
CR新世紀エヴァンゲリオン使徒、再び(2008年1月導入)
エヴァは好きだったので登場願い、北斗は店の看板台?として登場してもらいます。
以下でP真北斗無双Re:319Ver.は「新北斗」、ぱちんこCR真・北斗無双は「旧北斗」と言うことが有ります。
P真北斗無双Re:319Ver.
初当たり確率の計算
最初に1年前の昨年2022年1月に導入されたP真北斗無双Re:319Ver.を深堀りします。
仕様はメーカーから次のように公表されています。
どのくらい回せば初当たりが期待できるか、計算します。
通常時は低確率ですから、毎回1/319.7で抽選しています。
ここで当たる確率をP1,外れる確率をP2とします。
打ち始めて何回目にP1を引くかという話です。
1回転目で当たる確率はP1そのものです。
2回転目で当たる確率は、1回転目にP2を引き、2回転目にP1を引く確率ですから、P2×P1が求める確率になります。
同様に3回転目で当たる確率は1,2回転目を連続して外し、3回転目で当たるわけですから、P2×P2×P1が求める確率になります。
この初当たり確率分布は幾何分布という名前がついているようです。
初当たりについては甘デジでもっと深掘りしたいと思っています。
さて北斗に戻ります。
ここで注目したいのは、P2を掛け続けていくことです。
P2は1より小さい数なので、掛ける度に確率は小さくなっていきます。
4回転目、5回転目と回転数が増える度に当たりにくくなる。
つまりお座イチが一番当たりやすく、ハマればハマるほど当たりにくくなる。
これは確率の性質上から言えることで、メーカーや店のせいではありません。
後でも述べてますが、パチ台は深追いはダメ、大当たり確率分母の回転数まで回すのが原則になります。
当たるまで回すっていう人、絶対止めた方が良いですよ。
同様に計算していくと、次のような表が得られます。
大当たり確率の分母の数320まで回すと63%の確率で当たります。
分母の2倍640回まで回すと87%の確率で当たります。
ここではデジパチ3台の比較が目的なので、当たり確率の考察はしません。
表をグラフにすると当たり確率がイメージしやすいです。
初当たり連チャン数の計算
初当たりでの期待できる連チャン数を計算してみます。
時短100回は無視。
初当たりは、単発(青図柄)か確変(赤図柄)かを50%で振り分けられます。
確変当たりの場合、確率1/71.1でST130回以内で大当たりを狙います。
ST期間で1回も当たらない確率(確変スルー)は130回連続で外れを引く確率なので(70.1/71.1)の130乗で0.159、約15.9%がその確率P3になります。
よって確変当たりする確率P4は84.1%になります。
このP3及びP4の確率は、ST期間中でどちらに転ぶかの確率です。
結局初当たりを場合分けすると、
青図柄の単発当たり
赤図柄の確変スルー
赤図柄の確変当たり(2回目)
の3パターンになります。
確変当たり後にスルーする確率は50%×0.159=8.0%
結局、初当たりが単発になる確率は、青図柄の単発を引いた場合の50%と確変を引いたがスルーしてしまった場合の8%を足した58%になります。
2連チャンする確率は、3回目にスルーするので、次の3つの確率を掛け合わせたものになります。
1回目に赤図柄(確変)を引く確率50%
2回目に確変当たる確率P4(84.1%)
3回目に確変スルーする確率P3(15.9%)
よって2連チャンする確率は6.7%と求められます。
同様に3連チャンする確率は
50%×P4×P4×P3=5.6%
と求められます。
以下同様に連チャンする確率を求め表にしました。
この表は初当たりが何連チャン期待できるか示すものです。
単発が確変スルー含め58%になります。
つまり初当たりの約6割が単発。しかも840個。
ばくち台の様相です。
個人的にこんなスペックの台は打たないですね。
グラフにすると、さらに分かりやすいです。
まさに確率が単発に偏ったグラフになってます。
単発かそれ以外か。
がコンセプトの台のようです。
2連、3連、4連する確率がそれぞれ6.7,5.6,4.7%です。
このグラフの最後、18連、19連、20連チャンする確率を足すと1%で、初当たり100回の内、どれかの連チャンが1回は期待できそうです。
見方を変えると、北斗の島全台で1日の初当たりが100回あるとすると、どの台かで18~20連チャンが1回起きていると考えられます。
21連チャン以上する確率は1.5%あり、100回の初当たりの内21連チャン以上する場合が1回か2回くらいあると言えそうです。
体感連チャン数は初当たりで期待できる連チャン数として、20連チャンまでの連チャン数で計算した期待値で3.4回になります。
単発を含めて計算していますので、このくらいになります。
初当たり出玉の計算
最後に初当たり出玉期待値を計算します。
単発当たりは6Rの840個です。
確変時の大当たり時の出玉期待値を求めます。
10R当たりが70%、3R当たりが30%なので、それぞれの出玉から次のように計算されます。
これを用いて体感連チャン数3.4回での出玉期待値を求めます。
初回当たりは6Rなので840個で、それに確変時の連チャン期待値2.4回と出玉期待値1106個から以下のように計算されます。
以上が新北斗の特徴でした。
次に旧北斗を見てみます。
ぱちんこCR真・北斗無双
初当たり確率の計算
今度は旧北斗、2016年3月に導入された「ぱちんこCR真・北斗無双」についてみてみましょう。
「P真北斗無双Re:319Ver.」と比較すると、低確率は同じで高確率は低くなっており、確変時の出玉は3通りあります。
スペックを表にします。
低確率は同じなので、初当たりの回数表やグラフは新北斗と同じになります。表やグラフは新北斗を見てください。
初当たり連チャン数の計算
確変時の高確率が新北斗より小さくなっているので、連チャンしにくくなっています。
新北斗と同様に計算しますが、時短引き戻しは無視します。
初当たりが何連チャン期待できるのか?
