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ピアノトリオコンサート!行ってきた!!!石田泰尚さん・諸田由里子さん・山本裕康さん…感動という言葉では言いつくせないです!

移動距離が短くて済む県内のコンサートはありがたい。しかも、この豪華なメンバーは最高~と大はしゃぎしながら、チケットを購入。しかも最前列のど真ん中という幸運でさらに喜びが無限大でした!

えっ?トークから始まるだなんて斬新なスタート!

諸田由里子さんのピアノを生で聴ける日がくるなんてとワクワクしながらプログラムを確認、静まりかえったステージに華やかで美しい女神が降臨…いよいよと思ったら、マイクを持ってご挨拶から始まりました。石田さんと裕康さんのお話や曲目の紹介など楽しいトークでお客様もリラックスモードに!和やかな空気が満たされると、ドビュッシーの「月の光」の一音がスーッと水面に月光が射すように静かに染み入ってきます。どこか鎮魂歌のように心が穏やかになってくるのは不思議です💕

圧巻の「ラ・カンパネラ」…序盤は情景を紡ぐように、後半はダイナミックで熱く煌びやかな音粒たち!何度も聴いているラ・カンパネラですけど、音楽家によってこんなに表現が違うだなんてさすがの世界観に圧倒されました。しかも、超絶カッコいい!!!もう、この時点で来てよかったとうるうるでした。

プログラム


名チェリスト山本裕康さんの解説は絶好調です

今日は上手くいかなかったという日は、YouTubeで裕康さんの面白いエピソードを観るのが何よりも特効薬です(笑)解説の中に、ちりばめられる「くすっ」とするエッセンスは絶妙です。ほんとにおしゃれな方ですね。サン=サーンスの白鳥は、とにかく優しい音色でした!ゆったりと構えたチェロをふんわりと演奏する姿はやっぱり魅力的です。ホッパーの解説でひとしきり大笑い、なぜこんなに難しい曲を作曲したんでしょうかという理由が面白過ぎてヤバかったです。「ハンガリー狂詩曲」のパワフルさと細やかな音量による複雑な曲調をスタイリッシュにまとめる表現力は、魂を抜かれかと思うほど感動しました。左手の美しい指の動きにしばし見とれてまして…この世の極楽じゃないかと思うほどです。

現代のパガニーニ!ヴァイオリニスト石田泰尚さん登場!

弦楽アンサンブル石田組の組長!日本で一番チケットが取りにくい音楽家です。クライスラーの名曲を、愛情をこめて演奏するすごさ…ほんとに細かい音まで美しくて表情が豊かでした。俯瞰的な感情表現と情熱的な音の表現が何というか、まるで一つのドラマを観ているような感覚になります。伸びやかに弦を押さえる左手と歌うように弾むような弓の動きが音楽と調和してその「楽しさ」が直接、伝わってくるようです。最後は「シンドラーのリスト」で大泣き!胸に刺さるその優しく悲しい音がホールにゆっくりと降りてくる様子は今この瞬間だけの贅沢だと味わいました。この音に出逢えた事に感謝です。

ヤバいです!裕康さん!石田さん!ヴァイオリンとチェロのデュオ!

シベリウスの「雨だれ」!何て可愛いの~!おもむろに譜面台に弓を置く石田さんに驚いていると何とまぁ、裕康さんも一緒にピッチカートで演奏。大好物のピッチカートの可愛さと素晴らしく澄んだ音にきゃ~っと叫びたいくらいでした。何かの機会があったら動画でアップしてもらえないかなと願っています。いつでもおかわりしたい気分です💖

ヘンデル=ハルボルセンの「パッサカリア」…間違いなく日本のトップを突っ走るソリスト二人の演奏は、見ごたえも聴きごたえもスゴイです。異世界へひとっ飛びする翼をくれます。演奏が終わるとお客様もしばらく呆然としてました。拍手の音で我に返りながら、「現実に戻ってこれた」と呟いている自分に気づく始末です。

曲の始まりは、解説や楽器の紹介などトークが満載!

