死亡原因別統計の超過死亡の多い項目(2022年1月~6月)
2022年11月8日〔火〕付けで、厚生労働省の人口動態統計月報(概数)の2022年6月分が公表されました。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html
このページの「人口動態統計月報(概数)」の令和4年6月をクリックすると、人口動態統計月報(概数)(令和4年6月分)のページが開き、統計表の「統計表一覧」の文字が表示されます。
この「統計表一覧」をクリックすると、ここから「政府統計の総合窓口」に移動し、表一覧から表番号6-13「(保管第6表)死亡数,死因(死因簡単分類)・性・年齢(5歳階級・小学生-中学生再掲)別」のCSVファイルを求めることが出来ます。
1.135死因別の表とグラフ
この統計を2016年1月~2022年6月までをエクセルで集計し、表とグラフで比較して見ました。
このEXCEL表をパソコンにダウンロードすると大分類・中分類・小分類毎の135死因別のグラフが確認出来ます。
集計は「全年齢合計」と「65歳未満合計」、「65歳以上合計」の3つの死因別集計を比較しました。
亡くなる割合は当然、高齢者が多いため、全体の死者うち9割は65歳以上の高齢者です。
65歳以上の高齢者の死者数を前年対比や前年同月対比で比較する場合、65歳以上の高齢者は死者数が多いため変動の幅が65歳未満に比べ少なく、増加または減少の傾向がハッキリみられること、死因別の影響が確認しやすいことから65歳で分けて比較して見ました。
2.年度毎の変動があるため過去5年平均で比較
過去年との比較において前年度との比較では、前年の変動が大きいと比較する当年の変動も大きくなります。
より傾向を見やすくするため過去5年(2016年~2020年)の平均値と比較する方が、過去5年が平準化されて、当年の変動の幅を小さくできます。
2021年を過去5年の平均値に含めないのは、2021年4月からコロナワクチンが高齢者に本格的に接種されていることから、この影響を除いた比較を検討するためです。
従って、2021年と今年2022年は過去5年(2016年~2020年)の平均値と比較して変動の幅や増減を見ました。
ここで、2022年は6月までの公表なので年間集計と比較するため、1月~6月の集計値を6で割り12ヶ月を掛けて年間集計死者数を推計しています。
日本は少子高齢化社会になっているため、65歳以上で人口増加、65歳未満で減少になっているため、死者数の単純比較では実態より過小評価や過大評価になります。
65歳以上の人口の増加率を計算すると、2021年の65歳以上の人口は過去5年(2016年~2020年)平均と比較して3.2%増加しています。
2022年は過去5年(2016年~2020年)平均と比較して3.6%増加しています。
65歳以上の高齢者では人口が増加しているため、毎年の死因別の増減比較において、死者数そのものでは人口増加が考慮されないため変動の幅や増減が実態より過小評価や過大評価になります。
このため、その死因の死者数を当該年度の65歳以上の高齢者人口で除してその割合(%)を計算し、それに1,000,000を掛けて百万人当たりの死者数を計算し、その値で当該年度の変動の幅や増減率を求めました。
図2は「09207 心不全(65歳以上)」の死者数とグラフです。
図2の左は毎月の死者数の表と毎月の死者数の折線グラフです。
この表を基に心不全(65歳以上)の死者数の「年間合計及び5年平均(2016年~2020年)」と「年間合計を65歳以上の高齢者人口で除して100万人当たりの死者数で表示及びその過去5年(2016年~2020年)平均に対する増加割合」の表を求めています。
右のグラフは心不全(65歳以上)の「100万人当たりの年間死者数」の棒グラフになります。
図2の表中「100万人当たりの年間死者数」は人口増加率を考慮する必要がないので、そのまま比較することができます。
表の「100万人当たりの年間死者数」の横には「前年対比」と「('16~'20年平均)に対する増加割合」を表示しましたので、過去5年(2016年~2020年)平均に対する増加割合は2021年は7.6%の増加、2022年は19.4%の大幅な増加になっています。
過去5年(2016年~2020年)の「('16~'20年平均)に対する増加割合」はその5年間で-6.9%から+3.8%の間ですので、2021年の+7.6%、2022年の+19.4%は大幅な増加ということがわかります。
また、「100万人当たりの年間死者数」の表の横に「前年対比」の増加率を掲載していますので、死者の増加が大きい場合の参考になります。
個々の死因別の比較は上記のエクセルをダウンロードしていただければ、公表された「(保管第6表)死亡数、死因(死因簡単分類)・性・年齢(5歳階級・小学生ー中学生再掲)別」の全ての死因項目の「全年齢合計」と「65歳未満合計」、「65歳以上合計」の3つの死因別集計の2016年1月~2022年6月までの死亡数の統計とグラフをみることが出来ます。
集計の元になった2016年1月~2022年5月分のデータは、この表題と同様の過去の投稿に貼り付けてあります。
6月分はエクセルファイルを以下に貼り付けます。
3.死因別グラフの抜粋とワクチンが超過死亡の 原因と疑われる理由
個別の死因別のグラフにおいても、悪性腫瘍の一部、血液及び造血器系、内分泌系、栄養及び代謝系、免疫系、循環器系、消化器系、 腎尿路生殖器系、老衰などで、異常な超過死亡が見受けられます。
この異常な超過死亡はコロナワクチンが原因と疑われますが、人によってはコロナの検査がされずコロナに感染して亡くなった「隠れコロナ死」だとか、コロナ感染爆発で「コロナ感染による医療崩壊」になり、その影響で超過死亡が増えたという人がいます。
