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神はサイコロを振らない

今日は「雪融けを願う飛行船」ツアーファイナルZepp Haneda
今の神サイにとって、このタイミングでツアーファイナルをすることにはとても大きな意味がある。
その意味が分かるように過去の時系列を辿っていこう。
・2015年
6月9日 福岡でバンド結成 
8月28日 1st demo 「秋明菊」リリース
12月12日 前の事務所に加入
・2016年
7月16日 1st ミニアルバム「anfang」リリース
・2017年
2月25日 福岡から上京
6月28日 ミニアルバム「subim」リリース
・2018年
前の事務所を辞めて自主で活動をスタートする。金がなさすぎて、路頭に迷い、地元に帰ろうと何回も思ったと最近のMCで話していた。インタビューでもこう話している。

8月29日 柳田が神サイを始めた理由のバンドIvy to Fraudulent Gameと初めての2マン企画を渋谷TSUTAYA O-crestで開催
・2019年
5月
「ラムダに対する見解」リリース
このアルバムリリースまでに2年の空白期間があった。前の事務所を辞めて自主でやり続け、ようやくリリースできた。
神サイはこのアルバムで勝負にでるとインスタに書いていた。
最近のMCで、2018年と2019年は本当にバンドを終わらせて地元に帰ろうと思っていたと話していた。恐らく、ラムダリリース後も世間の反響はそこまでなくて、勝負にでたのに結果が出なくて落ち込んだこともあったと思う。

8月13日  柳田周作の口座残高が49円になる

・2020年
2月19日 アルバム「理-kotowari」リリース
3月 コロナ突入 
恐らくこの先の未来への不安が大きくなり「俺たちこれからどうするか」と路頭に迷ったと思う。

3月18日 「理-kotowari」ツアー開催延期

4月〜5月 
1年前に出した夜永唄をいつの間にか勝手にTiktokで使われ始めた。本人たちはTiktokは何も手をつけていなかったのにいきなりバズり始める。その後、自主活動を大人たちにサポートしてもらい始める

4月14日 LINE MUSIC - 邦楽ROCK TOP 100 でいきなり出てきた「夜永唄」が4位になった
4月29日 「夜永唄」のLyric video 200万再生を突破
4月30日  LINE MUSIC - 邦楽ROCK TOP 100 「夜永唄」が1位になる
5月7日 「理-kotowari」振替公演開催延期
6月 サポートしてもらっていたアミューズ事務所と契約
6月21日 LINE MUSIC - 邦楽ROCK TOP 100 「夜永唄」が2位にランクイン 1位はヨルシカ、3位は髭男、4位はKing Gnu
7月3日 THE FIRST TAKEで「夜永唄」を歌った動画公開
7月10日 ユニバーサルミュージックからメジャーデビュー
7月18日 「夜永唄」のLyric video 1000万再生を突破
1stシングル「泡沫花火」リリース
「理-kotowari」リリース配信ライブ開催
9月26日 「NYAO 」の動画を公開
10月2日 Mステ出演
10月23日 デジタルシングル「目蓋」リリース
11月19日 「夜永唄」のLyric video 1600万再生を突破
11月27日 アルバム「文化的特異点」リリース
・2021年
1月4日 デジタルシングル「クロノグラフ彗星」リリース
1月22日 デジタルシングル「未来永劫」リリース
3月17日 アルバム「エーテルの正体」リリース
3月25日 「夜永唄」のLyric video 2000万再生を突破
4月13日 デジタルシングル「巡る巡る」リリース
5月14日 「エーテルの正体」ツアースタート
5月30日 ツアーファイナルzepp Tokyo
配信ライブも同時に開催
6月4日 デジタルシングル「徒夢の中で」リリース
7月16日 デジタルシングル「初恋」リリース
8月4日 Sexy Zoneに楽曲提供した「桃色の絶対領域」リリース
9月1日 Ivyと3年越しの2マン 渋谷TSUTAYA O-EAST
9月17日 デジタルシングル「愛のけだもの」リリース
9月22日 延期された「エーテルの正体」大阪公演の振替extraツアーファイナル なんばHatch
10月17日 デジタルシングル「タイムファクター」リリース
・2022年
1月21日 デジタルシングル「イリーガルゲーム」リリース
2月18日 デジタルシングル「あなただけ」リリース
3月2日 フルアルバム「事象の地平線」リリース
3月20日 「最下層からの観測」野音ライブ
5月21日 「事象の地平線」ツアースタート初日福岡UNITED LAB
6月3日 「六畳の電波塔」リリース
7月15日 「カラーリリィの恋文」リリース
7月16日 ファイナル LINE CUBE 渋谷 2days
7月〜10月 野外フェス多数出演
11月 冬の大三角形 第一弾「キラキラ」リリース
12月 第二弾 「朝靄に溶ける」リリース
カウントダウンジャパン 出演
大晦日CDTV 出演
・2023年
1月11日 第三弾「夜間飛行」リリース
1月15日 Zeppツアー「雪融けを願う飛行船」スタート 初日はZepp 福岡
1月21日 Zepp名古屋
1月22日 Zepp大阪
1月23日 「夜永唄」のLyric videoが3000万再生を突破
1月29日 Zepp札幌
1月27日 アーティストのライブでの声出しが完全解禁された日
2月5日 ツアーファイナルZepp Haneda

