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イギリスの公衆衛生庁(UK Health Security Agency)のCOVID-19 ワクチンサーベイランスレポート第3週~第13週報告の分析

 イギリスの公衆衛生庁(UK Health Security Agency)のCOVID-19 vaccine surveillance report(COVID-19 ワクチンサーベイランスレポート)の第3週から第13週報告を元にワクチン非接種者と2回接種者、3回接種者のPCR陽性率の比較、PCR陽性後60日以内の死亡率の比較を行いました。
 youtubeやニコニコ動画でワクチンの危険性を訴えている「JPSikaDoctor」さんが同様の内容を動画で説明されていましたので、私もデータとして残そうとEXCELで作成してみました。

 以下のデータを使用しました。
1.レポート各週の年代別のPCR陽性者数(ワクチン非接種者、2回接種者、3回接種者の区分毎、但し、毎回の報告は過去4週間分の合計で平準化を図っている)
2.レポート各週の年代別のPCR陽性後60日以内の死亡者数(ワクチン非接種者、2回接種者、3回接種者の区分毎、但し、毎回の報告は過去4週間分の合計で平準化を図っている)
3.各週のワクチン接種率(レポートのグラフより読み取り)
  ワクチン接種率はグラフからの読み取りなので、接種率に1%程度の誤差が生じることになりますが、「非接種者に対する2回接種者及び3回接種者の陽性率や死亡率が何倍になるか」という比較は、多少の誤差が出ても求めたグラフからその傾向を読み取れると思います。
4.イギリスの年代別人口は2020年なかばの人口を使用しました。
2021年の人口が不明なので2020年なかばの人口を使用しましたが、2019年なかばと2020年なかばの年代別の人口比較では、変動幅は0.5%から2.2%なので、計算結果の誤差は限られると思います。

 これらのデータから求めるのは、「非接種者に対する2回接種者、3回接種者の陽性率や死亡率が何倍になり、時間の経過とともに増減はどうなるか」という比較が最終目的です。
 毎回の報告は過去4週間分の合計になっていますので、4週間分づつの比較で増減を見ていることになります。

 ここで理解しなければならないのは、mRNAワクチンの働き方、動きです。
 ワクチン接種により最初のうちはスパイク蛋白質が製造され武漢型抗体が増加し感染しにくくなりますが、時間の経過とともにスパイク蛋白質の製造が減少し抗体量が減少してきます。
 このワクチンはシュードウリジンによって制御性T細胞(Treg)が活性化され自然免疫及びT細胞免疫が抑制されます
 ことによって、ワクチン成分のmRNAが自然免疫によって破壊されない仕組みになっています。
 制御性T細胞(Treg)の活性化により自然免疫及びT細胞免疫が抑制されて働きが衰えている状態になり、武漢型の抗体の効き目の悪さと抗体量の減少も相まって次第にオミクロンに感染しやすくなってきます
 しかし6ヶ月を経過したあたりから、次第に制御性T細胞(Treg)の働きが弱まり自然免疫とT細胞免疫の回復が始まってくると、自然免疫とT細胞免疫の回復によりオミクロンに感染しにくくなってきます。

 まず、PCR陽性者数のデータを元に、非接種者のPCR陽性率と2回接種者のPCR陽性率を求め、2回接種者のPCR陽性率は非接種者の何倍になるかをグラフ(図 4)にしてみました。

 2022年第2週目では、その世代の接種ピーク時点から判断して、70代以上は2回目接種から9ヶ月経過、60代は7ヶ月経過、40代・50代は6ヶ月経過、30代は5ヶ月経過、18歳~29歳は4ヶ月になっています。
 第2週目で2回目接種から6ヶ月前後経過していて、2回接種者のPCR陽性率は非接種者の3倍~5倍になっていますが、1ヶ月後の第6週には急激に下がり2倍~3倍になっています。
 12週目には非接種者の2倍前後に低下しており、ワクチンの3回目接種をしなければ、2回接種から1年以上経過していくと非接種者の陽性割合まで低下すると思われます。

 次に、非接種者のPCR陽性率と3回接種者のPCR陽性率を求め、3回接種者のPCR陽性率は非接種者の何倍になるかをグラフ(図 6)にしてみました。

 2022年第2週目では、その世代の接種ピーク時点から判断して、70代以上は3回目接種から2ヶ月経過、40代・50代・60代は1ヶ月経過、30代・18歳~29歳は1ヶ月未満になっています。
 この時点ではワクチン3回目接種から時間があまり経過していなく、mRNAによるスパイク蛋白による抗体量の増加により感染は1倍~2倍に抑えられています
 しかし、時間の経過とともに武漢型の抗体も減少し、さらに制御性T細胞(Treg)の誘導により自然免疫とT細胞免疫も抑制されていることから、オミクロンに感染しやすくなり
 2022年12週目の時点では非接種者に比べワクチン3回接種者は3倍~5倍感染しやくすくなっているのが読み取れます。