表とグラフにしました。
初当たりは新北斗と同様に60%が単発になります。確変時の当たり確率が小さいので、新北斗ほど連チャンはしません。
体感連チャン数も2.9と小さいことや21連チャン以上する確率も0.6%と小さいことからも伺えます。
初当たり出玉の計算
初当たり1回目の出玉は単発や確変であろうと6Rで840個であるのは新北斗と一緒です。
しかし確変時の出玉は3通りあるので、求めてみます。
確変時の大当たり出玉の期待値は1456個と新北斗の1106個に比べかなり多いですね。
逆に言うと新北斗が少な過ぎる。
体感連チャン数2.9回での出玉期待値を求めてみます。
体感連チャン数での出玉は3606個で新北斗の3494個とあまり変わりません。
以上が旧北斗でした。
CR新世紀エヴァンゲリオン使徒、再び
さて、比較のために昔の確変パチンコ「CR新世紀エヴァンゲリオン使徒、再び」を見てみます。
2008年3月に導入されたエヴァンゲリオンシリーズ第4作になります。
それまでのエヴァシリーズは確率1/400や1/500が主だったですが、確率を下げての登場でした。
スペックを表にしています。
個人的にこの台に結構ハマりました。
何といっても、演出が秀逸でした。
それまでのエヴァ1から2,3に変わるにつれて演出が良くなっていましたが、この4作目で極めた感を感じました。
大当たりの仕方が通常当たりと2Rの突然確変「暴走」と突発当たりの3通りあり、通常当たりでは、金枠ステップアップ、レイ背景、白背景の次回予告、サイレン鳴ってからのカヲル君登場など出現バランスが良く、
暴走の2R突確割合も初当たりの30%と多く楽しめ、
突発当たりなど多彩な当たり方で打ち手を楽しませてくれました。
白背景の次回予告を見たいがために打ってた部分があります。
初当たり確率の計算
さて、話が長くなりましたが初当たり確率を求めてみます。
通常時の大当たり確率は1/346.8で、確変突入割合は65%です。
北斗と同様に計算し、表とグラフにしました。
後で同じグラフで北斗と比べますが、北斗より確率が小さくなっているので当たりにくくなっています。
初当たり連チャン数の計算
次に初当たりで何連チャン期待できるのか?
計算してみます。
これも北斗同様時短は無視します。
ST機では無いので、連チャンストップは単発を引く場合です。
2連チャンは1回目に確変を引いて、次に単発を引く場合ですから、65%×0.35=22.8%になります。
同様に3連チャンする確率は、2回目に65%を引くので
65%×0.65×0.35=14.8%になります。
同様に計算し、表とグラフにしました。
平均連チャン数は旧北斗と同じ2.9回になります。
表で17連チャン以降の確率が0.0%となっていますが、四捨五入した値で、実際にはわずかながら値があります。
グラフで見ると、北斗との違いが一目でわかります。
単発が低く、2連、3連、4連が高いカーブを描くグラフで、13連以降はほぼ0に収束していることがわかります。
5連チャンぐらいまでが多いです。
しかし、これは別記事で述べるつもりですが、背景が「格納庫」になると大きい連チャン確定するようで、何回も経験しました。
初当たり出玉の計算
初当たり出玉を計算してみます。
台のスペックにより、初当たりと確変時の大当たり出玉が異なります。
初当たり出玉を求めます。
確変当たり内、「暴走」の2R当たりが30%で、この当たりの実際の出玉はほぼ無いので0個とします。
初当たりは2R確変が30%と多いので、出玉期待値は小さくなり1134個と計算されます。
確変時の出玉を求めます。
確変時は2R確変が3%と小さいので出玉は1571個となります。
よって体感連チャン数2.9回での出玉は1134+1571×1.9=4119個と計算されます。
北斗と比べ出玉が多いことがわかります。
3台の比較
3台それぞれについて、初当たり確率、期待できる連チャン数、期待できる出玉を見てきました。
3台を比較して、パチンコ台としてどのように変わったのかが知りたくて、延々と求めてきたわけです。
つまり打ち手にとって良くなったのか?