今日のツアーファイナルZepp Hanedaに至るまでこんな経緯があった。
これを見てわかるように、神サイはなかなか芽が出ず、路頭に迷いながら活動している中、コロナに突入し、その先の未来に絶望していた。しかし、その時いきなり夜永唄がTiktokでバズりメジャーデビュー、Mステ出演など奇跡を起こしたバンドだ。僕はこの歴史を辿ってみて、とても気になったことがある。神サイはコロナ禍にメジャーデビューし、ライブが全然できない中、オンラインライブ、Youtubeに力を入れるなど柔軟な工夫をしてきた。しかし、ライブで声出しができないのにもかかわらず、曲中にシンガロングが多い曲をたくさん作っていた。普通に考えれば、声出しができないからシンガロングの曲は作らないはずだ。だけど、柳田はこう言っていた。「いつかコロナが終わって、みんなで思いっきり声出しができる日を夢見て、そんな希望を込めて、シンガロングする曲を作ることにしています。コロナ禍中は声は出せなくても心の中で一緒に歌ってくれたら嬉しいです。」2022年事象の地平線ツアー中の夜中のツイキャスでもこう言っていた。「俺らコロナ禍で歌えない状況なのにみんなでシンガロングする曲ばっか作ってるんだよ、タイムファクター、クロノグラフ彗星、未来永劫、とか。もし来年とかにコロナが明けて、ライブ中にみんなの声が聴こえてきたら俺嬉しすぎて死んじゃうと思う、泣きすぎて死んじゃう。」

zeppツアーのタイトル「雪融けを願う飛行船」には、雪が融ける時期、2月5日のファイナルでは、声出しが解禁されていることを飛行船、Zeppで願っているという意味が込められている。

以前noteにも書いたが、このロゴは、機体に雪の結晶をつけながら夜空を飛んでいる飛行船だ。冬の大三角形の3曲「キラキラ」「朝靄に溶ける」「夜間飛行」を融合させてできたロゴだと僕は考えている。

「キラキラ」のコンパス


「朝靄に溶ける」の雪の結晶


「夜間飛行」の夜空を飛ぶ飛行船。


この3つを融合させると、このロゴができる。
以上から、
「冬の大三角形」は「雪融けを願う飛行船」の核を担う存在だと証明できる。

この飛行船は夜空を飛んでどこに向かっているのだろう?

答えは「夜間飛行」の歌詞にある。「君1人だけにこの唄を 夜空を超えて逢いに行こう」
そう、この飛行船は夜空を飛んで「君1人」に会いに行こうとしている。機体についた雪がいつか融けるのを願いながら。
ツアーファイナルZepp Hanedaでは、声出しが解禁され、雪が融ける。それはファンのみんなの声が熱となって、あの飛行船についた雪を融かすからだと思う。
飛行船は高度が高い上空を飛んでいると温度が低いので、機体についた雪は融けない。しかし、高度を下げて地上に着陸していくと温度が高くなり、雪は融ける。

機体に雪をつけながら、ファンのみんなに逢いに行くために夜空を飛んでいた「雪融けを願う飛行船」はツアーファイナル、Zepp Haneda、羽田空港に着陸する。
そこでは、みんなの声が聞こえてくる。それが熱となり、機体についた雪は融けていく。