 4回目を打たなければ、この状態もワクチン2回接種者の陽性者割合のグラフ(図 4)で考察したように、時間とともに自然免疫とT細胞免疫の回復により、非接種者の陽性割合に近づいて回復していくと思われます。

 年代別のPCR陽性後60日以内の死亡者数のデータから、PCR陽性者のうちワクチン非接種者の死亡率に対するワクチン回接種者の死亡率は何倍になるかというグラフ(図 9)を作成しました。
(PCR陽性者に対する死亡率の比較です)

 ワクチン接種によって死亡抑制効果があるのは、制御性T細胞(Treg)の働きで免疫が抑制される結果、免疫暴走(サイトカイニンストーム)により肺に過度の炎症が発生しにくくなるためと考えられています。
 図 9のグラフから、第2週目で2回目接種から6ヶ月前後経過していて、年齢層にもよりますが2回接種後6ヶ月から9ヶ月ぐらいはコロナ陽性者の死亡抑制効果が続き、その後、非接種者と同程度か若干非接種者を上回る死亡率になっています。
 図 4 の陽性者割合のグラフから、6~7ヶ月ほど経過すると制御性T細胞(Treg)の働きが弱まってきて自然免疫とT細胞免疫の回復が始まってくると考えられる事から、図 9のグラフからも同様に6~7ヶ月ほど経過すると制御性T細胞(Treg)の働きが弱まってきて、死亡抑制効果が薄らぐものと考えられます。

 次に同じデータから、ワクチン非接種者総数の死亡率に対するワクチン回接種者総数の死亡率は何倍になるかというグラフ(図12)を作成しました。
 (その年代のワクチン非接種者全体に対する死亡率とその年代のワクチン2回接種者全体に対する死亡率の比較です)

 図 9でワクチン非接種者の陽性者死亡率に対する2回接種者の陽性者死亡率は1.0倍以下で低かったのですが、6~7ヶ月ほど経過すると2回接種者の死亡率が非接種者の死亡率に近くなってくるのが判りました。
 しかし、図 4の陽性者割合のグラフから、2022年第12週でも2回接種者は非接種者の感染率の2倍あることから、ワクチン非接種者総数と2回接種者総数に対する死亡率はどうなるか見る必要がありました。
 その結果、図 12のワクチン非接種者総数と2回接種者総数に対する死亡率の割合は1.5倍から3.5倍になり死にやすくなっていることがわかります。
 ワクチン2回接種者の陽性者割合が非接種者の2倍から5倍に半年ほど続くのであれば、死亡抑制効果も打ち消され、ワクチン接種の意味が無くなるどころか逆効果で死者を増やすことになっています

 また、同じデータから、PCR陽性者のうちワクチン非接種者の死亡率に対するワクチン回接種者の死亡率は何倍になるかというグラフ(図 14)を作成しました。(PCR陽性者に対する死亡率の比較です)

 図 14のグラフから判るとおり、3回接種から1~2ヶ月の2022年第2週目では、制御性T細胞(Treg)の働きで免疫が抑制される結果、死亡抑制効果がハッキリ現れています
 3回接種後3ヶ月経過した12週に於いても、80歳以上を除き、非接種者に比べ0.1倍から0.2倍死亡率が低下しています。

 3回目接種も同様に、ワクチン非接種者総数の死亡率に対するワクチン回接種者総数の死亡率は何倍になるかというグラフ(図16)を作成しました。
 (その年代のワクチン非接種者全体に対する死亡率とその年代のワクチン3回接種者全体に対する死亡率の比較です)

 図 14のコロナ陽性者に対する死亡率の非接種者に対する割合では死亡抑止効果がハッキリ現れていましたが、接種から時間の経過とともに、図 6のように陽性率も上昇することから、3回接種者総数に対する死亡率に関しては接種から3~4ヶ月経過した2022年第12週において0.5倍前後0.8倍前後と死亡抑止効果が薄れ、非接種者の1.0倍に近くなっています

 6ヶ月ぐらい経過すると、図 12の「ワクチン回接種者総数の死亡率は非接種者の何倍になるか」のグラフのように1.0倍を超え1.5倍から3.5倍に増えていくと思われます。

 COVID-19 ワクチンサーベイランスレポート)は第13週報告をもって、グラフ作成に使用したデータが掲載されなくなりました。
第13週報告で、ワクチン2回接種者の陽性率が非接種者の2倍程度まで下がっていますが、あと何ヶ月で非接種者と同じになるのか知りたいものです。
 しかし、この第3週から第13週報告を集計しただけでも、感染防止の有用性が無いばかりか、逆に感染を広めてしまうこと、感染(PCR陽性者)した者の死亡抑制効果は一定期間はあるものの、感染率が非接種者の3~5倍に上がることから、国民全体から見たら死亡抑制効果の期間は短く、逆にその期間を過ぎると非接種者の死亡率を上回る事が判りました。

上記グラフ作成で使用したEXCELデータを添付します。


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