演奏の合間にトークタイムがあり、ほんとに身近にクラシック音楽を楽しめました。全体をまとめるMC役のピアニスト諸田さんのお話し上手にはびっくりです。天は二物を与えるんですね!トリオですので、当然石田さんも、あのイケボでボソッと話しをされていて素敵でした。裕康さんとは高校生の時からのお付き合いだとか、諸田さんからの質問に、とつとつと答えている様子は、石田組の組長の時とはまた違った魅力があります。ヴァイオリニスト石田泰尚という音楽家の違った一面をのぞかせてもらったような気分です。お客様も大喜び!ホールがあったかい雰囲気に包まれていきます。
このプログラム神です。

休憩中は質問用紙に記入する楽しみが待っています

入口で配布されたプログラムの一番上に、質問コーナー用の用紙が挟んでありました。アンケートじゃないのと思っていたら、休憩中に質問用紙に記入してくださいとのご案内!この試みがまた大ウケでした。

どうやったら緊張しなくなるか、一日の練習時間はどれくらい?休日は何をされていますか等々、美容室にはどれくらいのペースで行かれていますかの質問が楽しくて、石田さんの10日間に一回に皆さん納得したような雰囲気に!客席がシンクロした一瞬はかなり面白かったです。

質問シート

特に印象に残った回答をまとめて

石田さんの、綺麗な音は皆さん好きでしょう!というストレートな言葉に一瞬ドキッとしました…飾らない純粋な想いがわーっと伝わってきます。ホールの響きを借りて、一番後ろのお客様まで届くように演奏している事をさらっと言われるとキュンとなります。客席にぽっと光り灯ったようでした。かなり素敵です💖

裕康さんのヨーヨーマとのやりとりは、映像が浮かんでくるようでした。今では考えられませんが、下を向いて演奏されていたらしく、そこを指摘された時の出来事は一人の音楽家の分岐点を体験しているようでした。楽器からの音しか聴いていない…もっと姿勢を正して全体から響いてくる音を聴くようにという内容でした。補足で諸田さんが、前を向くように姿勢を修正すると見違えるような音になるそうです。教えていらっしゃる生徒さんにも、このことはかなり重要なポイントだそうですので、「なるほど」というあのシンクロする場面を再度体験しました。素敵なコーナーはまだまだ続きますが、どこかで体験される方のためにこのぐらいにしておきます。

ソッリマの「ラメンタチオ」衝撃のカッコよさにホレる

初めて聴きました!ぜひ聴いてもらいたい一曲です!チェロのソロでこの難曲を選ぶ裕康さんの心意気が素晴らしいです。歌というかハミングというか、チェロの音と共鳴するようにチェリストが声を発するんです!楽器の一部みたいでした。うまく言えませんが、なぜだか金色の雲に乗り空を自由に駆け回る風神雷神の日本画が浮かんできました。異界のオーラがチェリストを包むように、自己と現実の堺が取っ払われるような不思議な世界です。う~ん…もっと文章力が欲しいですね(笑)とにかく凄まじい熱量です!美しく動く左手が蝶のように舞う姿を堪能してもらいたい!疾風と煌めきが入り混じったこの景色をまたいつか味わいたいと強く願いました。

後半は一気に三曲続けて怒涛の感動でフィナーレ

休憩後は曲の解説が終わると、三曲続けての演奏になりました。この感じ!かなりいいです!チェロのソロで「ラメンタチオ」、ヴァイオリン&ピアノでスメタナの「我が故郷」、最後はブラームスの「ピアノトリオ第一番OP.8ロ長調より第一楽章」です!とにかく綺麗でした。ピアノもチェロもヴァイオリンも、ソリスト三人による磨き上げられた美音の数々。石田さんの全身で奏でるスタイルはカッコよさに拍車がかかります。深い絆という見えない信頼関係がもたらす音楽はいつまでも心を捉えて離さない輝きを与えてくれました。いつか、このトリオで全国ツアーが実現したら…この感動をたくさんの人達と分かち合いたいという思いがあふれてきてゾクゾクしました。クラシック音楽という枠を飛び越えて言葉のない楽器だけの音楽は、これからもっと広がってゆく!そのことを確信した夜です。

トークを挟みながら、演奏するという人並み外れた集中力

後半に行けば行くほど難しい曲が続くプログラム。どうやったらこんなに集中力が維持出来るのか…機会があれば聞いてみたいです!ホールに鳴り響く拍手に迎えられた三人の音楽家は、清々しい笑顔で客席を愛おしそうに眺めていました。最後に後の席のお客様に向けて手を振る石田さんを見つめながら、特別な時間を一緒に体験できた喜びを噛みしめていました。この奇跡に感謝💙

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https://www.instagram.com/celloyasu?igsh=MTNyYjV5Z3RjaTIxNg==



特別なコンサートでした

 



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