これは2年間もの長い長い1つの物語の終わりでもあり、新しい物語の始まりでもある。

雪が融け、これから春が来ると、チーム神サイの飛行船はもっとたくさんの人たちを乗せて大きくなり、また飛び立つだろう。
「夜間飛行」の歌詞にもある、「この街の何処かに潜む同志」つまり、まだ出逢ってない人たちに見つけてもらうために飛び立つだろう。
夜空に飛んでいる船は、大きくなればなるほど、地上の人から見つけられやすくなる。
柳田がよく言っている神サイを新しい人たちにどんどん広めてくれという言葉はこの船が大きくなればもっと実現していくと思う。
そして、
「君一人だけにこの唄を 夜空を越えて逢いに行こう」 の意味はこうだと僕は思う。

大きくなった飛行船で夜空を飛んで、地上にいるたくさんの人から見つけてもらった時、上空から地上に降りて、1人ずつ唄を歌いに行く。1人1人と向き合って音楽を届けに行く。

ここまで理解すると、今日のツアーファイナルの意味が変わってくるだろう。神サイにとって今日のツアーファイナルはメジャーデビューしてから初めて声出しライブができる日だ。神サイにとって大きなスタートでもあり、1つの物語が完結する日だ。メジャーデビューしてからの2年間は全てこの日のためにあるともいえる。

神サイはメジャーデビューをしてから変わったことがたくさんある。本人たちも最近のMCで言っていた。例えば、zepp福岡のMCで吉田喜一「俺たちめっちゃ変わったよね」と。
メジャーに行ったことで自分たちの曲をたくさんの人に聴いてもらえるようになったが、それ以外にもたくさんの変化がある。
1つ目は、
チーム神サイで活動するようになったこと。
事務所アミューズからマネージャーさんが2人ついて、活動するようになった。ライブになると、さらにPA、照明、楽器のローディー、物販スタッフ、イベンターなど数えきれないくらいの人たちと関わることになる。たくさんの人たちから期待をもらってステージに立つことになる。バンドを始めた当時にあったであろう、自分たちだけが楽しければ、気持ち良ければいいという考えは一切なくなっていくはずだ。そして、神サイは特に、自分たちに自信がないので、こんな僕たちのことを本気でサポートしてくれている、この人たちにこの恩を絶対に返していかなければならない。と考えているはずだ。

2つ目は、
バンドの音楽性。
神サイの曲はまず、柳田が1人PCでデモを作り込んできて、それをメンバーに聞かせ、アレンジを考えてレコーディングするという過程を踏んで作られている。
メジャーに来てからは、さらにプロデューサーや、アレンジャー、外部アーティストとのコラボがその過程に追加される。それにより外部からの新しい刺激、化学反応がたくさん起きる。
よく聞く話は、バンドがインディーズからメジャーに行った時に、自分たちの確立していたジャンル、音楽性を外部から〜の風にしろと指摘されることに嫌気が差すことだ。それにより数字は伸びて、ファンは増えるが自分たちのこだわっていた音楽性ではなくなっていき、メジャーをやめるという話がよくある。
しかし、神サイはもともとバンド名、「神はサイコロを振らない」に「型にはまらない、誰にも出せない音を出し続ける」という意味を込めている。なので、新しい刺激によって過去の自分たちが変わっていくことをどんどん受け入れるスタンスだ。変わることを恐れていない。
神サイのインディーズ時代のファンからよく聞く言葉は、神サイはインディーズの頃は闇、救済ロックだったけど、メジャーにいってからは闇がなくなり、売れ線に走ったという内容だ。
これに対して、僕は持論がある。
確かに表面的に見ると、昔より華やかになって、明るい曲しかなくなった様に見えるが、アルバムの曲を全てちゃんと聴き込むと多種多様な曲があることに気づく。それこそ、ダーク、闇が深い曲。妖艶な雰囲気の曲、ザ・ロックな曲、すごく明るいアッパーな曲。重たいバラード。聴きやすいバラード。ラップがある曲。
ただパっと見、表面的な闇、暗い雰囲気が無くなっただけで、中身は光と闇、両方を歌っている。
光は闇があるから際立って見える。逆も然り。
光と闇は表裏一体なのだ。