「隠れコロナ死」については、コロナ感染死はピークの2月で6,507人、3月で4,630人で過去3年平均に対する超過死亡(図7)の3分の1から4分の1です。
図3及び図7参照
コロナ感染と診断されずに死亡した人が多数いたのではないかという主張も、PCR検査が普及した昨今、1月~4月で3万人を超える未診断の死者がいたとは到底考えられません。
「コロナ感染による医療崩壊」検証のため、コロナワクチン接種が始まった2021年・2022年(8月まで)をワクチン接種以前の2018年~2020年の3年平均と比較した表を作成していきます。
図4は2009年1月から2022年8月までの月別の死亡者数を表とグラフにまとめたものです。
表1は各年各月の総死亡者数です。
表2は前年同月対比の死者数で、前年同月に比較し何人死者が増えたか、減ったか比較したものです。
黄色 ~前年対比5千人以上の増減で何か異常(熱波・寒波が健康に影響して死亡が増加した場合・東日本大震災など)が発生したと思われる月
ベージュ ~前年対比3千人以上の増減の月。
グラフでは夏季に死者が少なく寒い冬季に死者が多くなるのが解りますが、その年によっても、月別にみても変動の幅が大きい事がわかります。
冬季は変動の幅も大きくなりがちです。
従って、この表のように単純に前年同月対比で比較すると、増加または減少していることが解らなかったり、増減の幅が小さく現れたりします。
そのため、平準化して増減をハッキリさせるため、過去3年の平均値と比較してみます。
2021年・2022年(8月まで)の過去3年(2016年~2018年)平均値に対する増加割合を月別・年計で比較すると増加月が多くなり、年合計・増加率も前年度対比より増加しています。
これは、前年度対比でもそうですが、人口増加率・減少率を考慮していないためです。
図6の住民基本台帳を基に簡易的に補正したいと思います。
死亡者数を65歳未満と65歳以上の高齢者に分けると約9割が65歳以上の高齢者になります。
したがって、65歳未満と65歳以上の高齢者の過去3年に対する減少率・増加率を求めて2021年と2022年の数値を基準にして過去3年(2018年~2020年)の平均値をそれぞれの年の基準に合うよう補正します。
2019年と2020年は65歳未満は過去3年(2018年~2020年)に対して減少、65歳以上の高齢者は過去3年(2018年~2020年)に対して増加しています。
人口補正した結果、上の表(図7)になります。
図7の人口増減により補正した過去3年(2018年~2020年)平均と比較した2021年はワクチン接種が本格化した4月から過去3年(2018年~2020年)平均値より3千人以上多いベージュと5千人以上多い黄色に塗りつぶされています。
2022年は1月は4,498人でベージュの塗り潰し、3回目接種が本格的に始まった2022年2月以降は黄色の塗り潰し一色になっています。
ここで注目したいのは、65歳以上の高齢者のワクチン接種がほぼ完了した2021年8月以降、3年(2018年~2020年)平均と比較して3千人~4千人死亡が多くなっている点です。
更に65歳以上の高齢者の3回目摂取が2022年2月・3月にほぼ完了し、4月以降7月まで3年(2018年~2020年)平均に対して8千人から1万人の超過死亡になっている点です。
つまり2回目接種以降は、死亡のベースが3年(2018年~2020年)平均に比べて3千人~4千人増加し、3回目以降は死亡のベースが3年(2018年~2020年)平均に比べて8千人~1万人増加している点です。
3回目摂取時期の2022年2月・3月は15,000人越の超過死亡ですが、この時期のコロナ感染者数が多いので「コロナ感染による医療崩壊」だと主張すると、コロナ陽性者が100万人超えになった2022年1月・4月や7月(下図~図8)に於いても過去3年(2018年~2020年)平均対比で15,000人越の超過死亡が発生していないと辻褄が合わなくなります。
さらに言うならば、「コロナ感染による医療崩壊」が起きたなら全ての死因も一律に上昇していないと辻褄が合わなくなります。
死因別の死亡統計を見ると、以上が発生していない過去数年間を比較すると、死亡が上昇している死因も下降している死因もある程度緩やかな増加、または下降を示しています。
この死因別の死亡数が「コロナ感染による医療崩壊」で増加するならば、ほぼ全ての死亡が同程度割合で増加に転じなければ辻褄が合いませんが、死因別の増減をみると、呼吸器系では過去5年(2016年~2020年)平均より減少傾向を示していますが、消化器系や腎尿路生殖器系などの疾患では過去5年(2016年~2020年)平均より異常な増加を示し、これらはワクチン接種を開始した2021年から急激な増加に転じています。
このことから減少傾向のある呼吸器系のように特定の診療科が特別だからという話にはならない。
むしろ循環器系、消化器系、腎尿路生殖器系などの内臓疾患による超過死亡がワクチン接種が始まった2021年から増加していることや2022年2月・3月の3回目ワクチン接種が超過死亡の原因とみることができる。
更に言うならば、同じ診療科の心疾患においても、心不全は異常な増加を示しているのに、急性心筋梗塞は心不全のような増加を示していない。
心不全の異常な増加は、「コロナ感染による医療崩壊」というよりは、ワクチンが原因で心臓に異常が発生し、心不全が増加したと考える方が整合性があると思われる。
過去5年平均に比べて、死亡者が増加した死因別項目(65歳以上)のグラフの一部を以下に示します。
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