悪くなったのか?
そこが知りたいので、3台まとめて表やグラフにしてみます。
初当たり確率
3台の初当たり確率を表とグラフにしました。
新旧北斗は大当たり確率が1/319.7と同じなので、同じ数値になります。エヴァは大当たり確率が1/346.8と小さいので、北斗より当たりにくくなっています。しかし300回回した時点で3%程度の違いしかないので、気にすることは無いように思えます。
3台の比較とは直接関係は無いのですが、このグラフで注意して欲しいポイントがあります。
それは400回転くらいから、グラフの傾きが小さくなってきている、グラフが寝始めていることです。
これは当たりにくくなっていることを示します。
つまり「回す割に当たりにくい」のです。
ですから、「分母の確率くらいまでしか回さない」のが鉄則になります。
ちなみに1200回回しても、北斗で2.3%、エヴァで3.1%ハマる確率があります。
初当たり連チャン数
3台の初当たりでの連チャン数を表とグラフにしてみます。
新旧北斗とエヴァでは、グラフが全く異なることが分かります。
新旧北斗はL字型のグラフで、単発が約60%と多く、次に多い2連チャンも7~8%しかありません。
それに対してエヴァは単発が35%と小さく、2連が23%、3連が15%、4連が10%と数連チャン以内にまとまっているようです。
新旧北斗は7連チャン以降エヴァより確率が上がり大連チャンしやすくなっています。
特に21連チャン以上の確率が上がっています。
と言っても、新北斗が21連チャン以上する確率は1.5%ですが、100回の初当たりで1回か2回くらいしか起きない確率なので、他の台が出てるからといって、追いかけるのは止めた方が良さそうです。
初当たり出玉の期待値
初当たりで期待できる出玉をまとめます。
まず、初当たりにおける1回目の出玉と確変時の1回の出玉を表とグラフにしました。
<1回目の出玉について>
新旧北斗は、単発でも確変でも初回1回目の大当たりは6Rで840個です。エヴァは2R確変が30%あるので、出玉期待値は1134個になります。
北斗はエヴァに比べて300個近く少なくなっています。
26%ダウンしています。
初当たり出玉はもうちょっと欲しいですね。
<確変時の出玉期待値>
新北斗は10R当たりが70%、3R当たりが30%とでかなり出し渋っており、1回の出玉期待値が1106個とかなり少な目です。
旧北斗は16R当たりが51%、4R当たりが42%、8R当たりが7%の構成で1回の出玉期待値が1456個とエヴァ並に多いです。
エヴァは2R当たりが3%で、多めの出玉になってます。
新北斗はエヴァに比べて500個近く減少しており、30%ダウンのかなり厳しいスペックになっています。
次に20連チャンまでの初当たりで期待できる出玉を計算し表とグラフにしてみました。
グラフを見ると新北斗の出玉の少なさが目立ちます。
北斗打ちにすれば、「連チャンしても昔ほど出ない」って印象を持つことでしょう。
そこまで減らさなければいけなかったのでしょうか?
打ち手はすぐ感じますから、台の稼働も悪くなるはず。
しかし、表に体感連チャン数での出玉を記してますが、体感連チャン数での出玉は新旧北斗で大差ありません。
新北斗は旧北斗に比べ連チャンするけど出玉は渋った仕様にしているようです。
今回では投資金額には全く触れてませんが、1回回すのに50円~60円とすると、どのくらい回して見返りがどのくらいかはだいたいわかると思います。
一般人はやらない方が良さそうです。
まとめ
こうして3台を振り返ってみると、打ち手にとって残念な傾向が確認されました。パチ台のトレンドとしては、そのような流れになっているのかもしれません。
ガメラ付エバは連チャン中1400個らしいですから減ってます。
ここ数年は1種2種混合機が増えています。
あまり打たないので台の肌感覚を知りませんし、今回のような計算もしてないですが、今回3台のトレンドが1種2種混合機にも続いているとすると、ますます打ち手に悪い方向に進んでいるような気がします。
これは店やメーカーにとっても良くないのではないでしょうか。
見方を変えたら打ち手に止めろというサインかもしれません。
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