要するに、経験値、引き出しが増え、表現の幅が広がったということ。これは進化だと思う。
柳田も似たようなことをツイートしていた。

ここからは神サイの大将である、柳田周作について詳しく書いていく。
柳田周作のソングライティングには柳田の人生そのものが詰まっている。
全く同じ人生を歩める人はこの世にいないので、柳田周作の書く曲は唯一無二である。
柳田本人は、自分には才能がなく、歌も上手くないから、努力で頑張るしかないと思っている。ファンの人たちの大多数は「才能がすごい、天才だ」という感想を言いがちだが、これは本人からすると、ありがたいけど、納得できないと思っているだろう。
僕は、確かに天才、才能がすごいという言い方をしたくなる気持ちも分かるが、柳田は常人の何倍も自分を追い込んで、頑張って、頑張って、やっとの思いで曲を作ってきた。その努力を賞賛してあげた方が本人は喜ぶと思う。そこまで追い込まないとできないから自分には才能がないと言うんだと思う。才能があったら、そんなに苦労しなくてもすぐにできるはずだと。
でも才能の無さを理由に逃げることを柳田はしない。不器用ながら時間と体力全てを注いで必ず曲を作り切る柳田周作は努力の人である。音楽だけは絶対に逃げたり、手放したりすることはできないから何を犠牲にしてでもやり切るという覚悟を持っている男だ。
そんな柳田は、メンタルの上下が激しいので、ライブごとに言うことが全然変わることがよくある。
「事象の地平線」ツアーのファイナルでは、こう言っていた。
柳田
「こーやってライブしたり、曲をリリースしたりすると、SNSでみんなからこの曲に生かされてますって言葉をもらえて、僕らにとってはそれこそが生きる理由です。だからみんなの心が、どうしても辛くなった時、僕らの音楽はみんなのそばにいたいです。ただ、生きることを諦めてしまった瞬間に僕らはまた出逢えなくなってしまいます。
だから、どうか明日も、明後日も、来年も、10年後も、どうか生きてください。
生きていたらまた会えます。また会うことができる。どうか生き抜いてください。」
しかし、今回のZeppツアーの今までの公演ではこう言っていた。
柳田
「僕ら4人、産まれも育ちも全然違う環境で生きてきて、本当なら交わることはなかったかもしれないのに音楽で繋がって一つになりました。もう8年目です。バンドだからたくさん喧嘩もするし、いつ分裂してもおかしくないくらいギリギリで成り立ってます。神サイは誰か1人欠けてしまったら成立しないと思います。もし誰かが1人脱落するんだったら僕はこのバンドを終わらせると思います。来年もこのバンドがあるかなんて誰も保証できない。そして、今目の前にいるみんなともう一度必ず再会できる保証もないと思います。人間だから生きてるうちにいろんな分岐点があって、病気とかトラブルとかがあるかもしれない。もう会えないかもしれません。だから、俺は今日出会えたみんなにここで全部を届けたいです。
マイクなしでも叫ぶし、声が枯れてもステージに立ち続けて、僕らの生きた証を刻みます。僕らは今日、生きて出逢えました。
今、何かを抱えていてここにきている人。今日まで生きてくれて本当にありがとうございます(泣)」
事象ツアーでは、
「みんなが辛い時は僕らがそばにいます。僕らがみんなの生きる理由になります。だからどうか生きてまた会いましょう。」
というメッセージだった。
zeppツアーでは、
「バンドはいつ終わるか分かりません。そしてみんなにも、また必ず会える保証はないです。だから、今、このライブに全てを出し切ります。燃え尽きるまでライブをして、僕らの生きた証を刻みます。今日まで生きてくれて本当にありがとうございました。」
というメッセージに変わった。
前者は、「この先の未来でも神サイはあり続けるから一緒に生きていこう」という希望を話しているが、後者は、「この先の未来は分からないから今この瞬間に全てを出そう」という刹那的なメッセージになっている。
この変化はいったいどーいう心境の変化からくるものなのかをずっと考えていた。そうしたらいきなり気がついた。
僕の予想は以下。
事象ツアーの時はまだ声出しができず、キャパも制限がある、不完全な状態であった。そして、コロナがいつ終わるのかまだ誰にも分からないという漠然とした不安があった。だからファンのみんなをどうにか元気付けたい、希望を与えたいと思って、あの言葉を言ったんだと思った。どうかコロナが明けるその日までは、一緒に生きていこう、みんなが辛い時は僕らがそばにいますと、ファンに寄り添いたいと思ったんだろう。
そして、その後、コロナが収まってきて、声出しも少しずつできるようになった今の時期、1月、2月にzeppツアーを始めて、本当に伝えたかった、表現したかったことをやろうと前から考えていたと思う。

