【伝説Re:02】「真名野長者伝説」① 出会い
玉津姫
奈良の都の久我大臣に玉津姫という娘がいた。
姫は、顔形は整っていたが、顔一面にアザが出来ており、縁遠かった。
姫は、アザを治したいと、「三輪明神」のお告げがある事を信じて、「丑の刻参り」をはじめた。お告げ
ある大雨が降る日の夜、社殿で雨宿りをしていると、「豊後の国に、炭焼き小五郎という者がいる。この者と夫婦になれば、末は長者になるであろう」とお告げを頂いた。
翌年2月、16歳になった姫は、密かに都を抜け出し、豊後の国へと下った。白髪の老人
玉津姫と侍女は、ようやく豊後