神サイが本当に伝えたいことは「星」だと僕は思う。
星と言えば、「クロノグラフ彗星」「illumination」「夜間飛行」の歌詞にもでてくる。
しかも、Zeppツアーのステージの後ろにある照明に映像が流れる曲がある。それがその3曲だ。
それぞれにどーいう映像が流れるのか、僕が記憶してる内容は以下。

「クロノグラフ彗星」
水色の星の屑が光っている
途中で星座が見えたりする

「夜間飛行」
夜の高層ビルを飛行してる映像
雪の結晶、粒みたいなのが浮遊してる
それがだんだんと光の粒に変わる
ラスサビになるとその光の粒がさまざまな色に光る

「illumination」
前半は雪の結晶が見える
雪の結晶が星屑に変わっていく
ラスサビ前のla〜la〜la〜のところで
何種類もの数式の映像が映し出される
ラスサビの後のアウトロになるとさっきの星屑や星座がキラキラと光り輝き出す

これらの意味をそれぞれ考察していこう。
「クロノグラフ彗星」

・水色の星の屑が光っている
→彗星は水色だから

・途中で星座が見えたりする
→星屑が集まって星座になる
→歌詞にある「76億分の1と1が点と線で星座を描けば巻戻らない刹那も超えてゆける)

「夜間飛行」

柳田周作 セルフライナーノーツ
AM4:00、東京。
遠くに見えるのは渋谷スクランブルスクエア。
あの街に、この地に憧れて田舎町から出てき
た。そういえば地元宮崎から福岡に出てきた日
も、大学の寮を抜け出して親友の家に転がり
込んではベランダからの景色を眺めて同じよ
うな事を考えていた、なんて思い出す。
煙草の煙は白む。まるで靄がかかった頭の中
みたいに。
アイディアが、メロディーが降ってくる瞬間
をぼうと待ち望む。
きっと同じように目を擦りながら目の前の壁
と向き合っている人間がいる。家族の為、子
どもの為、恋人の為、食っていく為、生きる
為、自分自身の為。
それぞれの人生が交錯する東京の夜空は無限
に煌めく星空のようで、いつか生まれるこの
メロディーが、自分の選んだ道が、産み落と
した魂の粒があの星みたいに光ってくれた
ら。ベランダを後にして再び作業イスに腰掛け
る。頭の中で渦巻く音と言の葉を、稚拙ながらも
必死に書き上げました。
「夜間飛行」、史上最高傑作です。

・夜の高層ビルを飛行してる映像
→雪融けを願う飛行船に乗って東京の夜空を飛行していること
→zeppの会場が飛行船であり、観客は神サイによって夜空を飛んでる景色を見せられている

・雪の結晶、粒みたいなのが浮遊してる
→「雪融けを願う飛行船」の機体についてる雪の結晶が空気中を浮遊してるということ

それがだんだんと光の粒に変わる
→セルフライナーノーツより「いつか生まれるこのメロディーが、自分の選んだ道が、産み落と
した魂の粒が」
→雪の結晶をいつか生まれるメロディー、自分の選んだ道、産み落とした魂の粒に例えている

・ラスサビになるとその光の粒がさまざまな色に光る
→   セルフライナーノーツより「産み落とした魂の粒があの星みたいに光ってくれたら。」

「illumination」

・前半は雪の結晶が見える
→冬の東京の夜空を飛んでいるので、雪が見える

・雪の結晶が星屑に変わっていく
→歌詞にある「片手で指折り数えられるほどしか見えない星屑が物語る人混みの中で擬態してる僕を」

・ラスサビ前のla〜la〜la〜のところで
何種類もの数式の映像が映し出される
→「神はサイコロを振らない」の意味と関係している
→公式サイトより
バンド名「神はサイコロを振らない」は、現代物理学の父、アルベルト・アインシュタインの言葉。観測される現象が偶然や確率に支配されることもある、とする量子力学の曖昧さを批判したもので、アインシュタインは、「そこには必ず物理の法則があり、決定されるべき数式がある」との立場から、〝神″をその比喩として用いた。
柳田 周作、吉田 喜一、桐木 岳貢、黒川 亮介からなる「神はサイコロを振らない」が従うのは、「型にはまらない、誰にも出せない音を生み出し続ける」という、自らが定めた絶対的な〝法則″。それをもって自分自身が司る道を自分自身で切り開いていく、との意を込めて命名された。

→ 観測される現象が偶然や確率に支配されることもある、とする量子力学の曖昧さを批判したもので、アインシュタインは、「そこには必ず物理の法則があり、決定されるべき数式があるとの立場から、〝神″をその比喩として用いた。
→全ての現象は確率によって支配されず、絶対的な法則、数式によって決定される。
→数式、物理の法則=絶対的なもの
→神サイにとって絶対的なものとは?
→神サイが生み出した音楽たち 
→数式の映像が流れる意味は?
→神サイの音楽は数式や物理の公式のように絶対的なものであるという暗示

・ラスサビの後のアウトロになるとさっきの星屑や星座がキラキラと光り輝き出す
→星は燃え尽きた後に光り輝く
(歌詞にある、遥か遠く昔燃え尽きたとしてもまた光を放って照らしていたんだ)
→ラスサビ「才能なんてさ 僕にはないけれど 歌うことだけが全てだから それしかないから それだけなんだ」を神サイは燃え尽きるかのごとくステージで体を激しく動かして伝える
→神サイはラスサビで燃え尽きる。その後、星屑や星座がキラキラと光輝く

これら3曲の考察をして分かったことは
神サイはステージで命を削って、燃え尽きることで光り輝く「星」になりたいんだということ
ここで僕は思った。「星」になるためには一回燃え尽きなければならない。
そう、夜空のあの「星」が輝くのは「星」がずっと、自分自身を燃やしていたから、きっと熱くて痛くて苦しかっただろう。神サイもなぜ、そこまでして「星」になりたいと思うのだろうか?
僕はこの問いの答えを探すために神サイの思想を根本まで紐解いてみた。

「神はサイコロを振らない」
→不確実なこの世の中において、絶対的なものを作りたい
→絶対的なものは?
僕らの音楽  
→ 僕らがいなくなったとしても、作った音楽たちは時代を越えて残り続ける
→星のように残り続ける
→永遠

・対照的に
人との出会い、ライブにお客さんが来てくれること →刹那的

バンドの人生、ライブ
→刹那的

刹那的で儚いからこそ輝いてみえる
→ライブで命を削り、燃え尽きて灰になったとしてもその生き様は美しく、輝いてみえる
そして、それはお客さんたちの頭の中に強烈な記憶として刻まれる

→もし、その人がその記憶を忘れなければ、神サイの生きた証はその人の記憶の中で生き続ける
→永遠
→「星」のように残り続ける

「星」になるということ
→命を削り、燃え尽きて、光り輝く存在になること
→人の記憶の中で生き続けること

これを踏まえて
なぜ神サイは「星」になりたいのか?
→僕らがいなくなった後も、みんなの記憶の中でずっと生き続けたいから

→ずっとみんなのそばにいたいから

→ Zeppツアー パーカーの裏の英文
When your heart feels weak, when you are
in pain,or even when it becomes hard to live,
even if there is no one by your side, we will
be there for you.
Our music is always on your side.
We would tell you, It's okay, everything is
gonna be alright.
あなたの心が弱くなった時、
苦しくて、生き辛くなった時、
もしそばに誰もいなかったとしたら、
僕らがあなたのそばにいます
僕らの音楽がいつもそばにいます
僕らはあなたに伝えにいきます
「大丈夫、全部うまくいくよ」って。

→星になってずっと見守るよってこと


・No Matter Whatの歌詞

No matter what anyone says,don't give up.
誰に何を言われようが、諦めない

No matter what happens,I will stand by you.
何があっても僕がずっと味方だよ



p.s.このnoteを書いた後に見つけたインタビュー

柳田周作の言ってることと同じだった

答え合わせできた

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